2017年11月21日

プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード (原題:Interlude in Prague)

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監督:ジョン・スティーブンソン
製作:ヒュー・ペナルット・ジョーンズ,ハンナ・リーダー
製作総指揮:サイモン・モーズリー,マシュー・スティルマン
出演:アナイリン・バーナード,モーフィッド・クラーク,ジェームズ・ピュアフォイ 他 

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1787年、プラハはオペラ「フィガロの結婚」の話題で持ちきりだった。上流階級の名士たちは、モーツァルトをプラハに招き、新作を作曲させようと決める。その頃、モーツァルトは息子を亡くし失意のどん底にあり、喜んでプラハにやってきた。「フィガロの結婚」のリハーサルと新作オペラの作曲にいそしむモーツァルト。やがて、彼は、『フィガロの結婚』のケルビーノ役に抜擢された若手オペラ歌手スザンナと出会い、魅了される。一方、スザンナもモーツァルトが妻帯者と知りながら、その天才ぶりに引き付けられずにはいられなかった。しかし、オペラのパトロンであり、猟色家との噂のあるサロカ男爵もまた、スザンナを狙っていた…

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クラシック音楽に興味の無いひとでもモーツァルトの名前くらいは知っている。神童で天才だった音楽家モーツァルトに焦点を当てた『アマデウス』以降の久々に制作された本格的モーツァルト映画。プラハを訪れたモーツァルトが、その地でオペラ「ドン・ジョヴァンニ」を作曲したという史実があり、猟色家ドン・ジョヴァンニを主人公にしたオペラ創作の背景に、モーツァルト自身を巻き込んだ三角関係があったとする独創的な作品…実際には三角関係は無いけれども、モーツァルトの人となりが伝わってくる。ほんと、あんなに精魂こめて作曲やら演奏活動をしていたら過労死するのも仕方ない…天才は色んな目にも遭うし短命なんですね、、 私、実は音楽一家に育っていて、3歳から15歳の高校受験までの12年間はクラシックピアノを習っていて、将来は音楽の先生になるんだとばかり思っていたのに、どこでどう間違ったのか(笑) …モーツァルト先生の、ゆいいつトルコ行進曲は暗譜してるので、しばらくぶりに弾いてみたくなった。 (千)

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(C)TRIO IN PRAGUE 2016
2016年/チェコ・イギリス/103min. 配給:熱帯美術館
http://mozart-movie.jp/
★2017年12月2日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

posted by chie at 00:00| Comment(0) | チェコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月19日

gifted/ギフテッド(原題:Gifted)

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監督:マーク・ウェブ
脚本:トム・フリン
撮影:スチュアート・ドライバーグ
出演:クリス・エバンス(フランク)、マッケンナ・グレイス(メアリー)、ジェニー・スレイト(ボニー)、リンゼイ・ダンカン(イブリン)、オクタビア・スペンサー(ロバータ)

フロリダの小さな港町。メアリーは生まれてすぐに母親を亡くして、叔父のフランクが親代わりとなった。フランクは独身だが、姉の遺志どおり生まれたばかりのメアリに愛情を注いで育ててきた。7歳になって小学校に行き始めるとすぐに、メアリーの天才的な数学の才能が明らかになってしまう。フランクは頑なに特別扱いを拒み、子どもらしくしなさいと言い聞かせる。学校になじんだころ、フランクの母イブリンが孫娘に英才教育を受けさせようとやってきた。フランクとメアリーに拒絶されると、二人を引き離すために様々な妨害工作を始める。

『(500)日のサマー』(2010年)『アメイジング・スパイダーマン』(2012年、2014年)のマーク・ウェブ監督が大作の後に原点に戻ったかのような、心温まるストーリーを送り出しました。キャプテン・アメリカで一躍名をはせたクリス・エバンスが無精ひげにヨレヨレのシャツ、何かワケありそうな叔父役です。メアリー役マッケンナ・グレイスは長いまつ毛と垂れ気味の大きな目が可愛い!2006年生まれだそうですが、この撮影のときはまだ前歯が生えそろっていません。数学の天才少女の役なので、私にはさっぱり意味不明の数式をすらすらと黒板に書いていきます。これは暗記したのでしょうか?ひれ伏したくなります(筆者:数Tで躓きました)。これからどんな女優に成長するのか楽しみです。
欧米には潜在的能力のある“ギフテッド”と呼ばれる子どもたちに特別の教育を施すクラスや学校があるようです。名前の通り「神から選ばれ、特別な能力を贈られた」と認め、さらに育ようとするんですね。日本でもきっとそんな子どもたちがいるのではと思いますが、教育は浸透するのでしょうか。(白)


2017年/アメリカ/カラー/シネスコ/101分
配給:20世紀フォックス映画
(C)2017 Twentieth Century Fox
http://www.foxmovies-jp.com/gifted/
★2017年11月23日(土)よりTOHOシネマズシャンテほか全国で公開
posted by shiraishi at 20:03| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ローガン・ラッキー(原題:Logan Lucky)

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監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:レベッカ・ブラント
撮影:ピーター・アンドリュース
音楽:デビッド・ホームズ
出演:チャニング・テイタム(ジミー・ローガン)、アダム・ドライバー(クライド・ローガン)、ライリー・キーオ(メリー・ローガン)、ダニエル・クレイグ(ジョー・バング)、ヒラリー・スワンク(サラ・グレイソン)、ケイティ・ホームズ(ボビー・ジョー)、セス・マクファーレン(マックス)

足が悪いのを理由に。炭鉱の仕事をクビになったジミー・ローガン。このままでは離婚した妻のところにいる一人娘と会うこともできなくなる。一計を案じたジミーは弟のクライドと妹のメリーを誘ってある計画をぶち上げる。それは全米最大のカーレース中に莫大な売上金を盗み出すという破天荒なもの。たまたま地下の作業で売上金の流れを知って思いついたことだった。しかしこれまで強盗など未経験、とことんツキに見放されたローガンファミリーだけでは絶対に不可能だ。それを可能にする爆破のプロがジョー・バング。彼は服役中だったが、面会に行ったジミーとクライドはジョーに「俺たちが脱獄させる」と言い切る。しかも気づかれないようにまた戻るというのだった。本当にそんなことができるのか。

『オーシャンズ』3部作の後映画界から引退宣言していたソダ―バーグ監督の復活第1作。この作品の監督に誰がいいか相談に乗っていたところ、脚本を読んで俄然自分が撮りたくなったのだそうです。監督のもと豪華キャストが終結して、起死回生のクライム+コメディ作品ができました。『マジック・マイク』に続き主演となったチャニング・テイタムは、今度は子煩悩なパパ。娘とのやりとりにほっこりします。自らブリーチしてプラチナブロンドの髪に変えてきたダニエル・クレイグが007と同じ人とは思えないぶっ飛びぶりです。いや、とっても楽しそうです。
ハラハラさせながらいくつのもシーンをたたみかけるように見せて、とても気分のいい作品になりました。お金の流れのシステムはフィクションだそうですので、これを真似てもネコババはできません。(白)


2017年/アメリカ/カラー/シネスコ119分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、STAR CHANNEL MOVIES
(C)2017 Incarcerated Industries Inc. All Rights Reserved.
http://www.logan-lucky.jp/
★2017年11月18日(土)より公開中
posted by shiraishi at 19:51| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月18日

まともな男(原題:Nichts passiert)

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監督・脚本:ミヒャ・レヴィンスキー
撮影:ピエール・メネル
音楽:マルセル・ブラッティ
出演:デーヴィト・シュトリーゾフ(トーマス)、マレン・エッゲルト(マルティナ)、アニーナ・ヴァルト(ザラ)、ロッテ・ベッカー(ジェニー)、マックス・フーバッヒャー(セヴェリン)、シュテファヌ・メーダー(セヴェリンの父親)、ベアト・マルティ(ザラの父親)

平凡なサラリーマンのトーマスは、妻のマルティナ、15歳の一人娘ジェニーと恒例の家族旅行でスイスのスキー場に向かっている。上司の娘のザラも連れていくことにしぶしぶ同意してくれた妻と娘に肩身が狭い。到着した晩、旧知の青年セヴェリンとパーティに出かけた娘たちを迎えに行くと、ザラが見当たらない。ようやく見つけたザラのただならぬ様子に問いただすと「セヴェリンにレイプされた。誰にも言わないで」と告白された。ザラに良かれと妻にも打ち明けないトーマス。しかし嘘は嘘を呼んで、のっぴきならない事態に陥っていく。

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冒頭にセラピーを受けるトーマスの様子が出てきて、どうもお酒で失敗したらしいとわかります。人が良くて頼まれたら断れない平凡なサラリーマンが、上司の娘を預かったばかりに陥る悲劇のスパイラル。ところはスイスで主人公はドイツ人ですが、どこの国でもありそうな問題がちりばめられています。家族、仕事、レイプされた少女、ストレスと飲酒、暴力 etc,etc...。
初めにボタンを掛け違えたばかりに、次々と問題に直面する「まともな男」は自分であり、家族であるかもしれません。観終わってすっきりするのでなく、宿題をもらったような感じが残ります。一緒に観た人と、自分ならどうする?と話題が沸騰しそうです。スイスでヒットし、映画祭では数々の受賞を果たしています。
今回初来日したミヒャ・レヴィンスキー監督に本日お話を伺いました。絶賛まとめ中につき、しばしお待ちを。(白)


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2015年/スイス/カラー//92分
配給:カルチュアルライフ
(C)Cultural Life & PLAN B FILM. All Rights Reserved.
http://www.culturallife.jp/matomonaotoko
★2017年11月18日(土)より 新宿K‘s cinemaほか全国公開中!
posted by shiraishi at 21:48| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

密偵(原題:The Age of Shadows)

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監督:キム・ジウン
脚本:イ・ジミン、パク・ジョンデ
撮影:キム・ジヨン
音楽:モグ
出演:ソン・ガンホ(イ・ジョンチュル)、コン・ユ(キム・ウジン)、ハン・ジミン(ヨン・ゲスン)、鶴見辰吾(ヒガシ)、オム・テグ(ハシモト)、イ・ビョンホン(チョン・チェサン)

1920年代、日本統治下にあった朝鮮。イ・ジョンチュルは総督府警務局部長のヒガシから「義烈団監視」の特命を受ける。朝鮮人警察官でありながら愛国の同胞を監視せねばならない。日帝から祖国を取り戻そうとする義烈団のリーダーのキム・ウジンと懇意になり、互いの立場を知りながらの腹の探り合いが展開する。情報が錯綜する中、ジョンチュルは義烈団のチョン・チェサン団長にも引き合わされる。義烈団は京城の施設を破壊するため大量の爆弾を列車に積み込んだ。息詰まる諜報合戦が続くが、どこからか情報が洩れていた。

『悪魔を見た』(2010)のキム・ジウン監督のもと、ソン・ガンホ、コン・ユ、イ・ビョンホンら主役級のスターが集まりました。日本がアジア各地で行ってきたことを、支配されていた側の映画で知らされると、毎度身の置き所がありません。フィクションの形ではあっても、近い史実はあるわけです。学校の近代史ではほぼ端折られていて、映画で初めて知ったときは「自分の無知」に驚きました。同じ敗戦国のドイツが自国の過ちを振り返っていくつもの作品で描いているのになぁ。
この作品は自分の立場と祖国との間で苦悩するソン・ガンホの演技と、日韓双方の諜報合戦が見ものです。ほんの少し出てくるイ・ビョンホンがその場をさらっていきます。
ソン・ガンホは第53回 百想芸術大賞で主演男優賞、ハシモト役のオム・テグ(目力あり。日本語はいまいち)が第53回 大鐘賞で助演男優賞を受賞しています。(白)


2016年/韓国/カラー/シネスコ/140分
配給:彩プロ
(C)2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
http://mittei.ayapro.ne.jp/
★2017年11月11日(土)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 17:47| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする