2015年05月17日

サンドラの週末(原題:Deux jours, une nuit)

sandoranoshumatsu.jpg

監督・脚本:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ
出演:マリオン・コティヤール(サンドラ)、ファブリツィオ・ロンジョーネ(マニュ)、クリステル・コルニル(アンヌ)、オリヴィエ・グルメ(ジャン=マルク)、カトリーヌ・サレ(ジュリエット)

サンドラは体調不良で休職中。ある日会社から電話で「クビ」を言い渡された。ソーラーパネルを作っている職場は、アジアの企業に押されて業績が振るわない。サンドラが休んでいる間、一人少なくても仕事が回ると判った会社側の判断だった。同僚がとりなして、「みんながボーナスを辞退してサンドラの復職に賛成するなら」と譲歩する。来週月曜日の投票までに、16人の同僚から過半数の賛成を得なければならない。サンドラは夫に打ち明けて、週末に一人ひとりにお願いして回ることになった。

マリオン・コティヤールがスターの光を消して演じています。素顔でも美人です。同僚がボーナスを諦めるのと自分の復職が引き換えだなんて!小さな町では働く場所が少なく、転職もかないません。
こういう取引を提案する経営者は反則じゃない?とむかっ腹を立てながらサンドラに肩入れして観ていました。同僚を訪ね、彼らの事情に耳を傾け、それでも自分に1票をと頼まねばならない辛さ。夫に支えられながら一喜一憂するサンドラを繊細に見せるマリオン・コティヤール。繰り広げられるのはサンドラから見える、知りうる情景のみ。脚本と監督の采配は見事です。サンドラの立場なら?同僚だったら?と、自分に置き換えて考えさせられる作品でした。(白)


2014年/ベルギー・フランス・イタリア/カラー//95分
配給:ビターズ・エンド
(C)Les Films du Fleuve - Archipel 35 - Bim Distribuzione - Eyeworks - RTBF(Télévisions, belge) - France 2 Cinéma
http://www.bitters.co.jp/sandra/
 
★2015年5月23日(土)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック