2017年11月11日

ザ・サークル(原題:The Circle)

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監督:ジェームズ・ポンソルト
原作:デイブ・エガーズ
脚本:ジェームズ・ポンソルト、デイブ・エガーズ
撮影:マシュー・リバティーク
音楽:ダニー・エルフマン
出演:エマ・ワトソン(メイ・ホランド)、トム・ハンクス(イーモン・ベイリー)、ジョン・ボヤーガ(タイ・ラフィート)、カレン・ギラン(アニー・アラートン)、エラー・コルトレーン(マーサー)

世界ナンバーワンのシェアを誇る超巨大SNS企業“サークル”。カリスマ経営者のベイリーの理想は全ての人間が繋がり、全てを隠さずシェアし、刺激的な毎日を送ること。田舎で優等生だったメイは誰もが憧れるサークルに採用されて舞い上がる。ちょっとしたきっかけでベイリーの目に留まったメイは24時間証拠型カメラで生活を撮影SNSで公開する「シーチェンジ」のモデルケースに大抜擢された。またたく間にフォロワーは1000万人を超え、SNSのアイドルとなる。しかしそれはメイの周りの人間にも大きな影響を及ぼしていた。

トム・ハンクスとエマ・ワトソン初の共演です。どんな危機でもこの人が出てきたら大丈夫、という安心と信頼のハンクスが一筋縄ではいかないカリスマ経営者に。エマ・ワトソン自身きっちりと自分の意見を主張し、Twitterには2500万人のフォロワーがある同世代への影響力の大きいスターです。この作品のメイと重なるところがありますね。
今や電車に乗れば9割の人がスマホ画面を注視。「歩きスマホは危険です」というポスターまであるという、10年前には想像もできなかった世界になりました。小さな機器にいくつもの機能があり、瞬時に情報を得られるのは便利です。けれども自分も覗かれている、知らないうちに情報を収集されていると自覚がありますか?そしてその情報は正しいのでしょうか?SNSに潜む善意と悪意、光と闇の部分を描き出して、じゃあ自分はどうしたらいいのか、と考えるきっかけをもらえる作品でした。(白)


2017年/アメリカ/カラー/シネスコ/110分
配給:ギャガ
(C)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
http://gaga.ne.jp/circle/
★2017年11月10日(金)東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開中
posted by shiraishi at 12:51| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

写真甲子園 0.5秒の夏

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監督・脚本:菅原浩志
出演:笠菜月、白波瀬海来、中田青渚、甲斐翔真、萩原利久、中川梨花、河相我聞、緒形幹太、平祐奈、中西良太、金山一彦、小柳友貴美、宮崎秋人、北見敏之、立木義浩、竹田津実、千葉真一、秋野暢子
主題歌:大黒摩季
挿入歌:大黒摩季 with Booooze

高校写真部の日本一を決める「全国高等学校写真選手権大会」、通称「写真甲子園」。1994年の第1回大会に始まり、毎年夏、北海道東川町で本戦大会が開催されている。
出場できるのは、「ブロック別審査会」を勝ち抜いた18校のみ!
3人でひとチームを組み、本大会では、3日間、毎日別のテーマを与えられて、北海道の大自然の中で撮影。結果を競う。
そんな写真甲子園に挑んだ、大阪、東京、沖縄の3チームに焦点をあてた物語。

関西学園写真部では、顧問の久華英子先生(秋野暢子)のもと、大勢の女子高校生たちが写真に挑んでいる。その中で出場できるのは、3人のみ。
一方、東京の進学校 桜ヶ丘学園写真部の部員はたった一人。部室も与えられず、廊下の隅で頑張っている。出場するには、あと二人、部員を見つけなくてはならない。
沖縄では、市場や町で、生き生きとした写真を撮る3人組・・・
念願叶って、本大会に挑んだ結果は?

写真で町おこしした北海道東川町の一大イベント。悲願の映画化が実現しました。
全国から18校、54人しか参加できない本大会。監督は、応募したけど参加できなかった高校生たちにまず観てもらいたいと思ったそうです。実際の高校生に撮影に参加してほしいと募集したところ、本大会に出る夢を映画で実現したいという人たちも数多く集まってくれたとのこと。半年間、写真や方言の特訓をして撮影を敢行。立木義浩さんはじめ、本物の写真家の審査コメントも本大会さながら。
高校生たちのキラキラした姿が眩しいです。何かに打ち込めるっていいな。
3人のチームワークが大事だということも見せてくれます。一生の友だちになるでしょう! (咲)


配給:BS-TBS
製作:シネボイス
製作賛助:写真文化首都「写真の町」東川町 / 東川町写 真甲子園実行委員会 / 東川町 写真甲子園映画化 支援協議会
カラー/シネマスコープ/DCP
公式サイト:http://www.syakoumovie.jp
★2017年11月11日(土)北海道先行ロードショー 
11月18日(土)全国順次ロードショー


posted by sakiko at 11:25| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

猫が教えてくれたこと    原題:Kedi (トルコ語で「猫」)

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監督:ジェイダ・トルン 
製作:ジェイダ・トルン、チャーリー・ウッパーマン 
主演猫(castならぬ cats) :サリ、ベンギュ、アスラン・パーチャシ、サイコパス、デニス、ガムシズ、デュマン

アジアとヨーロッパが出会う町、イスタンブール。
ビザンツ、オスマン帝国と、歴史が刻まれた町には猫たちがよく似合う。
そして、そこには、猫たちを愛する人たちがいる。
そんな町で暮らす7匹の野良猫たちと、彼らを優しく見守る人たちの物語。

ガラタ塔の袂を寝城にする虎猫のサリは、母親になり、子猫たちのために餌を探す日々。
工場で暮らすメス猫のベンギュは、甘え上手でなでられるのが大好き。
ボスポラス海峡沿いのレストランの店先に住むアスラン・パーチャシ(小さなライオン)は、鼠退治の名人。
最強のメス猫、サイコパス。餌は食べ残しを旦那に。自分より可愛い猫がいると嫉妬心丸出しで襲う。
オーガニック・マーケットで皆に愛されているデニス。
アーテイストの多いジハンギルで暮らすガムシズ(憂いがない=お気楽)は、よく怪我をするけど気にしない。
ハイソなニシャンタシュの高級レストラン「デリカッテッセン」の前に住み着いているデュマン。灰色の毛に翠の目の高貴な雰囲気。お腹が空いても店の中には決して入らない。ガラスを叩いて知らせる礼儀正しさ。

こんな猫たちの周りには、毎日、10キロの鶏肉で餌を作る男性、猫の傷を治すことで自分の心の傷を癒しているという女性等々・・・

冒頭、ガラタ塔からボスポラス海峡の向こうにモスクが林立する光景が上空から写し出されて、住んでもいいくらい大好きなイスタンブールに一気に心は飛んでいきました。
歴史にはぐくまれたイスタンブールの町も、今、急速に近代化が進んでいる様子が映し出されます。古い住居が壊され、高層アパートやショッピングモールに変貌し、土がなくなると猫たちが用を足す場所がなくなると心配する人たち。でも、心配なのは猫たちだけではありません。これまで築いてきたご近所付き合いがなくなって寂しい思いをしている人たちも多いことでしょう。猫たちを通して、大都市が抱える問題にも言及したドキュメンタリー。
11歳の時に、生まれ育ったイスタンブールを離れた監督にとって、本作は故郷へのラブレターにもなっています。
猫好きの方にはもちろん、猫には興味のない方にも、普段着のイスタンブールの町を楽しんでいただける一作です。(いわゆる観光地はあまり出てきません) 実は私も特に猫好きじゃないのですが、猫の生態も興味深く拝見しました! 猫って、ほんとにわが道をいく生き物だ! (咲)


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公開を前に来日したジェイダ・トルン監督にお話を伺いました。
インタビュー詳細は、特別記事でどうぞ!

2016年サイドウォーク映画祭・ベストファミリーフィルム

配給:アンプラグド 
2016年/79分/ アメリカ/5.1ch/ビスタ/カラー 
c2016 Nine Cats LLC
★2017年11月18日(土)シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA他全国順次公開



posted by sakiko at 09:08| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

MASTER/マスター 英題 Master

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Ⓒ2016 CJ E&M CORPORATION, ZIP CINEMA. ALL RIGHTS RESERVED

2017年11月10日(金) TOHOシネマズ 新宿他、全国ロードショー!
監督・脚本:チョ・ウィソク
キャスト
イ・ビョンホン:チン・ヒョンピル
カン・ドンウォン:キム・ジェミョン
キム・ウビン:パク・ジャングン
オ・ダルス:ファン
オム・ジウォン:シン・ジェンマ
チン・ギヨン:キム・ミヨン

韓国で実際に起こった最大規模の巨額金融投資詐欺事件(「チョ・ヒパル詐欺事件」)を基に、悪のカリスマと犯罪捜査官&天才ハッカーコンビの壮絶な対決を描く。『監視者たち』のチョ・ウィソク監督が描いた、究極のノンストップ・クライム・アクション。イ・ビョンホンが、ネットワークビジネス詐欺によって得た大金を手にフィリピンへの逃亡劇を繰り広げる極悪非道な悪のカリスマを演じ、カン・ドンウォンが知能犯罪捜査班の刑事キムを演じる。
投資会社ワン・ネットワークのチン会長(イ・ビョンホン)は、側近の天才ハッカーパク・ジャングン、そしてマネジメントパートナーのキムママことキム・ミヨン(チン・ギヨン)と手を組み、最大級のネットワークビジネスで、華麗なテクニックで多額の投資金を集めて裏金を増やし、権力者たちに賄賂をばらまいてビジネスを拡大していた。チン会長を逮捕しようと、知能犯罪捜査班のキム・ジェミョン刑事は、側近のパク・ジャングンに司法取引を持ちかける。
しかし裏切り者の存在を察知したチン会長は、キムママと共に大金を持って行方をくらませてしまった。1年後、チン会長とキムママの遺体が海外で発見されたというニュースが報道されるが、それを疑い、キム刑事は捜査を続ける。フィリピンに高飛びしたチンは新たな詐欺ビジネスを始めていた。「陰謀」「裏切り」リアルでスリリングな展開。カーチェイスや銃撃戦。金融投資詐欺事件を暴く“大逆転”の策略。「ドンデン返し」が見物。

観応えのある作品。次から次へと、いろいろな展開があり、目を凝らしてみていないと、どうなっているの?ここはどこ? と、???となること必至。それにしても韓国のアクションは見応えがあるといえばそうなんだけど、あまりにすごい銃撃戦や、ヒヤヒヤさせられるカーチェイスの連続で、これに耐えられないとちょっと辛いかも。(暁)

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Ⓒ2016 CJ E&M CORPORATION, ZIP CINEMA. ALL RIGHTS RESERVED

2016年/韓国/143分/カラー/スコープサイズ
5.1chデジタル/字幕翻訳:根本理恵
配給:ツイン 
公式HP http://master-movie.jp

特別記事に『MASTER/マスター』カン・ドンウォン 7年ぶりの来日舞台挨拶の記事があります。
http://www.cinemajournal.net/special/2017/master/index.html






posted by akemi at 06:40| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月10日

こいのわ 婚活クルージング

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監督: 金子修介
出演:風間杜夫、片瀬那奈、八嶋智人、藤田朋子、町田啓太、小橋めぐみ、白石美帆、中山忍、山本浩二

門脇誠一郎(風間杜夫)は、歩きスマホの衝突を防ぐ電子機器の開発で大儲けし、順風満帆だったはずなのに、ある日突然、社長を解任されてしまう。独り身の寂しさも身にしみる。これからの人生をともに歩んでくれる女性を探そうと見合いすることに。最初の相手、山本ナギ(片瀬那奈)はなかなかの美人。けれども、彼女が実は編集者で婚活の実態についての取材が目的とわかり大喧嘩に。その後も誠一郎は、次々と見合いする。高齢出産をあきらめない女医、シングルマザー、トランスジェンダー、後妻業疑惑のある美魔女など、手ごわい相手ばかり。そんな折、役所の主催する「こいのわ 婚活クルージング」に参加することになる。そこには、取材も兼ねてナギも参加していた・・・

1泊2日の瀬戸内海クルーズの間に、独身の男女がお互いを知る機会をいろいろ与えられて、気の合う相手を見つけるという次第。
実際、広島県庁が少子化対策の一環で行なっている「みんなでおせっかい!『こいのわ』プロジェクト」にインスパイアされて出来上がった物語。
製作は、イランとの合作映画『風の絨毯』以来、映画作りにまい進している益田祐美子さん。益田さんから、「咲子さんのための映画を作ってる」と言われたのでした。なるほど! この年になると、行動半径も決まっているから、こんなイベントにでも参加しないと新しい出会いもないですね。ちょっと気恥ずかしいけれど、参加してみるのも悪くないかも。
それはともかく、風光明媚な瀬戸内海をたっぷり楽しめる映画でした。20代の頃に旅したところも出てきて、そういえば、あの旅で出会った人もいたなぁ〜と! (咲)


2017年/日本/105分/カラー
製作:「こいのわ」製作委員会
配給:KADOKAWA
特別協力:こいのわプロジェクト   後援:広島県
公式サイト:http://koinowa-movie.jp/
★2017年11月11日(土)より広島先行公開、11月18日(土)より角川シネマ新宿他 全国順次ロードショー



posted by sakiko at 20:36| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする