2016年09月14日

函館珈琲

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監督:西尾孔志 
出演:黄川田将也、片岡礼子、中島トニー、Azumi、あがた森魚、夏樹陽子

夏のある日、丸い木の椅子を片手に函館にやってきた桧山英二。めざすは、古い洋館のアパート翡翠館。入居するはずだった先輩の家具職人・藪下の紹介で来たのだった。翡翠館のオーナー荻原時子は、夢を追う若者たちにアトリエ兼住居として部屋を貸していた。1ヵ月後に、正式に入居を決定するという。条件はただ一つ。翡翠館にふさわしいかどうか。
現在入居しているのは、装飾ガラス職人の堀池一子、テディベア作家の相澤幸太郎、ピンホールカメラ専門写真家の藤村佐和。個性豊かながら、皆、どことなく寂しく、人生を試行錯誤している様子だ。
桧山英二は、先輩が家具作りをする予定だった部屋で古本屋を開業する。古本屋といっても、ねらい目の本と薄利多売の本を仕入れて、主にネット販売だ。桧山が仕事の合間に入れる珈琲は絶品で、入居者どうし、くつろぎの時を持つようになる。
実は、桧山が古本屋を開業したのは表向きのこと。実は、小説『不完全な月』で新人賞を受賞したものの、その後、筆が進まなくて悩んでいたのだ。
やがて、正式入居を決める1ヵ月が経つ・・・

画面から、珈琲の香りが漂ってきそうな、とても趣のある映画でした。
古い洋館の似合う町、函館。皆それぞれに、自分のやりたいことにまい進して、人生を模索しているのが素敵です。 テディベア作家の相澤幸太郎を演じた中島トニーさんが映画の中で、とても楽しそうにミシンをかけていて、一緒に試写を観ていた中島トニーさんに、「ミシンがお上手でしたね」と声をかけたいところ、ぐっと我慢して会釈だけしました。
あとから、映画に出てくるテディベアは、中島トニーさんの手作りだったと知り、残念なことをしました。
小説家・桧山を演じた黄川田将也さんも試写の会場にいらしていて、長身のとても素敵な方でした。
自分も好きなことにまい進したい!と、元気をもらいました。(咲)


2016 年/日本/カラー/DCP/90分
配給:太秦
公式サイト:http://www.hakodatecoffee.com/
★2016年9月24日(土)渋谷ユーロスペースより全国順次公開!
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2016年09月11日

ハイヒール革命

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監督:古波津陽
脚本:福島敏朗 
主題歌:ミヤモリ「Everything」(IVY Records)

出演:真境名ナツキ、濱田龍臣、秋月三佳、小宮有紗、藤田朋子、西尾まり

真境名(まじきな)ナツキ、29歳。(本名:真境名 薫)
男の子として生まれたけれど、どうもしっくりしないと感じたのは、思えば小学校に入学する際に黒いランドセルをプレゼントされた時。ピンクの可愛らしいランドセルが欲しかった。中学生になり、女子の制服を着たいと言っても先生に理解してもらえない。ようやく、母の後押しもあって、校長先生が“性同一性障害”であることを理解し、中学3年生から晴れて女子の制服で通学することになる。
中学卒業後に通った定時制高校では、様々な年齢、職業、背景を背負った生徒たちがいて、薫は特別に奇異な存在ではなくなった。先生も「どう見てもあなたは女子」と認めてくれて、女子バレー部キャプテンとして活躍する。
初めて女子と認められた薫の世界は、そこから変わり始めた・・・・

名前もナツキと変え、やっと自分らしく生きることができるようになった薫。本人の努力もたいしたものだが、なんといっても、お母さんが凄い! 水泳の授業で水着になるのが恥ずかしくて、水着を持参しない薫に、持ってくるようきつく指導する先生に、「なぜ、持参したくないのか聞いてほしい」と進言する。一方で、我が子には、「頑張れ! 闘え! 負けるな!」と励ます。「人権にかかわる問題なのだから、教育委員会に自分で話しなさい」とも。このお母さんがいなければ、ここまで自分を主張できなかったかもしれない。

「娘が息子になっちゃった!」という友人がいる。
彼女も、最初は面食らっていたけれど、事態を理解してからは、我が子を励まし、「息子」に彼女が出来たことも受け入れている。

映画は、本人や母親、関係者へのインタビューと、少年時代のエピソードをドラマ仕立てにした部分が交錯する。少年時代を演じた濱田龍臣の制服姿の可愛いこと!
そういえば、私の出身高校では、体育祭の時に、1年生の男子を女装させて踊らせる「可愛い子ちゃん」が伝統行事。(3年生の女子が衣装・振付を担当)  妙に女装の似合う男子もいたっけ。それで目覚めた人もいるかも?!

