監督・脚本:トラヴィス・ファイン
脚本:トラヴィス・ファイン、ジョージ・アーサー・ブルーム
撮影:レイチェル・モリソン
音楽:ジョーイ・ニューマン
出演:アラン・カミング(ルディ)、ギャレット・ディラハント(ポール)、アイザック・レイバ(マルコ)、フランシス・フィッシャー、グレッグ・ヘンリー
1979年、カリフォルニア。ゲイの集まるバーでショーダンサーとして働くルディは、いつかシンガーとして世に出るのが夢だ。ある日客席にいた弁護士のポールと目が合って二人はたちまち恋に落ちる。ルディの隣にはダウン症の少年マルコが住んでいたが、麻薬中毒の母に邪険に扱われていた。母が男と出て行き、一人取り残されているマルコをルディは引き取り、ポールと3人の暖かい家庭を手に入れた。しかし世間の偏見と法律により、ゲイのカップルが養子を迎えることは認められず、マルコと引き離されてしまう。
これは1970年代、ジョージ・アーサー・ブルーム(脚本)が「母親に育児放棄された障がい児と、家族のように過ごすゲイ」の隣人だったことから生まれたストーリー。ファイン監督は、脚本を読んで泣き、ゲイも障がいも関係なく、魂のレベルで求め合う愛は全ての人の心に届く、と映画化した。
俳優志望だというマルコ役アイザック・レイヴァのとぼとぼと歩くシーンが繰り返し挿入され、「お家に帰りたい」気持ちがせまってくる。他の作品で見かけていたのに、名前までは知らなかったアラン・カミングがとってもセクシー、その演技と歌に引き込まれ、圧倒される。 2人の願いの「Any Day Now」(いつの日か)はある程度叶えられたように思うが、偏見や差別の根はまだまだ残っていることだろう。どんな形態であっても家族を作りたいと願う愛情あふれる人たちと、子どもたちが幸せな社会であってほしい。(白)
配給:ビターズ・エンド
2012年/アメリカ/カラー/97分/シネスコ
http://www.bitters.co.jp/choco/
(c) 2012 FAMLEEFILM, LLC
★4月19日(土)シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
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ハンカチ忘れずに、ぜひお出かけ下さい。