監督:呉美保 原作*中脇初枝 脚本:高田亮
製作:川村英己 プロデューサー:星野秀樹
出演:高良健吾、尾野真千子、池脇千鶴、高橋和也ほか
*シネマジャーナル本誌最新号94号にも掲載してます
前作「そこのみにて光輝く」で各地の映画祭で賞を総ナメにした呉美保監督の最新作。中脇初枝の同名短編小説集を映画化した。5つの短編から「サンタさんの来ない家」「べっぴんさん」「こんにちは、さようなら」という3編を1本の映画に。真面目だがクラスの問題に正面から向き合えない小学校の教師、モンスターペアレンツ、小さい頃の暴力がトラウマとなり自分の子どもを傷つけてしまう母親、発達障害等、現代社会が抱える問題を通して人と人との交流、愛することの大切さを描いている。
過去の傷を引きずって生きるか バネにして生きるか、の違いで人生はこうも大きく変わるのかと自分の人生と照らし合わせてしまった… どちらを選択するのは自由だが、はたしてどちらが幸福な人生だろうか。芸術家は得てして傷つきながら生きていくことで作品表現する人間が多いが(シアワセだと良い作品は生まれない、と思っているとも言う…) 呉美保監督の作品は前作も傷つきながら磨かれていくダイヤモンドみたいなストーリー・・ なのでハッピーエンドじゃなくっても、なぜか爽快感をもらって帰ることができるのであった・・ こんな表現方法で作品づくりできる監督が羨ましいです!! (千)
2015年/日本/121分
配給:アークエンタテインメント
公式サイト
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