2017年01月21日

島々清しゃ(しまじまかいしゃ)

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監督:新藤風
脚本:磯田健一郎
撮影:山崎裕
音楽:磯田健一郎
出演:伊東蒼(花島うみ)、安藤サクラ(北川祐子)、金城実(花島昌栄)、山田真歩(花島さんご)、渋川清彦(真栄田)

沖縄・慶良間(けらま)諸島に住む小学生の花島うみは耳が良すぎて、ずれた音が聞こえると気持ちが悪い。「ワジワジする」のでいつも耳をふさいでいる。学校では変わり者扱いされ、母親も扱いかねているが、三味線の名手のおじいだけはうみの味方。
東京からバイオリニストの北川祐子がコンサートにやってくる。吹奏楽部の指導をすることになった祐子に促され、うみも参加してみるが生徒たちの演奏がどうしても我慢できない。

新藤兼人監督のお孫さんである新藤風監督の11年ぶりの作品。病床にあった新藤兼人監督のお世話のために中断していたそうです。兼人監督は東京国際映画祭で『一枚のハガキ』(2011年)車椅子で登場されましたが、そのときそばにいらしたのが風監督だったのかな。
うみ役の伊東蒼(いとうあおい)さんは『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)にオダギリジョーの娘役で出演。こちらも幸せ薄いけれども芯の強い子どもの役でした。どんな女優になるのか成長が楽しみです。
安藤サクラさんは初のバイオリニスト役で、特訓した成果を見せています。
映画の冒頭でうみの耳が特別なことを示すエピソードがあります。音感などどこに?な筆者には想像もつきませんが、雑音にあふれている都会ではこういう耳は辛いだけでしょう。慶良間の美しい海、おじい花島昌栄さんの歌と三線(サンシン)に癒されてください。(白)


2016年/日本/カラー/ビスタ/100分
配給:東京テアトル
(C)2016「島々清しゃ」製作委員会
http://www.shimajima-kaisha.com/
★2017年1月21日(土)テアトル新宿ほか全国公開
posted by shiraishi at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ザ・コンサルタント  原題:The Accountant

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監督:ギャビン・オコナー
出演:ベン・アフレック、アナ・ケンドリック、J.K.シモンズ、ジョン・バーンサル、ジーン・スマート、シンシア・アダイ=ロビンソン、ジェフリー・タンバー、ジョン・リスゴー

シカゴ近郊の田舎町のしがない会計士のクリスチャン・ウルフ。愛想のないウルフだが、今日も農家の老夫婦に税金対策をアドバイスして感謝されている。そんなウルフに、大企業から財務調査の依頼が舞い込む。15年分の帳簿をたった1日で調べ上げ、存在しない会社への送金を洗い出す。だが、依頼先から調査は突然終了すると言われる。財務担当者が不正がばれたことを苦に自殺したというのだ。その日から、何者かに命を狙われるウルフ。彼は襲ってくる武装した男たちを、驚くべき戦闘能力で返り討ちする。実はウルフは高機能自閉症スペクトラムで、少年時代に将来を心配した父親から様々な特殊能力を教え込まれていたのだ。次第に明らかになるウルフの凄腕の殺し屋という裏の顔。彼は麻薬カルテル、武器商人、マネー・ロンダリングの達人などを顧客に持つ「裏社会の掃除屋」なのだった。アメリカ政府も、そんな彼の存在に気づき、正体を明かそうと必死になっていた・・・

サスペンス・アクションかと思って観ていたら、ただそれだけではない側面が最後にぐっと見えてきて、実は家族の物語だったことに驚かされました。思えば、映画の冒頭は、主人公の子供時代、両親に連れられて自閉症の専門医の診察を受けている場面でした。医者は、ハンディキャップではなく、むしろ才能に恵まれているのだと両親に告げます。その言葉を受けて父親のとった行動、そしてそれが息子に与えた影響については、ぜひ映画をご覧ください。(咲)

2016年/アメリカ/128分/スコープサイズ/5.1ch リニアPCM+ドルビーサラウンド7.1(一部劇場にて)
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/consultant-movie/
★2017年1月21日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー 他 全国ロードショー

posted by sakiko at 10:06| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月16日

ブラインド・マッサージ  (推拿 Blind Massage)

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監督:ロウ・イエ
原作:ビー・フェイユィ 脚本:マー・インリー 撮影:ツォン・ジエン
音楽:ヨハン・ヨハンソン 編集:コン・ジンレイ 
出演:ホアン・シュアン、チン・ハオ、グオ・シャオトン 他

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『スプリング・フィーバー』ロウ・イエ監督の、南京の盲人マッサージ院を舞台にした劇場公開新作。2014年、福岡で開催されたアジアフォーカスでも上映された http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/404154699.html 幼少期に事故に遭い視力を失った青年、目が不自由だが見合いを繰り返す院長、美人すぎる盲人マッサージ師など、様々な視覚障害者の人間模様を描く。目の不自由な人たちにとって美とは?愛とは?生きるとは?