今や「LGBT」(性的少数者 セクシュアルマイノリティ)という言葉も市民権を得てきて、世の中には色々な人がいることも理解されつつある。世間一般の理解はもちろんだけど、なにより身近にいる家族の理解が大切なことをこの映画は教えてくれる。(咲)


★初日舞台挨拶★
◆ヒューマントラストシネマ渋谷
9月17日(土) 舞台挨拶 16:30〜16:55  本編上映 16:55〜18:10
 
◆シネ・リーブル池袋
9月17日(土)12:00の回、上映終了後

いすれも登壇者(予定): 真境名ナツキさん、濱田龍臣さん、藤田朋子さん、古波津陽監督


2016年/カラー/ビスタサイズ/DCP/73分 
製作:「ハイヒール革命!」製作委員会(平成プロジェクト 山栄 AOI Pro. TBSサービス テアトルアカデミー)
配給・宣伝:新日本映画社
公式サイト:http://highheels.espace-sarou.com/
★2016年9月17日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
posted by sakiko at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

校庭に東風吹いて

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監督:金田敬
原作:柴垣文子「校庭に東風吹いて」(新日本出版社:刊)
脚本:長津晴子
撮影:飯岡聖英
音楽:山谷知明
出演:沢口靖子(三木知世)、岩崎未来(蔵田ミチル)、向鈴鳥(安川純平)、村田雄浩三木真治)、星由里子(三木ハル江)、遠藤久美子(蔵田富子)、柊子(安川理恵)

三木知世は転勤で家から遠い小学校に配属になり、3年生の担任となった。受け持ったクラスには場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)のミチルがいた。ミチルは家では話せるのに、外に出ると声が出ず、学校でもうつむいたまま。問いかけに答えられず、歌うことも絵を描くこともない。一人では何もすることができず、いつも友達が寄り添っていた。
問題行動の多い純平は、離婚した母親と二人暮らし。働きづめの母親は純平の世話が行き届かない。教室に飛び込んできた小鳥がきっかけで、ミチルと純平は少しだけ近づいていた。
知世は強い熱意と愛情を持って子どもたちに接していく。

東風と書いて「こち」と読みます。春に吹く爽やかな風のことで、この作品にはその風が吹きわたります。9年ぶりの映画出演で、子どもの頃先生になりたかったという沢口靖子さんが、理想の教師像に近いという知世先生を愛情いっぱいに演じています。
ミチル役の岩崎未来ちゃんは『劇場版 びったれ!!!』(2015年/金田監督)では田中圭さん、『まほろ駅前狂騒曲』(2014年)では松田龍平さんの娘役を好演していました(イケメンのパパばかり)。向鈴鳥(むかいすずと)くん始め、30人の生徒たちも映画に元気を与えています。母親役の星由里子さんら家族との京都弁のやりとりがやさしく、暖かみをさらに増していました。ロケ地は原作の舞台と同じ京都府相楽郡にある南山城村。京都にある唯一の村で、宇治茶の産地だそうです。
今の小・中学校に、子どもの力を信じて寄り添う知世先生がたくさんいてくれますように、と願いつつ。(白)


2016年/日本/カラー/ビスタ/112分
配給:ゴーゴービジュアル企画/映画「校庭に東風吹いて」製作委員会
(C)2016 映画「校庭に東風吹いて」製作委員会
http://www.ggvp.net/kochi/
★ 2016年9月17日(土)ポレポレ東中野ほか全国順次公開
沢口靖子さんインタビューをHP特別記事にまとめて掲載しています。
posted by shiraishi at 20:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント(原題:The BFG)

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監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:ロアルド・ダール「オ・ヤサシ巨人BFG」(評論社刊)
脚本:メリッサ・マシスン
撮影:ヤヌス・カミンスキー
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:マーク・ライランス(BFG)、ルビー・バーンヒル(ソフィー)

