2015年08月16日

ナイトクローラー(原題:Nightcrawler)

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監督・脚本:ダン・ギルロイ
撮影:ロバート・エルスウィット
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:ジェイク・ギレンホール(ルイス/ルー・ブルーム)、レネ・ルッソ(ニーナ・ロミナ)、リズ・アーメッド(リック)、ビル・パクストン(ジョー・ロダー)

ロサンゼルスに一人住んでいるルイス・ブルームには定職も家族もない。インターネットで情報をあさり、夜な夜な街に出ては、金網を切り取っては換金して生活している。たまたま事故現場に遭遇してそこに集まる「ナイトクローラー」の存在を知った。彼らはフリーのパパラッチで、事故や事件現場の刺激的な映像を撮ってはテレビ局に売っている。これは金になると踏んだルイスは、盗んだ自転車を売って、ビデオカメラと無線傍受器を手に入れる。カージャックの被害者に近づいて撮影した悲惨な映像は、テレビ局が高く買い取ってくれた。ディレクターのニーナは「視聴者が求めているのは刺激的な映像」「さらにいいのは被害者が白人の富裕層で、犯人がマイノリティか貧困層」と悪びれずに言う。その通りの映像を撮り続けるルイスは、より速い車を入手しアシスタントも雇い入れる。

この役のために2ヶ月かけて12kgも減量したというジェイク・ギレンホール。ただでさえ大きな眼を瞬きもせず見開いて、不気味この上なしです。社会の歪みがそのまま出たような孤独な男ですが、天職ともいえる(?)仕事に出会って、成り上がっていきます。初めはディレクターに対して生真面目に応えていたのが、力関係が変化するにしたがって態度も言葉もぞんざいに。ジェイク怪演。
ひっきりなしに起こる交通事故や凄惨な事件に視聴者の感覚も麻痺してしまい、視聴率のためにより刺激的な映像を求めるテレビ局の裏側を垣間見せ、現場に群がるパパラッチたちの攻防も描いています。倫理はないのか?

ダン・ギルロイ監督は『落下の王国』『ボーン・レガシー』の脚本家として知られていますが、この作品が初監督作品。兄のトニー・ギルロイが製作、双子の弟のジョン・ギルロイが編集にあたっています。ついでに父上のフランク・D・ギルロイも脚本家で1971年のベルリン映画祭で脚本賞を受賞しています。
パパラッチといえば、パリで散々追いかけられた挙句にトンネル内で支柱に激突して亡くなってしまったダイアナ妃の交通事故(1997年)を思い出します。このときにパパラッチという言葉が一気に広まったんじゃなかったかな。(白)


2014年/アメリカ/カラー/シネスコ/118分
配給:ギャガ
(C)2013 BOLD FILMS PRODUCITONS, LLC. ALL RIGHTS
http://nightcrawler.gaga.ne.jp/
★2015年8月22日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー


posted by shiraishi at 19:44| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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