2017年08月06日

草原に黄色い花を見つける(原題:Toi Thay Hoa Vang Tren Co Xanh)

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監督:ヴィクター・ヴー
原作:グエン・ニャット・アイン
脚本:ヴィエト・リン
撮影:グエン・クリン
音楽:クリストファー・ウォン
出演:ティン・ビン(ティエウ)、チョン・カン(トゥオン)、タイン・ミー(ムーン)、グエン・アイン・トゥー(ダンおじさん)、カイン・ヒエン(ヴィン)

1980年代後半のベトナム中南部のフーイエン。ティエウとトゥオンは仲の良い兄弟。両親と4人暮らしだ。ティエウは近所の幼馴染のムーンが気にかかっている。学校でもつい目で追ってしまうけれど、内気で話しかけることもできない。
ある日、不幸な目に遭ったムーンをしばらくティエウの家で預かることになった。ティエウはムーンと一日中一緒にいられるので気もそぞろ。けれどもムーンは無邪気なトゥオンとばかり遊んで、ティエウは面白くない。嫉妬にかられてとんでもないことをしてしまった。

ホラーやアクション作品が多かったというヴィクター・ヴー監督が初めて子どもが主役の映画を手がけました。ベトナムでは知らない人がいないという小説家グエン・ニャット・アインの原作をベースに、緑豊かな農村で育っていく少年の淡い初恋を描いています。
たくさんの登場人物を絞り込んだ脚本は、シネジャでも何度か取り上げたベトナムのヴィエト・リン監督によるもの。思春期にさしかかった少年の視線で語られる家族や学校、農村の暮らしがたっぷりの光と澄んだ空気の中で展開します。ベトナムでの公開ではハリウッドの大作に負けない大ヒットだったそうです。近代化した今では懐かしい風景が広がり、誰もが共感できる少年期の心の成長という要素が入っているからでしょう。

このほど来日したヴィクター・ヴー監督にインタビューさせていただけました。特別記事で大使館でのレポートと一緒にアップしました。ぜひご覧ください。
写真は7月31日会見が行われたベトナム大使館でのヴィクター・ヴー監督とアオザイ姿で花束贈呈の中西美帆さん。下段は落合賢監督とのツーショット。(白)


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2015年/ベトナム/カラー/103分
配給:アルゴ・ピクチャーズ
(C)2015 Galaxy Media and Entertainment. All rights reserved.
http://eiga.com/jump/oCVHT/
★2017年8月19日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 21:15| Comment(0) | ベトナム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チャルカ 未来を紡ぐ糸車

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監督・撮影:島田恵(しまだ けい)
音楽:河原一紗
イラスト:はらだゆうこ

原発が動いている限り排出され続ける「核のゴミ」。何十万年単位で残ってしまうものを、日本ではいまだ安全に処分できないでいる。すでに広島型原爆の120万発分はある(小出裕章 元京大助教授)という「未来への負の遺産」をどうしたらいいのか。国内外での処分施設の現状と、そこに生きる人々の暮らし、様々な立場からの声を紹介するドキュメンタリー。

北海道の北部、幌延町には高レベル放射性廃棄物の地層処分研究施設があります。その隣町で酪農業を営んでいる久世薫嗣(しげつぐ)さん一家の毎日を映します。
フィンランドでは高レベル放射性廃棄物処分場を建設中。マイケル・マドセン監督のドキュメンタリー映画『100,000年後の安全』(2009年)に登場したオンカロの今。フランス、ビュール村には処分場建設予定地に賛成の村民と、建設反対派の拠点「抵抗の家」に集まる人たちを島田監督はカメラに収めていきます。
チャルカとはインドで使われている手紡ぎの糸を巻き取る糸車のこと。因果がめぐるように、今がかつての所業の結果ならば、今の私たちは未来の人たちへ良いものを手渡せるように、人生を紡ぐチャルカを回していかねばなりません。
『福島 六ヶ所 未来への伝言』(2014年)島田恵監督インタビューはこちらにあります。合わせてお読みください。(白)


2016年/日本/カラー/HD/90分
配給:六ヶ所みらい映画プロジェクト
http://rokkashomirai.com/
http://shimadakei.geo.jp/charkha 島田監督公式サイト
★2017年8月12日(土)より新宿K’s cinemaにてモーニングショー公開
posted by shiraishi at 20:31| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ターミネーター2 3D 原題Terminator 2: Judgment Day 3D

8月11日から東京・TOHOシネマズ日劇ほかで世界最速公開
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監督ジェームズ・キャメロン
製作ジェームズ・キャメロン
製作総指揮ゲイル・アン・ハード マリオ・カサール
共同製作B・J・ラック
キャスト
アーノルド・シュワルツェネッガー T-800
リンダ・ハミルトン サラ・コナー
エドワード・ファーロング ジョン・コナー
ロバート・パトリック T-1000

25年前の作品を3D化

ジェームズ・キャメロン監督(『タイタニック』『アバタ―』)の代表作で、アーノルド・シュワルツェネッガー主演で大ヒットした『ターミネーター2』(1991)を、『タイタニック』の3D化も担当したチーム(映画製作会社ライトストーム)が全編を3D化。

第1作『ターミネーター』のサラ・コナーとターミネーターの死闘から10年後の物語。自我に目覚めたコンピューターと人間の戦争が勃発する未来を知ってしまったサラは、1997年8月29日、人類が滅亡の危機を迎えると訴えようとして、精神病患者の烙印を押され警察病院へ収監され、息子のジョンは養父母に育てられていた。
未来の鍵を握るジョンを少年のうちに殺すため、未来からロサンゼルスに2体のターミネーターが時空を超え送り込まれる。1体は10年前と同じモデルのT-800型、もう1体は液体金属によりあらゆるものに変形可能な最新モデルT-1000型。そして息子を守るためにサラの闘いが始まる。2体は同時にジョンを発見したが、ジョンに襲いかかったT-1000からジョンを救ったのはサラを襲ったT-800のターミネーターだった。サラとジョン母子の強い味方になったターミネーターは、ジョンを守れと命令を受け、人類抵抗軍によって送り込まれた戦士だった。
出演はアーノルド・シュワルツェネッガーや、鍛え上げた肉体を披露したリンダ・ハミルトン。冷酷無比な“T-1000”を演じたロバート・パトリック、若きジョン・コナーを演じアイドル的な人気者になったエドワード・ファーロング。T−1000型が液体金属となって自在に変える姿は大きな話題となり、新たな映像革命をもたらした。
アーノルド・シュワルツェネッガーが発した「I'll be back(また戻ってくる)」や、「Hasta la vista, Baby!(アスタ・ラ・ビスタ、ベイビー!/地獄で会おうぜ、ベイビー!)」は、その後、様々な映画やパロディで引用されるセリフになった。

この作品が公開された当時、リアルタイムで見たけど、25年後に観ても古くなかった。新鮮だった。当時、映画を観て驚いたことを思い出した。3Dが好きでない私にとって、3Dにした効果はいまひとつわからなかったけど、少なくとも迫力は増していたと思う。それにしても液状金属で何にでも変形してしまうという発想には驚いたけど、当時、大きな反響があった(暁)

2017年 製作国アメリカ 配給 キノフィルムズ
上映時間137分 映倫区分PG12 上映方式3Dのみ
オフィシャルサイト http://t2-3d.jp/





posted by akemi at 20:15| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

海の彼方  原題:海的彼端   英題:After Spring, the Tamaki Family…

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監督:黄インイク(黄胤毓/Huang Yin-Yu/コウ・インイク)
ナレーション:玉木慎吾
出演:玉木玉代、玉木秋雄、登野城美奈子、玉木美枝子、吉原美佐子、玉木茂治、志良堂久美子、玉木文治、玉木慎吾、登野城忠男

1930年代、日本統治時代の台湾から、八重山諸島(石垣島を含む10の島々)に集団移民した台湾農民たちがいた。
本作は、玉木家の3世代を軸に、八重山の台湾移民の歴史を辿ったドキュメンタリー。

沖縄県石垣島。
88歳になる玉木玉代おばあの米寿のお祝いに、100人を超す家族が各地から駆けつける。
やがて、おばあが生きているうちに、もう一度里帰りさせようと、娘や孫がおばあを連れて台湾に赴く・・・

1935年、総督府がパイン産業の国営化を図ったために、農民たちは困窮し、八重山諸島に集団移民した。10年経ち、ようやく安定した頃に、沖縄に米国が侵攻し戦局が悪化する。台湾に疎開した人たちの一部が、終戦後、密入国の形で再度八重山に移り住む。
アメリカによる27年間の沖縄統治時代、台湾移民は無国籍だったが、1972年沖縄が本土復帰した折、日本国籍を取得する。共産中国の国籍となるよりはとの政策だった。

台湾が日本に統治されていた時代、国家政策でパイン生産が国営化されたために台湾から八重山諸島に移住せざるを得なかった人たちがいたことを知りました。そして、戦後も無国籍で苦労した人たち・・・ 
それにしても、玉代さんはすごい! 7人の子供たちが、たくさんの子を産んで、曾孫まで含めると、その数、100人! 歴史に翻弄された人生だけど、それだけでも幸せな人生だなぁ〜と! 人口増加に貢献していない私は、うらやましく思う次第です。(咲)

私が沖縄に行ったのは1977年。船で2泊くらいかけて行った。その船は台湾行きで、途中の那覇で下りたのだった。那覇のあとは石垣を経て、次は台湾の基隆港だったので「沖縄と台湾はそんなに近いんだ」と、その時思った記憶がある。そして、石垣島ではパイナップル畑を歩いた。周り一面パイナップルで、パイナップル特有の匂いが一面に漂っていた。その頃東京では、今みたいに生のパイナップルはほとんど売っていなくて缶詰だったので、生のパイナップルの甘酸っぱい匂いを初めて嗅いだ。その時に実のなり方も知った。実が地面近くにあり上に向かってなっているという、なんとも不思議な光景だった。その時は、まさか台湾の人たちが、パイナップルの栽培技術を持ってきたとは全然思ってもみなかった。
そのことを知ったのは、2015年に公開された『はるかなるオンライ山 〜八重山・沖縄パイン渡来記〜』(本郷義明監督)だった。こちらは、沖縄へパイナップルをもたらした台湾からの入植者たちの歴史をひも解き、沖縄と台湾という2つの文化が出会った過去から未来を見つめていくドキュメンタリーだった。
『海の彼方』は、玉木家の家族を中心に、八重山にパイナップルを根付かせた台湾の人たちの物語になっていた。いろいろな視点から歴史の掘り起こしで昭和史を知るのはとても興味深い。黄監督は、台湾から八重山へ移住した人たちの歴史を3部作で描いていると語っていた。そちらもぜひ見てみたい(暁)。


台湾・日本/2016年/日本語・台湾語/カラー/123分/16:9/5.1ch/DCP/ドキュメンタリー
配給・宣伝:太秦
協賛・後援:台湾文化部、リウボウ、台湾新聞社
公式サイト:http://www.uminokanata.com
★2017年8月12日(土)より ポレポレ東中野ほか全国順次公開!
posted by sakiko at 18:36| Comment(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦   原題:Anthropoid

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監督・脚本:ショーン・エリス 
出演:キリアン・マーフィ、ジェイミー・ドーナン、ハリー・ロイド、 シャルロット・ルボン、アンナ・ガイスレロヴァー

第二次世界大戦中、チェコスロヴァキアを統治していたナチスの親衛隊大将ラインハルト・ハイドリヒ。
本作は、ヒトラー、ヒムラーに次ぐナチス第三の男ハイドリヒ暗殺の史実の影で暗躍した若き英雄たちの物語。

1941年12月、大英帝国政府とロンドンのチェコスロヴァキア亡命政府の指令を受け、ヨゼフ・ガブチークとヤン・クビシュの2人の軍人がパラシュートでチェコに降り立つ。森を彷徨い、プラハのレジスタンス仲間のもとにたどり着く。2人からハイドリヒ暗殺作戦「エンスラポイド(類人猿)作戦」を明かされたプラハの抵抗組織の人々の中には、係わったことが知られると、家族の身も危なくなると反対する者もいた。
やがて、ハイドリヒが次の任地に向かうらしいことがわかり、ロンドンから暗殺決行の指令がくだる。1942年5月27日、ヨゼフとヤンは、ついにハイドリヒを狙撃するが、ナチスは想像を絶する報復に出る・・・

潜伏先の隠れ家でお手伝いとして働いていた可憐な娘マリーと恋に落ち、結婚までしたヤン。無謀な暗殺作戦に反対するレジスタンス仲間もいたし、暗殺決行の指令とは別に、イギリスからはもう一通、作戦中止の伝言も届いていたそうです。
ヨゼフやヤンだけでなく抵抗組織の人たちは、作戦決行の日、自決用の青酸カリを手に家を出ています。教会にたてこもって、ナチスの報復に抵抗しますが、悲惨な最期を迎えます。自分を犠牲にしてでも、残虐なナチスの権力者を倒したいという思いに胸を打たれました。そんな勇気ある人たちの行動も虚しく、その後のナチスの血の報復命令で、1万人以上の市民が犠牲になったそうです。
プラハに旅した時、地図をみていて王宮と反対側の川沿いにユダヤ人墓地を見つけて行ってみました。ユダヤ人が多く住んでいた地区だったらしく、シナゴーグの壁一面にナチスの犠牲になったユダヤ人のお名前が記されていました。ドイツやオランダ、フランス、ポーランドだけでなく、チェコでも多くのユダヤ人が犠牲になったことを知りました。
プラハというと、「プラハの春」で、ソ連軍によって多くの市民が犠牲になったことがまず思い浮かびますが、ナチスもこの町に暗い歴史を刻んだのですね。それが、こんな出来事だったとは・・・ (咲)



2016年/チェコ・イギリス・フランス/ 120分/5.1ch/シネスコ
配給:アンプラグド
公式サイト:http://shoot-heydrich.com/
★2017年8月12日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
posted by sakiko at 18:05| Comment(0) | チェコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする