2014年10月26日

シャトーブリアンからの手紙(原題:La mer a l'aube)


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監督・脚本:フォルカー・シュレンドルフ
撮影:リュボミール・バクシェフ
音楽:ブリュノ・クーレ
出演:レオ=ポール・サルマン(ギィ・モケ)、ビクトワール・デュボワ(オデット・ネリス)、マルク・バルベ(ジャン=ピエール・タンボー)、ウルリッヒ・マテス(エルンスト・ユンガー)、ヤコブ・マッチェンンツ(ハインリヒ・オットー)、ジャン=ピエール・ダルッサン(神父)

1941年10月20日、ドイツ占領下のフランス、ナントでドイツ人将校が暗殺された。パリのドイツ軍指令部に報告が行き、まもなくヒトラーからの報復命令が下った。それは「収容所のフランス人150人を処刑せよ」という冷酷なものだった。反ナチのドイツ軍人、フランスの行政官たちは命令の回避に苦心するが、政治犯の多いシャトーブリアンの収容所から人質が選ばれることになった。その中には占領反対のビラを映画館で配って収監された17歳の少年ギィ・モケも含まれていた。

塀に囲まれた収容所でなにやら楽しげな競争が行われている。近所の少女たちが走る青年たちを塀越しに見つめ、若い二人の目が合う…と、その後のロマンチックな展開を少しばかり予想したら、全く違いました。
この映画は事実に基づいたもので、最年少のギィ・モケはとてもよく知られているそうです。ことさらに大仰な悲劇にしたてるのではなく、4日間のうちの出来事として、収容所の人々、ドイツ軍人、フランスの行政官らの行動を静かに写し取っています。粛々と家族に手紙を書き、神父に託す囚人たちに胸が締め付けられます。
フォルカー・シュレンドルフ監督は、カンヌ映画祭パルムドール、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『ブリキの太鼓』(1979年)で知られる名匠。日本に新作が紹介されるのは『魔王』公開の2001年以来13年ぶり。
作中神父が言う「あなたは誰に従うのか」の問いに『ハンナ・アーレント』(マルガレーテ・フォン・トロッタ監督)の「凡庸な悪」という言葉を思い出しましたが、この監督お二人は1991年までご夫婦だったのですね。初めて知りました。(白)


2011年/フランス・ドイツ合作/カラー/91分/
配給:ムヴィオラ
(c)ARTE France -2011-LES CANARDS SAUVAGES -7ème Apache Films-PROVOBIS FILM
http://www.moviola.jp/tegami/
★2014年10月25日(土)シアターイメージフォーラムほか全国順次公開
posted by shiraishi at 20:17| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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