監督:デヴィッド・ローチ、ワーウィック・ロス
ナレーション:ラッセル・クロウ
登場する人物:ロバート・パーカー、オズ・クラーク、フランシス・フォード・コッポラほか
何世紀にもわたり、富と権力の象徴として、マリー・アントワネットなどにも愛されたボルドーワイン。1855年のパリ万国博覧会で、ナポレオン3世が初めて公式にワインを格付けし、ラフィット、マルゴー、ラトゥール、オー・ブリオンの4つのシャトーが第一級とされた。その後、1973年に第一級に昇格したムートン・ロートシルトを含め、5大シャトーが世界のワイン愛好家たちを魅了する存在として君臨している・・・
『世界一美しいボルドーの秘密』という邦題から想像していたのは、甘美なワインを巡る物語。ところがどっこい、本作は、今や中国をはじめとする新興国の富裕層がボルドーワインを凄まじい価値に押し上げているのを探ることがメイン。
コメントを語るのは、シャトー経営者やワイン評論家やコレクターなど、西側の人たちばかり。中国や香港で取材をしているけれど、高級ワインに目を向ける人たちの本音が聞こえてこない。中国の富裕層は、5大シャトーのうち、ラフィットとラトゥールの二つにしか興味を示さないとか、ブランド品を買いまくる姿にバッグとワインを一緒に語ってほしくないなど、なんだか高級ワインに群がる成金のイメージ。思えば、原題は、Red Obsession。“赤い資本主義国”中国が、高級赤ワインに執着する??でしょうか。
ワインには疎くて、かつて、ワインに詳しい上司が高級フランスレストランで選んでくれた高級ワインも渋くて飲めなかったという私。ブランドよりも、飲みやすいのが一番とワインにはこだわりがないけれど、本作では、こだわりを求める人たちの姿を楽しませていただいた。中国のワイン事情にも驚くばかり!(咲)
配給:アットエンタテインメント
2013年/豪・中国・フランス・イギリス・香港/英語/78分
公式サイト:http://www.winenohimitsu.com
★9月27日(土)ヒューマントラスト シネマ有楽町ほかにてロードショー!
あれま、とびっくりしたのでした。この映画に中国も製作に名を連ねているからでしょうかね。(白)