監督・脚本:ベネディクト・エルリングソン
製作:フリズリク・ソール・フリズリクソン
出演:イングヴァール・E・シーグルソン(コルペイン)、シャーロッテ・ボーヴィング(ソルヴェーイグ)、ステイン・アルマン・マグヌソン(ヴェルンハルズル)、キャルタン・ラグナルソン(グリームル)、ヘルギ・ビョルンソン(エーギットール)
アイスランドの小さな村。独身のコルベインは美しい白馬グラウーナが自慢。子持ちの未亡人ソルヴェーイグを憎からず思っているが、なんと愛馬たちの恋のほうが先に進展してしまった。コルベインがグラウーナと散歩中にソルヴェーイグの馬ブラウンが、いきなり行為に及んでしまったのだ。愛馬をキズモノにされたコルベインは怒り心頭。村中が見守る恋は大波乱の様相を見せる。
酒飲みのヴェルンハルズルはウオッカほしさに海に飛び込み、グリームルはエーギットールが張り巡らしたばかりの有刺鉄線を切ってまわる。旅行者のフアンはスウェーデン娘のヨハンナを見初めて、乗馬観光に参加するが…。
まだ春浅いころから秋までのアイスランドの広大な風景をバックに、個性豊かな村人たちが引き起こす騒動。エピソードが変わるたびに、綺麗な馬の眼がアップになります。馬の眼から見たおかしな人間たちのドラマに引き込む装置のようです。昨年の東京国際映画祭で監督賞を受賞しましたが、ベネディクト・エルリングソン監督は舞台の演出家・俳優であり、長編映画はこれが初めての作品。脚本も書かれた、これまでにないスタイルの映画で、強く印象に残りました。
アイスランドの生活にはごく普通に馬がいて、監督も俳優さんたちもみな馬好きとのこと。よく知っているからこそ狙えたシーン、演出できたシーンの連続です。写真は昨年の映画祭での舞台挨拶のようす。ベネディクト・エルリングソン監督(右)とプロデューサーのフリズリク・ソール・フリズリクソン氏です。(白)
2013年/アイスランド/カラー/81分
配給:マジックアワー)
(C)Hrossabrestur2013
http://www.magichour.co.jp/umauma/
★2014年11月上旬、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
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