2018年12月02日

キックス(原題:KICKS)

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監督:ジャスティン・ティッピング
脚本:ジャスティン・ティッピング、ジョシュア・ベアーン=ゴールデン
撮影:マイケル・ラーゲン
美術:エリン・マギル
編集:ドミニク・ラペリエール、トマス・ベングリス
音楽:ブライアン・レイツェル
出演:ジャキング・ギロリー、クリストファー・ジョーダン・ウォーレス、クリストファー・マイヤー、コフィ・シリボエ、マハーシャラ・アリほか

カリフォルニア、リッチモンド。15歳の少年ブランドン(ジャキング・ギロリー)はクールなスニーカーさえあれば、貧乏やイジメ、女子からモテない現実から逃れられると思っていた。必死に貯めたお小遣いで最強のスニーカー“エア ジョーダン1”を手に入れるが、地元チンピラのフラコ(コフィ・シリボエ)に襲われ、スニーカーを奪われてしまう。ブランドンは悔しさのあまり、友だちのリコ(クリストファー・マイヤー)とアルバート(クリストファー・ジョーダン・ウォーレス)を巻き込み、命よりも大切なスニーカーを奪い返しに行くことを決心する。

イケてるスニーカーがあれば、すべての問題がクリアするという発想に「そんなもの?」と思ったが、エルメスのケリーを欲しがる女性と根本的には変わらないのかもしれない。
欲しいものは力づくで取る。奪われたら奪い返す。被害者だったブランドンが加害者になる。貧しさが心を荒ませるのか。まともにケンカをして一人前の男になる価値観は理解しづらいが、危険を承知で助けてくれる友に希望は残っていると感じた。(堀)


2016年/アメリカ/英語/シネマスコープ/87分
配給:SPACE SHOWER FILMS=パルコ
(C) 2016 FIGHT FOR FLIGHT,LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
http://kicksthemovie.jp/
★2018年12月1日(土)より渋谷シネクイントでロードショー、ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 16:35| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アース:アメイジング・デイ(原題:Earth:One Amazing Day)

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監督:リチャード・デイル、ピーター・ウェーバー、ファン・リーシン
脚本:フランク・コットレル・ボイス、ゲリン・ヤン
監修:新宅広二
音楽:アレックス・ヘッフェス
ナレーター:佐々木蔵之介

日の出から日の入りまで1日の太陽の流れを軸に、動物たちに限りなく近づき、同じ目線で見ているかのような迫力の映像で生き物の姿を捉えたネイチャー・ドキュメンタリー。
全世界で120億円以上の興行収入を叩き出した『アース』を制作したBBCアース・フィルムズが最新の4K技術や超軽量カメラ、1秒に1,000コマ以上の撮影を可能にしたハイスピード4Kカメラ、200台のドローンを駆使して、世界22カ国でロケを行い、生き物たちの貴重な姿を撮影した。

ウミイグアナの赤ちゃんはヘビの大群からの脱出に挑み、シマウマの親子はサバイバルな移動を続ける。ペンギンの親は過酷な通勤を耐え、ヒナに餌を与える。穏やかそうに見えるキリンの世界にも縄張り争いはある。ヒグマは季節の変わり目に冬毛を落とそうと、体を木に擦り付けて腰を揺らす。その様はちょっとセクシーで笑ってしまう。ナマケモノが求愛相手のもとに必死に出掛けるが、そこで知る状況に同情したくなる。マッコウクジラは大きな体を垂直に立て、家族みんなで眠りにつく。技術の進歩が見せてくれる動物の世界にワクワクする。
私たちが住む地球では多くの生命が生き延びていくためにさまざまな活動をしている。いま、ここに生きていることは奇跡の積み重ねかもしれない。(堀)


亡くなった父が動物好きで、子どものころからよく一緒にテレビの番組を見ていた。父も私も自然豊かな(というより、それしかない)島で育ったので、自然に生きている姿をこそっと見られる映像が嬉しい。以前『WATARIDORI』(2003年)で鳥と一緒に空を飛んでいるようで、ニルスもこうだったかもと想像しました。前作の『アース』(2007年)よりもさらに進んだカメラや技術が、どうやって撮ったのだろうと驚くほどの映像を見せてくれる。いのちはただ生きることに向かうのに、金銭欲にまみれて他者を省みない人間は自滅していくだろうな、と思う。(白)

2017年/イギリス・中国/5.1ch/アメリカン・ビスタ/94分
配給:KADOKAWA
(C) Earth Films Productions Limited 2017
https://earthamazingday.jp/
★2018年11月30日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
posted by shiraishi at 15:56| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

選挙に出たい

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監督・撮影・編集:ケイヒ
出演:李小牧

中国・湖南省出身の李小牧さんは、1988年留学生として日本にやって来た。日本で勉強して祖国に貢献したいと考えていた李さんは、生活のために様々な職業を体験する。中国人観光客を相手に、飲食店や風俗店をガイドする「歌舞伎町案内人」として身を立て、その経験が本になり映画にもなった。そんな李さんが、中国籍を捨て日本に帰化して、2015年に新宿区議選に立候補した。そこまでして政治家になろうとする理由は何か?
自身も日本在住の中国人女性、ケイヒ監督が李さんの選挙活動に密着した。

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試写室にかけつけた李小牧さん

李小牧さんの著書「歌舞伎町案内人」は評判を呼び、2004年(張加貝監督)に、チューヤン(李暁強)、山本太郎(劉剛)のキャストで映画化されています。チューヤンといえば、1998年人気のテレビ番組「進ぬ!電波少年」で過酷なヒッチハイクの旅をするユニット 朋友(パンヤオ:チューヤン、伊藤高史)の一人でした。今は香港に戻ってディレクターになっているそうですし、共演した山本太郎さんは2013年から参議院議員です。
挨拶に登場したケイヒ監督(暗くて写真失敗)は河北省の出身。中国の大学で日本語を専攻、ジャーナリストを目指して来日したそうです。途中から映像の道に進み、英国で映像製作を学んだ方。知的でクールな印象で日本語も正確でした。李小牧さんは長く日本にいるわりに日本語が不確かなところがあるのですが明るく賑やか、人好きのする方でした。選挙運動中罵声を受けても腐ることなく、街頭で話し続けます。離婚した妻子まで選挙運動を手助けしていたのが印象的。(白)


選挙権を得た40年以上前、政治に全然期待できなくて、「選挙なんて意味がない」と思って以来、ずっとその思いがある。20歳の頃は選挙になんて行くものかと思っていたけど、一応ずっと参加している。でも、私が投票した人はほとんど当選していない。なので、やはり選挙に行くのが嫌になることも多い。今まで日本の政治に自分の思いが反映されたことがないから。
そんな思いでいたら、なんと中国から日本に帰化してまで選挙に出た人がいるという。いったいどういう思いでと思っていたら、出馬の原点は文化革命だという。中国では選挙権自体がないというのは知っていたが、なかなか自分の思いは反映されなくても、選ぶ権利があるというのはやはりいいことなのだろう。これからも選挙に行き続けるしかないかな。(暁)


◆『選挙に出たい』シネマジャーナル紹介記事

特別記事 
山形国際ドキュメンタリー映画祭2017 高野史枝記事内
http://www.cinemajournal.net/special/2017/yamagata/index.html#p02

スタッフ日記
座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルに行ってきました2
宮崎暁美記事内
http://cinemajournal.seesaa.net/article/456954971.html

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2018座・高円寺ドキュメンタリーフェステイバルでの李小牧さん

2016年/中国、日本/カラー/シネスコ/78分
配給:きろくびと
http://kiroku-bito.com/election/
★2018年12月1日(土)ロードショー
posted by shiraishi at 13:48| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

jam

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監督・脚本:SABU
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
撮影:柳田裕男
音楽:松本淳一
出演:青柳翔(横山田ヒロシ)、町田啓太(西野タケル)、鈴木伸之(川崎テツオ)、秋山真太郎(山下)、八木将康(金城)、小澤雄太(世良)、小野塚勇人(滝口)、佐藤寛太(前島)、野替愁平(港町)、筒井真理子(向井昌子)、清水くるみ

横山田ヒロシは場末の演歌歌手。熱いファンに支えられながらメジャーではない自分に空しさを感じている。コンサート後の恒例のファンミーティングも、ファンに押され気味。帰り道で熱心なファンの一人、向井昌子がヒロシを待ち構えていた。西野タケルは恋人がヤクザの抗争の流れ弾にあたり、意識不明の状態が続いている。毎日良いことをし続ければ彼女の目が覚める、と信じているまじめな青年。ヤクザの構成員の川崎テツオは一人で罪をかぶったものの、残していく祖母の世話をする約束を反故にされたのを知り、出所後に復讐を果たそうとしている。
この3人が思わぬところで交錯して運命が転がっていく。

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TIFFでの舞台挨拶@EXシアター(2018年11月1日)レポはこちら

EXILEのHIROプロデュースによるオリジナルの新作。SABU監督と劇団EXILEがコラボし劇団EXILEのメンバー総出演が実現しました。全く関わりのない人生を歩んでいるかに見える3人が、実は微妙に接触していてその糸がほどけていきます。SABU監督の脚本と演出は、このドラマをスピード感たっぷりに展開し、観客がひきこまれていきます。
演歌歌手をとりまくおばさまたち、熱い視線がほとんど少女のようです。ただただ自分のアイドルを見つめているのが、純情というか健気というか。はたから見るとかなり痛いのですが、本人達は幸せ。まるで自分の姿を見るようでした(実はミーハーで嵌りやすい筆者)。母親役を見慣れた筒井真理子さんの演じる、アイドルへの濃すぎる愛でふりきってしまう昌子の姿がすごいです。鬼気迫る快×怪演。EXILEメンバーの一人ひとりが活躍していますので、ファンは必見。(白)


2018年/日本/カラー/シネスコ/102分
配給:LDH PICTURES
(C)2018「jam」製作委員会
https://ldhpictures.co.jp/movie/jam/
★2018年12月1日(土)より新宿バルト9ほか全国公開
posted by shiraishi at 13:42| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

脱皮

『脱皮』  脱皮しない蛇は滅びる ニーチェ


劇場公開日 2018年12月1日、2日 
渋谷ユーロスペースにて モーニングロードショー

監督:大木一史
脚本:渡辺典子、大木一史
プロデューサー:佐藤慶子
ラインプロデューサー:有馬尚史
音楽監督:佐藤慶子

キャスト
和泉妃夏
伊藤寛明
岩田継昭
小黒三重子
まろ

(チラシより)
山間の美しい村を流れる川に、一人の女が流れ着いた。
偶然居合わせた村に住む能面師がその女を助ける。
だが、女は自分の素性は一切明かさない。
吐く言葉はすべて嘘にまみれている。
次第に不信感を募らせる村人たち。
女は、日がな一日川に浸かり何かを探し続けている。
女が探しているものは、一体何なのか。

映画は、自然豊かな村に現れた虚言癖のある女性(主演女優・和泉妃夏さん)に、村民たちの生活がかき乱されながらも触れ合いを通じ製作て成長し、新たな人生へと向かう姿を捉えた物語。
シネマジャーナル読者の方が脚本に協力している。

『脱皮』は、長野県下條村と天龍村を舞台に、音楽家の佐藤慶子さんがプロデュースし、NHK連続テレビ小説「おしん」の製作に携わった大木一史さんが監督を務めた自主製作映画で、長野県飯田市中央通りの飯田センゲキシネマズで23日から先行上映が始まっている。初日は監督や金田憲治下條村長らが舞台あいさつし、村の魅力や撮影の苦労話で会場を盛り上げた。飯田での上映は12月5日まで。
佐藤さんが運営し、大木監督が指導する演劇ワークショップの生徒が中心のキャスティングで、下條村民十数人もエキストラとして出演。村の古民家や神社、ソバ畑、和知野川など各所で撮影が行われた。
(暁)

製作年2018年
製作国日本
上映時間103分
posted by akemi at 06:29| Comment(1) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする