2017年01月31日

すべての政府は嘘をつく  原題:ALL GOVERNMENTS LIE - Truth, Deception, and the Spirit of I.F. Stone

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オリバー・ストーン製作総指揮
監督:フレッド・ピーボディ
出演:ノーム・チョムスキー(マサチューセッツ工科大学名誉教授)、マイケル・ムーア(映画監督)、エイミー・グッドマン(報道番組『デモクラシー・ナウ!』創設者)、カール・バーンスタイン(元『ワシントン・ポスト』記者)、グレン・グリーンウォルド(元『ザ・ガーディアン』記者/ニュースサイト『ジ・インターセプト』創立者)、ほか

◇2016年トロント国際映画祭正式招待
◇2016年アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭正式招待

公益よりも私益に走り、権力の欺瞞を追及しない大手メディア。それに抗い、鋭い調査報道で真実を伝えるフリー・ジャーナリストたちが今、世界を変えようとしている。彼らに多大な影響を与えたのが、1940〜80年代に活躍した米国人ジャーナリストのI. F.ストーンだった。I. F.ストーンは「すべての政府は嘘をつく」という信念のもと、組織に属さず、地道な調査によってベトナム戦争をめぐる嘘などを次々と暴いていった。本作はそんな彼の報道姿勢を受け継いだ、現代の独立系ジャーナリストたちの闘いを追ったドキュメンタリーである。

【クロスメディアによる一斉公開スケジュール】
◆2/1(水)・2(木)NHK BS1 「BS世界のドキュメンタリー」(23:00〜)にて放映
http://www6.nhk.or.jp/wdoc/

◆2/3(金)アップリンク・クラウドにて配信スタート
予約受付中
視聴価格:1,200円/1年間(10%OFFの予約割引あり。1,200円→1,080円)
予約割引プロモーションコード:ALLGOVSLIE10 (2/3(金)13:59まで有効)
http://www.uplink.co.jp/cloud/

◆2/4(土)、2/15(水)、2/24(金)アップリンク渋谷にて劇場プレミア上映
3/18(土)より本上映スタート
http://www.uplink.co.jp/movie/2017/47397

【公開記念シンポジウム】
[日 時] 2月4日(土) 開場18:15/上映18:30〜20:05/シンポジウム20:10〜22:00
[会 場] アップリンク渋谷(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル)
[ゲスト] 岩上安身(IWJ代表/ジャーナリスト)、津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)、竹下隆一郎(ハフィントンポスト日本版編集長)
[司 会] 浅井隆(アップリンク 代表)

★シンポジウムのみ2月4日20:10からIWJにてライブストリーミング中継されます。ご視聴はこちらから。
<YouTube>
https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
<CAS>
http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2016年/92分/カナダ/英語/5.1ch/日本語吹替
配給・宣伝:アップリンク
c 2016 All Governments Lie Documentary Productions INC.
公式サイト:www.uplink.co.jp/allgovernmentslie
posted by sakiko at 21:29| Comment(0) | TrackBack(0) | カナダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月29日

虐殺器官(英語題:GENOCIDAL ORGAN)

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監督・脚本:村瀬修功
原作:伊藤計劃
声の出演:中村悠一(クラヴィス・シェパード)、三上哲(ウィリアムズ)、梶裕貴(アレックス)、石川界人(リーランド)、大塚明夫(ロックウェル大佐)、小林沙苗(ルツィア・シュクロウポヴァ)、櫻井孝宏(ジョン・ポール)

クラヴィス・シェパード大尉は、アメリカ情報軍のある部隊で暗殺任務を遂行している。精鋭チームは「感情適応調整」「痛覚マスキング」の医療措置を施され、世界各地で紛争の首謀者を見つけ出しては迅速に排除していた。暗殺対象者リストにたびたび名前があがるのが、アメリカの言語学者ジョン・ポール。彼こそが世界中に暗殺の種を蒔いている張本人だという。クラヴィスはプラハでの潜入捜査を開始、ジョン・ポールの教え子で恋人とみなされているルツィアに接触する。

2009年に34歳の若さで病没した作家・伊藤計劃(いとうけいかく)が2007年に発表した長編デビュー作の映画化。制作会社の経営破たんにより制作が中断、公開が危ぶまれていましたが、新スタジオが立ち上がりこのほど公開にこぎつけました。
原作はSF愛好者の中でも評判が高く、カバー絵も新しくなった文庫版も出ています。まだ原作が読めず、アニメ化された本作しか観ていませんが、10年も前に書かれたのに、テロにおびえる現在を透視したかのような内容です。情報収集を徹底することで安全を守ろうとする先進諸国、一方激化する後進国の内戦や虐殺。それを操るジョン・ポールの理論とは?
戦闘場面では身体が吹き飛び、実写なら目をつぶるだろう場面が無駄のないクールな線と抑えた色で描かれます。クラヴィスとジョン・ポール、仲間との会話にウッと詰まるような鋭い真実があり、楔を打ち込まれた思いでした。伊藤計劃原作の映画作品(アニメ)は、2015年に『屍者の帝国』『ハーモニー』が公開されています。(白)


2016年/日本/カラー/115分
配給:東宝映像事業部
(C)Project Itoh/GENOCIDAL ORGAN
http://project-itoh.com/
★2017年2月3日(金)より公開
TOHOシネマズ新宿では3作品一挙上映のオールナイトイベントを予定。詳しくは公式サイトへ
posted by shiraishi at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(原題:Miss Peregrine's Home for Peculiar Children)

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監督:ティム・バートン
原作:ランサム・リグズ「ハヤブサが守る家」
脚本:ジェーン・ゴールドマン
撮影:ブリュノ・デルボネル
出演:エヴァ・グリーン(ミス・ペレグリン)、エイサ・バターフィールド(ジェイク)、サミュエル・L・ジャクソン(バロン)、エラ・パーネル(エマ)、ジュディ・デンチ(ミス・アヴォセット)、クリス・オダウド(父フランク)、テレンス・スタンプ(祖父エイブ)、ルパート・エベレット(鳥類学者)

ジェイクは周囲になじめず孤独に過ごしている少年。ただ一人祖父だけがジェイクを理解してくれていた。しかしその祖父が突然亡くなってしまった。遺言により小さな島を訪れたジェイクは、不思議な少女エマに導かれて、古めかしい屋敷にたどり着く。そこには奇妙な子どもたちと彼らを保護するミス・ペレグリンが住んでいた。特殊な能力を持っているために、ふつうの世界に居場所がない子どもたちとジェイクは楽しい時間を過ごしていく。その間にも彼らを狙う邪悪な力が刻々と近づいていた。

ティム・バートン監督にぴったりの不思議世界の物語。人とうまく交流できないジェイクが見つけた居場所は奇妙な子どもたちが住む家。それぞれが持つ能力が紹介されていきますが、これはやっぱり隔絶されたところでないと辛いだろう、と物悲しくも納得。彼らがそれぞれの能力を駆使して、強大な敵と戦うのですが、ジェイク自身の能力が何かは、なかなか明らかになりません。自分だったら何がいいかな、と想像しながらご覧ください。ジェイク役のエイサ・バターフィールドは『僕と世界の方程式』も公開されたばかり。
一度手に取ってみた原作の単行本は400p以上。持ち歩くには不便で棚に戻してしまいましたが、今は映画と同名の文庫版が上下2巻組で潮出版社から発売されています。これなら持って歩いても重くありません。(白)


2016年/アメリカ/カラー/ビスタ/127分
配給:20世紀フォックス映画
(C)2016 Twentieth Century Fox Film Corporation.
http://www.foxmovies-jp.com/staypeculiar/

★2017年2月3日(金)よりロードショー
posted by shiraishi at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

王様のためのホログラム  原題:A Hologram for the King

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監督・脚本・音楽:トム・ティクヴァ(『パフューム ある人殺しの物語』)
出演:トム・ハンクス、アレクサンダー・ブラック、サリタ・チョウドリー、シセ・バベット・クヌッセン、ベン・ウィショー、トム・スケリット

アラン・クレイは大手自転車メーカーの取締役を解任され、家も財産も失い、妻にも見捨てられてしまう。愛娘の学費を捻出するため、必死になって職探し。やっとのことで、サウジアラビアの国王に最先端の映像装置〈3Dホログラム〉を売り込む仕事にありつく。さっそくジェッダに飛ぶアラン。翌朝、寝坊したアランは国王がいるという砂漠の中の経済・貿易新都市への連絡バスに乗り遅れてしまう。国際免許がなく、運転手付きの車をホテルに紹介してもらう。やってきたのは、調子のいい男ユセフ。しかも、人妻と親しくなり、旦那に命を狙われ、車に爆弾を仕掛けられているかもなどと口走る。
何もない砂漠をひた走り、ようやく目的地へ。約束していた担当者カリームを訪ねると、今日は戻らない、明日と受付嬢に言われてしまう。
ジェッダに戻り、翌朝、再び寝坊し、ユセフの車で出向くと、担当者カリームはまたしても不在。部下の女性ハンナから、ここへ来て1年半、国王は一度も現われてないと聞かされる。ショックを受けたアランに、ハンナは禁制のお酒を差し出す。ホテルで酔いつぶれ体調を崩したアランをユセフは病院に連れていく。美しい女医ザーラ・ハキムの診察を受け、アランはこの国に来て初めて心を癒される。そんなアランに、本社のボスから、いつ国王に会えるのかと責め立てる電話が入る・・・