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『スプリング・フィーバー』に比べたら多少明るく思える今回のロウ・イエ作品。とは言え相変わらず暗いし黒いし雨降りシーンが多い…。そのドシャ降りシーンに切なく流れるヨハン・ヨハンソンの音楽が印象的。中国のひとりっこ政策により現在、国内に約1億人いるといわれるセクシャル・マイノリティだが盲人もマイノリティであり、その立場は非常にあやういようだ。しかし、目が見えないからこそ、そのひとの本当がわかると言う。そして日常生活を送り、生きてゆく。障害は先天的なものと後天的な場合とがある。私の母も0歳の時、水の事故で聴覚を失い、右耳が少し聴こえるだけで、ほぼ先天的な障害者。けれども「むしろ、これで充分」だと昔から言っていた。しょうがいとは障害なのか?健常者とは何者を指すのか?聴覚障害者の子どもである私は健常者なのか?私は小さい頃から、このことについてずっと疑問に思っていた。自分の中で答えが見つからないのだ…いまだに…。ヘレン・ケラーの言葉 ”闇は不滅の魂の躍進を阻むものではありません” が思い起こされた。原作も是非読んでみたい。劇場公開初日にロウ・イエ監督の大ファンを公言しているサニーデイ・サービスの曽我部恵一さんによるトークショーが約15分ほどあり、そのレポートはスタッフBLOGに近々UPします!! (千)


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この作品、曽我部さんが言われるように、「美しいもの」に辿り着くまでが重い…。ひたすら重い…。重すぎて、 目をそむけたい。オラはこんなの見るのヤダ、耐えきれん、どうにかしてっ!と叫んでみてもどうにもならず、見る端から忘れたいのに、なぜ かいつまでも忘れられないような…ホントに嫌になる映画でした。嫌なんだけど、これは大傑作と言われると、「なるほどーそうかーそうかも なーそうなんだべなー、んだんだ、そうにちげえねー」と、潜在意識のほうから認めてしまいそう。そんなに美しくなくてもいいから、こんな につらくなければいいのにー。 (せ)




2014年/中国、フランス/115分/中国語/カラー/1:1.85/DCP
日本語字幕:樋口裕子 配給・宣伝:アップリンク
公式サイト http://www.uplink.co.jp/blind/
★2017年1月14日より渋谷アップリンクほか全国順次公開





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2017年01月15日

ショコラ 君がいて、僕がいる 原題 Chocolat

2017年1月21日 シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
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(C) 2016 Gaumont / Mandarin Cinema / Korokoro / M6 Films

監督ロシュディ・ゼム
製作エリック・アルトメイヤーニコラ・アルトメイヤー
原案ジェラール・ノワリエル脚本シリル・ジェリー
出演 
オマール・シー ショコラ(ラファエル・パディーヤ)
ジェームス・ティエレ ジョルジュ・フティット
クロチルド・エム マリー・グリマルディ
オリビエ・グルメ ジョゼフ・オレール
フレデリック・ピエロ デルヴォー

20世紀初頭のサーカスで人気を得たフランス史上初の黒人芸人ショコラを描いた作品。人種偏見の激しい時代、白人の芸人フティットがショコラを見出し、コンビを組み、芸で身を立て大活躍していく姿を描く。小さなサーカスから始まり、パリの有名なサーカスからお声がかかり、次第に有名になっていく二人。そんな中、ショコラは厳しい人種差別にあいながらもひたむきに芸を磨きながら生きていく。しかし、その現実から逃れるように、ショコラはギャンブルに溺れていく。身分証を持っていないため不法滞在の罪で収監もされ、拷問も受ける。そんなショコラをフティットは支えるが、次第に溝も深まっていく。
ショコラを演じたのは『最強のふたり』のオマール・シー。相方フティットを演じるのはチャールズ・チャップリンの孫であるジェームス・ティエレ。

アメリカでの人種差別というのは、今まで映画でずいぶん描かれてきたが、フランス映画で、そういうテーマを描いた作品は日本ではほとんど公開されてきてはいないのでは。それにしても、これはやはりオマール・シーという俳優が出てきたからこそできた作品かなと思った。(暁)

2015年 フランス 119分
配給 東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
オフィシャルサイト http://chocolat-movie.jp/
posted by akemi at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アラビアの女王 愛と宿命の日々  原題:Queen of the Desert

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監督・脚本:ヴェルナー・ヘルツォーク
出演:ニコール・キッドマン、ジェームズ・フランコ、ダミアン・ルイス、ロバート・パティンソン

ガートルード・ベル(1868年〜1926年)
20世紀初頭、オスマン帝国崩壊後のアラビア半島で国境線引きに関与し、アラブの民に“砂漠の女王”“イラク建国の母”と呼ばれたイギリス女性。
本作は、ガートルード・ベルが情熱を注いでアラビアの地を歩いた軌跡を、彼女の愛した男性たちを軸に描いた物語。

英国鉄鋼王の家庭に生まれ、オックスフォード大学を女性として初めて首席で卒業し、社交界にデビューしたガートルード・ベル(ニコール・キッドマン)。女性の社会進出は難しく、また、高学歴の彼女に求婚者も現れない。父は、そんな彼女に、叔父がテヘラン駐在公使をしているペルシアへの旅を勧める。テヘランでガートルードは、三等書記官のヘンリー・カドガン(ジェームズ・フランコ)と出会い、彼からペルシア語やペルシアの詩の文化を学ぶ。彼と一緒になりたいと願うガートルードだったが、身分が違うと父は認めない。父を説得しようと一時帰国している間に、ヘンリーは亡くなってしまう。
傷心の彼女は、考古学とベドウィンの研究に熱意を注ぎ、優秀な召使いファトゥーフ(ジェイ・アブド)を伴い、アラビア半島2,500キロに及ぶ砂漠縦断の旅へと出る。旅の途中、ぺトラの遺跡でT.E.ロレンス(ロバート・パティンソン)と出会う。のちにアラビアのロレンスと呼ばれる男の若き頃だ。
彼女のアラビア半島縦断に、アンマンの英国領事館は難色を示したが、ダマスカスの英国総領事であるリチャード・ダウティ=ワイリー(ダミアン・ルイス)は思いやりを持って見守る。そんなリチャードに恋心を抱くが、彼には妻がいた・・・

冒頭、カイロでイギリスの男どもがオスマン帝国領土分割について「シリアやレバノンは宗教や民族がややこしいからフランスに任そう」と話している姿が映し出されます。
自分たちの都合で考えている男たちと違って、ガートルード・ベルがアラブの民族自決を優先して国境線を引こうとしたことが描かれていました。
実際に引かれた国境線は、まさに定規で引いたようにまっすぐなところが多く、そも、オスマン帝国のもと、多様な民族や宗教の人々が複雑に絡み合って暮らしていたものを、無理矢理、いくつかの国として独立させたのがよかったのかどうかと、混迷する中東情勢を見て考えてしまいます。

本作は、ガートルード・ベルの実らなかった恋を軸に描いていますが、それでも彼女の功績の大きさを知ることのできる貴重な作品になっていると思います。
もちろん映画ですから、いろいろと脚色されたところがあります。
アラビアのロレンスことT.E.ロレンスと出会ったのは、実際にはシリアの遺跡発掘現場でしたが、映画ではヨルダンの壮大なぺトラ遺跡となっています。
ペルシアの場面では、いくつか気になるところがありました。恋仲になったカドガンと馬に乗って郊外の砂漠に行くのですが、テヘランから馬で行ける範囲に砂漠はあっても、ヤシの木はないだろうとか、馬子がアラブの風俗でペルシアの風俗ではないとか。また、鳥葬の塔で語る場面があるのですが、数層の塔になっていて、本来のゾロアスター教の鳥葬の塔は、最上部が広く平なものなので違和感があります。知らなければ、そんなものかと思ってしまう場面です。
ヨルダンのぺトラは本物ですが、ほかのアラビア半島やペルシアの場面はモロッコで撮影しているので、砂の色が違ったり、建物の形が違ったりするのは仕方ないのですが。

もうずいぶん前にペルシアやアラビアの砂漠を旅した女性の話を読んだことがあるのですが、思えばそれがガートルード・ベルだったようです。ペルシアの詩人ハーフェズの詩を英訳したり、イラクの考古学博物館開設にも力を注いだ女性がいたことをあらためて知りました。(咲)


撮影地:モロッコ、ヨルダン、英国(ウェストワイクーム公園)

2015年/アメリカ・モロッコ/128分/カラー/シネマスコープ/5.1chデジタル
配給:ギャガ・プラス
公式サイト:http://gaga.ne.jp/arabia/
★2017年1月21日(土)より新宿シネマカリテ、丸の内TOEIほか全国順次公開
posted by sakiko at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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