監督・脚本ホン・サンス
出演:加瀬亮、ムン・ソリ、ソ・ヨンファ、キム・ウィソン、チョン・ウンチェ、ユン・ヨジョン、イ・ミヌ
クォン(ソ・ヨンファ)は、かつて勤めていた語学学校で分厚い封筒を受け取る。それは、2年前まで同僚であり恋人だった年下の日本人男性モリ(加瀬亮)からの何通もの手紙だった。クォンは、モリからプロポーズを受けたものの悩んだ末に断り、その後、モリは日本に帰国したのだが、手紙には、再びクォンに会いたいとソウルにやってきて、クォンを探すモリの日々が綴られていた。それは、カフェ「自由が丘」で、モリが毎日書いていた手紙。クォンに会えないまま、モリは手紙を語学学校に託していたのだった・・・
ホン・サンス監督が加瀬亮を起用して日本の自由が丘で撮影したと勘違いしてしまった人がいるが、「自由が丘」は、ソウルの北村にある喫茶店。景福宮の東に位置する北村は、ホン・サンス監督がよく撮影に使う場所で、伝統家屋の立ち並ぶ素敵な一角。ソウルにいく度に、私も北村を徘徊するのですが、この頃、めっきり観光客も増え、素敵なカフェも増えました。古い町並みに、しっくり溶け込んで素敵なときを過ごせる場所で、モリは毎日の出来事を綴っているのですが、クォンは封筒を受け取ったあとに、立ちくらみして封筒を落としてしまい、手紙の順序がばらばらになってしまいます。おまけに、1枚、拾い損ねています。映画は、クォンが日付に関係なく読む順で語られるので、観終わってからパズルのように組み合わせしないといけない仕組み。そして、拾い損ねてしまった1枚には、いったい何が書かれていたのかと想像を膨らませる楽しみも! (咲)
配給:ビターズ・エンド
2014年/67分/韓国/ビスタ/カラー
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/jiyugaoka/
★2014年12月13日(土)よりシネマート新宿ほかにて 全国順次ロードショー