監督・脚本:デイミアン・チャゼル(『グランドピアノ 狙われた黒鍵』脚本)
出演:マイルズ・テラー(アンドリュー・ニーマン)、J・K・シモンズ(フレッチャー)、メリッサ・ブノワ(ニコル)、ポール・ライザー(ジム・ニーマン)、オースティン・ストウェル(ライアン)
名門音楽院に入学したアンドリュー・ニーマンは、放課後に一人ドラムを叩いていて早々にフレッチャー教授に声をかけられる。彼の率いるバンドにスカウトされれば、プロのジャズドラマーになる夢に近づく。有頂天だったアンドリューだったが、狂気ともいえる厳しい指導に身がすくむ思いを味わう。罵声にも理不尽な仕打ちにも耐え、必死でフレッチャーにくらいついていくが・・・。
常軌を逸しているとしか思えないフレッチャーの鬼コーチぶりに、観客はこぶしを握り締めるか、腰がひけて逃げたくなるかなりそうです。軍隊に入るとまず人間性を叩き潰し、敵を憎み上官に命令に従順に敵を破壊するロボットのごとく変えるようです(体験はないので映画から)。この映画もただただ辛く厳しい場面が続きます。音楽をみんなで楽しもうという面などなく、ダメ出しの連続で観ているだけで心が折れそうです。しか〜し、もう勘弁してといわずにもうしばらく観て、耐えて精進したものだけが味わえる至福の瞬間のおすそ分けをもらいましょう。息をするのも忘れそうなラストをお楽しみに。
デイミアン・チャゼル監督の脚本を目に止めたのはジェイソン・ライトマン監督。まずは短編を製作することを勧め、サンダンス映画祭に応募させました。それをきっかけに長編を製作、2014年・第30回サンダンス映画祭のグランプリ&観客賞受賞、一般公開され拡大につぐ拡大公開と続いていきます。各映画賞に多数ノミネート&受賞。第87回アカデミー賞では助演男優賞、録音賞、編集賞を受賞しています。(白)
2014年/アメリカ/カラー/107分
配給:ギャガ
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http://session.gaga.ne.jp/
★2015年4月17日(金)TOHOシネマズ 新宿 他 全国順次ロードショー