ロンドンの孤児院で暮らすソフィー、好奇心旺盛で活発な彼女は決まり事だらけの生活にうんざりしていた。真夜中にこっそり本を読んでいると、通りに現れた大きな影が部屋の窓から手を入れ、ソフィーは毛布ごとつかみ出されてしまう。大きな影は見たこともない大きな巨人だった!
落ちないように必死でしがみついていたソフィーが連れていかれたのは、巨人の国。彼はBFG(=ビッグ・フレンドリー・ジャイアント)、子どもに“夢”を送り届ける心優しい巨人だった。ソフィーは時々へんてこな言葉遣いをするBFGとすっかり仲良くなるが、この国にはBFGよりもっと大きくて凶暴な巨人たちが住んでいた。

スティーブン・スピルバーグ監督が『E.T.』のスタッフを再結集。ディズニーとの初のコラボで、ロアルド・ダールの原作をもとに心温まる物語を贈ってくれました。独りぼっちの少女ソフィーと優しすぎる巨人のBFGが心を通わせ、凶暴な巨人たちから世界中の子どもを救うために助け合います。パフォーマンスキャプチャーにより、マーク・ライランスの動きや表情を取り入れたBFGと、オーディションで抜擢された新人の子役ルビー・バーンヒル演じる10歳のソフィーの息もぴったり。二人が大きな巨人を倒すためにどんな冒険をするのでしょうか?美しい色彩と迫力ある動きの作品を堪能するために、ぜひぜひ大きな画面でご覧ください。
これを機会に、イギリス児童文学界の巨匠ロアルド・ダールの作品を久しぶりに読み直してみました。とっても懐かしくて面白かった!!今年生誕100年なんだそうです。(白)


2016年/アメリカ/カラー/シネスコ/118分
配給:ディズニー
(C)2016 Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
http://www.disney.co.jp/movie/bfg.html
★ 2016年9月17日(土)公開
posted by shiraishi at 20:17| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジャニス リトル・ガール・ブルー(原題:Janis: Little Girl Blue)

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監督・製作・脚本:エイミー・バーグ
撮影:パウラ・ウイドブロ
音楽:ジョエル・シアラー
ナレーション:キャット・パワー
出演:サム・アンドリュー、ピーター・アルビン、デイブ・ゲッツ、クリス・クリストファーソン、カントリー・ジョー・マクドナルド

1970年10月4日、27歳の若さで急逝してしまったジャニス・ジョプリン。その魂と歌唱力は後続の歌手たちに大きな影響を与えた。テキサスで生まれ育った少女時代、大学に進学して音楽活動を始め、サンフランシスコと故郷を行き来した青春時代。バンドに参加、ボーカリストとして活躍、アルバムもヒットする。1969年には初のソロ・アルバムを発表、ウッドストック・フェスティバルに参加する。1970年、新作の完成前にロサンゼルスのホテルでアルコールとヘロインの過剰摂取で死亡。
遺された映像、遺族の協力により開封された手紙、取材に応じた人々が明かす思い出などから、彼女の素顔に迫る。

遺された写真や活躍ぶりから、亡くなったのはもっと年齢がいってからだと思っていました。まだ20代だったとは。先に公開された『AMY エイミー』のエイミー・ワインハウスも20代での急逝。多くのアーティストが飲酒とドラッグで蝕まれていたかと思うと、なんとかできなかったのかとその才能と短い人生が惜しくてなりません。パワフルな彼女たちの歌に励まされた同世代の女性も多いはずです。
この作品の中で高校の同窓会に参加した映像があり、当時激しいいじめを受けた彼女がよく出席する気になったこと、と観ていましたが、テレビ局の企画だったそうです。すでにレコードもヒットして有名であったにも関わらず、旧友たちの反応があまりにも冷たく愕然としました。本人はいかばかり…。それもこれも歌につぎ込んで駆け抜けていってしまったジャニスに黙とう。(白)


2015年/アメリカ/カラー/103分
配給:ザジフィルムズ
(C)2015 by JANIS PRODUCTIONS LLC & THIRTEEN PRODUCTIONS LLC. All rights reserved.
http://janis-movie.com/
★ 2016年9月10日(土)より全国ロードショー
posted by shiraishi at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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