2017年10月31日

永遠のジャンゴ (原題:django)

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監督:エチエンヌ・コマール 製作:オリビエ・デルボスマルク・ミソニエ
製作総指揮:クリスティーヌ・ドゥ・ジェケル 脚本:エチエンヌ・コマール
出演:レダ・カティブ,セシル・ドゥ・フランス,ベアタ・パーリャ,アレックス・ブレンデミュール,グザビエ・ボーボワ 他

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1943年、ドイツ占領下のフランスでジプシー出身のギタリスト:ジャンゴ・ラインハルトはパリで最も華やかなミュージックホールで毎晩のように観客を沸かせていた。その一方で、ナチスによるジプシー迫害は酷くなり 各地でジプシー狩りが起きた。多くの仲間が殺され、ジャンゴ自身にも危険が迫り、絶望に打ちのめされる… そんな時にナチス官僚が集う晩餐会での演奏をジャンゴは引き受けることになるが--

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「マイナー・スイング」など数々の名曲を残し、ジミヘン、クラプトンなど世界中のミュージシャンが影響を受けたジャンゴ・ラインハルトの知られざる物語が初めて描かれる。私もジャンゴの音楽を少しは知っていたが、まさか指3本であんな素晴らしいギター演奏をしていたなんて頭が下がります(学生時代、ギタリストになりたくてカラオケboxで練習していたが挫折した私…)。そしてジプシー出身とゆうことも初めて知った。戦争に翻弄され、虐殺されたジプシーの人々…音楽、芸術を生きる灯として暮らしていることが私には強く印象に残った。音楽を武器にナチスに立ち向かった伝説的ギタリスト:ジャンゴの、この映画は『チャップリンからの贈りもの』『大統領の料理人』などの脚本を手掛けてきたエチエンヌ・コマールの初監督作品。第67回ベルリン国際映画祭オープニング上映。 (千)

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(C)2017 ARCHES FILMS – CURIOSA FILMS – MOANA FILMS – PATHE PRODUCTION - FRANCE 2 CINEMA - AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA

2017/フランス/117分
配給 ブロードメディア・スタジオ
公式:http://www.eien-django.com/
★11月25日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開




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2017年10月29日

ミスムーンライト

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監督・脚本・編集:松本卓也
撮影:岩崎登
出演:梅村結衣、田中あさみ、浦野由衣、生澤芹夏、山崎佑奈、坂井華、金子みゆき、小林歩佳、かいり、イグロヒデアキ、松本卓也、坂元楓、小野桃花、新井花菜、入山智花、溝畑幸希、和泉美沙希、内田なつみ、後藤龍馬、松本ゆん、照井健仁、中村博和、笠原賢人、江口歩、Pi、HANA&MOMO、鈴木泰平、いけながあいみ、森恵美、星勇希、城品萌音、島隆一、原紀舟、青戸昭憲、麻生亜実、葉月、潮田ひかる、茜さや、今井美穂、落合萌、雛形あきこ、勝俣州和 他

とある海辺の地方都市。マキは映像部に所属している女子高生。市の依頼により、映像部で観光PRビデオを製作したが、いまいち納得していない。もっと面白いものを作りたいと顧問の先生や仲間に迫り、作り直すことになった。先生の知り合いの元映像ディレクター博和や、マキの従妹の現役アイドルのミサコも加わって、春休みの合宿がスタートする。マキが思いついたアイディアは「地元のために一肌脱ごう!」→「水着姿になる」というもの。さて、前作より良くなるのか?いや、その前にみんなに承知してもらえるのか?

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部長のマキを中心に、部活の女子高生たち、なにやら不穏な元ディレクター(松本監督)、ミサコの周りに現れる色とりどりのワンピース姿の女の子たちと、書ききれないほどたくさんの登場人物です。『グラキン★クイーン』『花子の日記』(2010年)で松本監督とタッグを組んだプロデューサーから「若手女優とグラビアアイドルをキャストにした映画を撮れないか?水着ありで」と声をかけられたのが発端とか。日々ファミレスにこもって執筆したというオリジナルストーリーが完成しました。
きゃぴきゃぴしているだけじゃない、女子高生やアイドルたちの光と影を詰め込んだ青春ストーリーになりました。頑張る女の子たちを応援したくなる映画です。一足早くロケ先の新潟県でお披露目されましたが、新宿では4日より上映。松本監督のインタビューまとめ中。まずは劇場へ!(白)


2017年/日本/カラー/119分
宣伝・協力/ヤングチャンピオン
宣伝・配給/株式会社ベストプロデュース、株式会社sommelierTV
製作/ミスムーンライト製作委員会
(c)2017 ミスムーンライト製作委員会
http://miss-moonlight.weebly.com/

★2017年11月4日(土)〜10日(金) シネマート新宿 レイトショー
http://shineken-yotei.seesaa.net/article/453753170.html
※毎日イベント開催予定!
★2017年11月11日(土)〜24日(金) イオンシネマ 和歌山 ロードショー
http://shineken-yotei.seesaa.net/article/453753717.html
posted by shiraishi at 11:57| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月25日

被ばく牛と生きる

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監督・編集:松原保
プロデューサー:榛葉健
撮影:名木政憲
音楽:ウォン・ウィンツァン
ナレーション:竹下景子

2011年福島第一原発事故後、国は20q圏内を“警戒区域”に指定、立ち入を厳しく制限した。5月、農水省は放射能に汚染された食肉が流通することのないよう、その区域にいる家畜は所有者の同意を得て殺処分と通達した。当時区域内の牛は3500頭。通達までに、取り残された牛の多くが繋がれたまま餓死してしまった。ほとんどの畜産農家は生き残った牛を泣く泣く処分したが、殺処分に同意しなかった十数軒は経済価値のなくなった牛を生かすことを選んだ。しかし故郷も仕事も失くした身に負担は重く、反対農家は5軒と減ってしまった。それでも500頭余りの牛を今も飼い続けている。そして一部の牛たちに白い斑点が現れてきた。

出荷することができない牛を殺処分せず、世話を続けている畜産農家の方々を追ったドキュメンタリーです。30年以上も前、福島県相馬地方の伝統行事「相馬野馬追」の撮影をしたことのある松原監督は、震災後の6月に相馬野馬追を取材する中で、被ばく牛を飼育している畜産農家の方々と知り合います。その後5年も続くことになる取材の始まりでした。
ここに登場する人たちは原発事故の被害者であり、様々な困難を抱えながらも、今生きている命を守り続けています。都会の生活が元に戻り、災害や事故の記憶が薄れていっても“フクシマ”は元に戻ることができません。動物たちがもの言うことができたなら、と思わず想像してひやりとしました。この映画がたくさんの人に届きますように。福島映像祭で上京された松原監督にお話を伺うことができました。HP特別記事に掲載いたします。(白)


2017年/日本/カラー/104分
配給:太秦
(C)2017 Power-I,Inc.
http://www.power-i.ne.jp/hibakuushi/
★2017年10月28日(土)より東京・ポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー
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2017年10月22日

先生! 、、、好きになってもいいですか?

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監督:三木孝浩
原作:河原和音
脚本:岡田麿里
撮影:山田康介
音楽:mio-sotido
出演:生田斗真(伊藤貢作)、広瀬すず(島田響)、竜星涼(川合浩介)、森川葵(千草恵)、健太郎(藤岡勇輔)

弓道部に所属する島田響は、真面目で奥手な女子高生。彼氏はいないけれど、密かに世界史の伊藤先生に恋している。伊藤先生は生徒の誰にでも優しい。響は初めての恋が胸をつまらせたり、暖かくしたりするのを知る。苦しくなった響は、ある日伊藤先生に「好きになってもいい?」と気持ちをぶつける。

原作は1996年に連載がスタートした河原和音の少女漫画「先生!」。河原和音さんの「高校デビュー」「青空エール」「俺物語!!」(原作のみ)は次々と映画化されています。どれも胸キュンの青春ストーリーです。早く発表されている「先生!」が後になったのは、このキャストを待っていたのではないか、と思うくらいはまり役。先日『彼らが本気で編むときは、』でトランスジェンダーのリンコさんを演じた生田斗真が、響の純な思いにタジタジとなりながらも拒み切れない伊藤先生を好演。こんな先生がいたらやっぱり憧れてしまうでしょう。そしてなんといっても、すずちゃん演じる響ちゃんが可愛い!あの目で「好きになってもいい?」なんて言われて断れる男子がいる?
同世代の方々はもちろんおばちゃん、おばあちゃんもたまにはこんなストレートで可愛い映画を乙女に戻って観ましょう。監督は青春ラブストーリーを多数送り出している三木孝浩監督。(白)


2017年/日本/カラー/シネスコ/113分
配給:ワーナー・ブラザース
(C)河原和音/集英社 (C)2017 映画「先生!」製作委員会
http://wwws.warnerbros.co.jp/sensei/
★2017年10月28日(土)より新宿ピカデリー他 全国ロードショー
posted by shiraishi at 19:39| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ゲット・アウト(原題:Get Out)

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監督・脚本:ジョーダン・ピール
製作:ジェイソン・ブラム
出演:ダニエル・カルーヤ(クリス・ワシントン)、アリソン・ウィリアムズ(ローズ・アーミテージ)、ブラッドリー・ウィット(フォードディーン・アーミテージ)、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(ジェレミー・アーミテージ)、キャサリン・キーナーミッシー・アーミテージ)

ニューヨークに住んでいるアフリカ系アメリカ人のクリスはカメラマン。恋人のローズは白人。ある日ローズの実家に招待されるが、自分が黒人であることを彼女が家族に話していないという。心配しつつも訪ねていくと過剰なまでの大歓迎を受ける。しかし、彼女の家には黒人の使用人がいて何か訳ありな様子に、居心地の悪い思いをする。パーティの客の中に黒人青年がいたので、ホッとしてカメラを向けたとたん、急に激高した彼は「ゲット・アウト(出て行け)!」とクリスに襲い掛かってきた。異変を感じたクリスは、ローズと家を抜け出そうとするが。

アメリカのお笑いコンビ「キー&ピール」のジョーダン・ピールが初メガホンをとった長編作品。お笑いの方が作ったコメディかと思っていたら、実家へ向かう途中に白人警官に詰問されたあたりから、妙な空気が立ち上ってきました。敵地に乗り込んだような気持ちのクリスは、彼女の家族に歓待されますが違和感がぬぐえません。頼りの彼女も何か隠しているようで、四面楚歌となります。そのあたりからスリラーの要素がじわじわ…。芸人さんは自分の出し物のネタを考えてストーリーを組み立てていくので、映画製作もかけ離れたことではないのでしょう。それでも初めての作品が高評価を受け、海外にまで配給されるとは凄い!9月のしたコメの映画秘宝まつりで『it』と共に上映されました。怖がりの方は予告編でまず「お試し」を。(白)

2017年/アメリカ/カラー/シネスコ/104分
配給:東宝東和
(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved
http://getout.jp/
★2017年10月27日(金)よりロードショー
posted by shiraishi at 19:33| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする