2014年12月06日

幸せのありか(原題:Chce sie zyc)

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監督・脚本:マチュイ・ピェプシツァ
撮影:パベウ・ディルス
出演:ダヴィト・オグロドニク(マテウシュ)、カミル・トカチ(マテウシュ少年期)、アルカディウシュ・ヤクビク(マテウシュの父)、ドロタ・コラク(マテウシュの母)、カタジナ・ザバツカ(マグダ)

1980年代、ポーランドが民主化への大きなうねりの中にいた時代、マテウシュは重い障害を持って生まれた。専門家に知的障害と診断され「植物と同じ。将来も良くなることはない」と決め付けられるが、知能は正常で伝える手段がなかっただけであった。しかし愛情深い両親のもとでマテウシュは成長していく。
星を見る楽しみを教えてくれた魔法使いのような父が亡くなった後、母も年老いて彼の世話ができず、姉が結婚したのを機に知的障害者の施設に入れられてしまった。伝えたい欲求は発作とみなされ、不満をかこつ日々。孤独と戦う彼の前に若く美しい看護師のマグダが現れる。

マテウシュを演じたカミル・トカチ(少年期)、ダヴィト・オグロドニクの演技に目が釘付けになりました。ダニエル・デイ=ルイスやムン・ソリもよかったけれどそれ以上。パントマイムを学び、施設に通い、長い時間をかけて体得したのだそうです。意志が伝えられず苦しむ姿、小さなできごとに喜びを見出すようす、純な心がまっすぐに伝わってきます。
言葉を発せない彼の心の声はナレーションで入り、ユーモアとシニカルな視線のセリフにくすりとさせられます。章ごとに現われる小さな記号がキーワード。ついにその記号を指して3つの単語″を伝えることができるマテウシュに思わずもらい泣き。誰もが心揺さぶられる要素がつまった作品です。モデルとなったプシェメクと、演じたダヴィトのツーショットがエンドロールで見られます。(白)
ポーランド映画祭2013では『ライフ・フィールズ・グッド』として上映。


2013年/ポーランド/カラー/107分
配給:アルシネテラン
(C)Trmway Sp.z.o.o Instytucja Filmowa“Silesia Film”, TVP S.A, Monternia.PL 2013
http://www.alcine-terran.com/shiawase/

★2014年12月13日(土)より、岩波ホールほか全国順次ロードショー


posted by shiraishi at 19:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ポーランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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