2014年02月23日

北朝鮮強制収容所に生まれて  英題:Camp 14 – Total Control Zone

監督:マルク・ヴィーゼ 

出演:シン・ドンヒョク

 

北朝鮮の政治犯強制収容所14号管理所の中で「表彰結婚」した両親のもと、1982年に生れたシン・ドンヒョク。生まれながらの政治犯として育ち、23歳の時に収容所からの脱出に成功。その後、脱北し、2006年韓国へ。2009年に渡米したが、現在はソウル在住。

本作は、マルク・ヴィーゼ監督に心を許したシン・ドンヒョクがその苛酷な半生を語ったもの。監督は、収容所の管理側にいて脱北した人物の証言も交えて、強制収容所の実態を描き出している。

 

6歳の時から炭鉱で大人が掘った石炭を運び出す仕事をする。

一番古い記憶は畑での公開処刑。仕事を中断して皆で見に行った。

食事の量は看守の裁量で決まる。トウモロコシと白菜汁を1日3食。

ネズミも焼いて食べた。骨が柔らかいので、丸ごと食べられる。

14歳の時、母と兄が逃亡を企てているのを聞いて密告する。

褒美を貰えると期待していたら、翌日目隠しされて監獄に連行された。

逆さ吊りにされて火であぶられる。腕が曲がり、全身傷だらけ。今も跡が残る。

外から収容所に来た人から話を聞く。チキン、米、サムギョプサル・・・ 

世の中に美味しいものがあることを知る。外の世界を確認したくなる。

2005年、薪を取りに行き、外から来た彼と一緒に鉄条網を越える。

彼は感電死。彼の背中を借りて逃げることができた。

初めて外の世界を見て衝撃を受ける。

人の家に入って服や食べ物を盗む。お金を知らなかった・・・


脱北した元看守の言葉。

拷問や銃殺しても国を守るためと、何も感じなかった。

北では純粋だった。韓国では皆、心をお金に取られている。

収容所ではお金の心配はなかったが、懐かしいことはない。


20年以上前に、脱北者の手記をいくつか読んだ中に、政治犯収容所の実態を綴ったものがあって、ネズミを食べて飢えをしのいだということが特に衝撃でした。今もその状況は変わっていないこと、そして今なお20万人が政治犯収容所にいると推定されるということに、世の中にこんな地獄があっていいものかと言葉もありません。
IMG_0054 shin.JPG
公開を前に来日されたシン・ドンヒョクさん。「辛いことは?」と聞かれ、「思い出したくもない経験を、皆さんに話せと言われて語らなければならないのが辛い」と、会場を和ませる余裕も見せてくれました。穏やかに語るシンさんを見て、自由を知ることができてほんとによかったと思いました。シンさんたちの地道な活動が、人権を侵害されている人たちを救う一助になればと願うばかりです。(咲)

 

配給  :パンドラ

2012年/ドイツ/HD/カラー/1:1.85106

公式サイト:http://www.u-picc.com/umarete/

★3月1日よりユーロスペースほか全国順次公開



ラベル:北朝鮮
posted by sakiko at 19:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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