アランが大手IT企業に再就職出来た決め手は、「王様の甥と知り合い」というひと言でした。もちろん、ちょっと会ったことがあっただけなのですが。例え、すごく親しかったとしても、その王様の甥がどの位のステイタスなのかが問題。何しろ、王様の甥ともなれば、何人もいるはず。運転手のユセフが道中、車に乗せた従弟も父親に何人か妻がいて、関係が複雑。
それにしても、サウジアラビアが舞台ということで、もう、それだけで興味津々。
原作は、ピューリッツァー賞、全米図書賞ノミネート経験を持つベストセラー作家デイヴ・エガーズがサウジアラビアの旅の経験を基に書いた小説。ぜひ映画化したいとトム・ティクヴァ監督はサウジアラビアへリサーチに。依頼したガイドが偶然にも作家がユセフのモデルにした人物。映画の中で、道路の「非ムスリム出口」標識を見落として、メッカに行ってしまいます。これは監督が実際に経験したことだそうです。
ハラムと字幕に出てくるのが、メッカのカーバを囲むマスジド・アルハラーム(聖モスク)のこと。ガイドのユセフが、ムスリムっぽく見せれば大丈夫と、アラブ風のスカーフをアランに被らせます。(私もよくモスクに行くと、スカーフを被ってにわかムスリマになります!)
監督は実際にサウジアラビアで撮影したいと望んだのですが、それは叶わず、モロッコの南部の何もない砂漠の中に王様の経済・貿易新都市を再現。それはそれで、ロケは苛酷なものだったようです。
撮影地に、モロッコのほか、サウジアラビア、エジプトとあり、メッカはさすがに本物。あとのどの部分がどこなのか気になるところ。
さて、具合の悪くなったアランを診るのが女医というのも、実はサウジアラビアでは恐らく有り得ない光景。ユセフも「有り得ない」と口走っています。でも、禁制のお酒がちゃんと手に入るように、これも有りなのでしょう!
女医ザーラ・ハキムを演じるサリタ・チョウドリーは、ミーラー・ナーイル監督、デンゼル・ワシントン共演の『ミシシッピー・マサラ』(91)でスクリーンデビューしたイギリス生まれのインド系の女優。
トム・ティクヴァ監督作品で常連のベン・ウィショーも、もちろん出ています。
さて、アランは王様から仕事を取れるのか、そして、ザーラとの出会いの行方は?
いろいろお楽しみがいっぱい。ぜひ結末はスクリーンで! (咲)


2016年/アメリカ/スコープサイズ/ドルビーデジタル/98分
配給:ポニーキャニオン
公式サイト:http://hologram-movie.jp/
★2017年2月10日(金)よりTOHOシネマズシャンテ他全国公開
posted by sakiko at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月22日

ホームレス ニューヨークと寝た男 原題 Homme Less

劇場公開日 2017年1月28日より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか 
全国順次ロードショー

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(C)2014 Schatzi Productions/Filmhaus Films. All rights reserved


監督トーマス・ビルテンゾーン
製作ボルフガング・ラムル
カロル・マルテスコ=フェンスター
トーマス・ビルテンゾーン
撮影トーマス・ビルテンゾーン
キャスト マーク・レイ

巧みな話術でニューヨークの街ゆくモデルやおしゃれなニューヨーカーに声をかけ、シャッターを切るファッション・フォトグラファーのマーク・レイ。ハンサムなルックスでブランド物の高級スーツを着こなし、ファッションショーやパーティ会場にも出入りしているマークの姿を見ると華やかな生活をしていると思うけど、実はすでに6年も家に住めず雑居ビルの屋上で寝袋で眠る生活を続けている。
モデルや俳優としても活動しているマークだが、厳しい競争にさらされるニューヨークで生き抜く中で、家族や恋人も持たず、ホームレスとして生活するライフスタイルを続けている。そんなマーク・レイに密着したドキュメンタリー。
ファッションモデルでマークの友人でもあるトーマス・ビルテンゾーンが、彼からホームレス生活を打ち明けられたことをきっかけに、業界の事情も含めて、マークのライフスタイルを数年に渡って取り続け映画にした。音楽をクリント・イーストウッドの息子で、ジャズミュージシャンのカイル・イーストウッドが担当している。

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c 2014 Schatzi Productions/Filmhaus Films. All rights reserved

こんなにかっこ良くてファッショナブルな人がホームレス?と驚いた。
スポーツジムで身体を鍛え、荷物はここのロッカーに収め、身だしなみは公共トイレで整える。そんな生活でも、自由な生活を生み出すことができるということにびっくりした。激しい競争世界が生み出した、厳しい現実。でも、いろいろ工夫はできても、やっぱり不便には違いない。今はよくても、将来的にはやはり部屋でベッドで寝起きできないと苦しいだろう。最後には、彼にも意地があるところが感じられた。人事とは思えず、思わず、工夫の数々をしっかり観ていた(暁)。


製作年2014年
製作国 オーストリア・アメリカ合作
配給 ミモザフィルムズ
上映時間83分
オフィシャルサイト http://homme-less.jp/
posted by akemi at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | オーストリア・アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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