2016年06月14日

シチズンフォー スノーデンの暴露(原題:Citizenfour)

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監督:ローラ・ポイトラス
製作:ディルク・ヴィルツキー
製作総指揮:ジェフ・スコール、スティーヴン・ソダーバーグ
出演:エドワード・スノーデン、グレン・グリーンウォルド

2013年、ドキュメンタリー映画作家であるローラ・ポイトラスにコードネーム“シチズンフォー”を名乗る人物から、アメリカ政府の極秘事項に関する重大な情報を提供するとのメールが届く。ローラは英国のジャーナリストのグレン・グリーンウォルドと共に、極秘インタビューのために香港へと向かう。現れたのは、元CIA職員のエドワード・スノーデンという若者だった。スノーデンはCIAとアメリカ国家安全保障局(NSA)で訓練を受けたサイバー・セキュリティのエキスパートである。彼はアメリカ政府が監視・盗聴の世界同時監視システムを使って、アメリカ国民の個人情報のみならず世界中の通信データを収集、分析していることを内部告発したいと言う。当局の追跡がスノーデンに及ぶ前に、グレン・グリーンウォルドは英国ガーディアン紙に記事を発表、その5日後にはスノーデンが内部告発者だと名乗り出た。

これがフィクションでなく、ドキュメンタリーだというのに衝撃を受け、国家機密を犯罪であると告発した勇気に頭が下がりました。平穏な生活が送れないのではと危惧します。
便利になったかわりに、スパイ活動とは無縁と思われる(私自身を含む)あらゆる人の個人情報が見られて分析されるなんて!電話の会話も、ネットでのメールや買い物や検索ワード、こういう書き込みまでも?? そういえば『キングスマン』でIT富豪役のサミュエル・L・ジャクソンが「紙とペンはいいなぁ、ハッキングされない」と笑うセリフがありました。されるほうは笑いごとじゃありませんね。
スノーデンから内部資料を託されたグレン・グリーンウォルドは著書「暴露:スノーデンが私に託したファイル」を執筆、2014年に世界24か国で同時発売、日本では新潮社から刊行されています。スノーデンは日本の横田基地に派遣され、三沢基地にも行ったこともあるそうです。サンデー毎日の6月12日、19日号で今ロシアに亡命中のスノーデンへのインタビューが読めます。日本の企業も盗聴されていた…とは。(白)


2014年/アメリカ、ドイツ/カラー/ビスタ/114分
配給:ギャガ・プラス
(c)Praxis Films (c)Laura Poitras
http://gaga.ne.jp/citizenfour/
★2016年6月11日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 15:08| Comment(2) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ノック・ノック(原題:Knock Knock)

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監督:イーライ・ロス
脚本:イーライ・ロス、ニコラス・ロペス、ギレルモ・アモエド
出演: キアヌ・リーヴス(エヴァン)、ロレンツァ・イッツォ(ジェネシス)、アナ・デ・アルマス(ベル)、アーロン・バーンズ

建築家のエヴァンは仕事も好調、アーティストの妻と可愛い子供たちとの幸せな生活を築いていた。妻と子どもたちが泊りがけで出かけて、一人留守番をしていた夜までは・・・。
ドアをノックする音に出てみると、土砂降りの中若い女性が二人、ずぶ濡れで立っていた。友人の家を探して迷ってしまったので、電話を貸してくれという。自分一人の家へ若い女性を入れるのをためらうエヴァンだったが、人助けだと思い招き入れる。
ジェネシス、ベルと名乗った二人は、タクシーを呼んで待つうちに、濡れた服を脱いだりシャワーを借りたり次第に大胆になる。あられもない姿で誘惑する二人とエヴァンはついにベッドを共にしてしまう。目が覚めると家中とんでもないことになっていた。

一夜の快楽は地獄の始まり、というキャッチ。イーライ・ロス監督ときたら、美中年スターのキアヌ・リーブスであろうとこんな目に遭わせてしまうのです。キアヌは製作総指揮にも名を連ねています。
『ジョン・ウィック』での切れっぷりがいまだ印象に残る彼ですが、ここではただの中年男性で、悪魔のような美女たちになすすべもありません。うわ〜。隙を見つけて反撃してほしい!
ジェネシスは『グリーン・インフェルノ』主演、ロス監督夫人のロレンツァ・イッツォ。金髪美人のアナ・デ・アルマスはこの作品で初めて観ました。満島ひかりさんを豊満にした感じで、笑顔がよく似ています。この二人に迫られたら、たいていの男性はイチコロでしょう。しかし、もう昔話の世界はないのですねぇ。他人を家に入れるな、関わるなが教訓?
展開があまりにもあんまりなので(?!)15歳未満は観られません。(白)


2015年/アメリカ/カラー/シネスコ/99分
配給:東京テアトル
(C)2014 Camp Grey Productions LLC.
http://www.knockknock-movie.jp/
★2016年6月11日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
posted by shiraishi at 12:56| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

さとにきたらええやん

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監督・撮影:重江良樹
プロデューサー・構成:大澤 一生
音響構成:渡辺 丈彦
音楽:SHINGO★西成

大阪西成区釜ヶ崎。高度成長期を下から支えた日雇い労働者の宿泊するドヤ街が続き、「あいりん地区」とも呼ばれる。この釜ヶ崎のこどもたちに「安全で自由な遊び場を」と、荘保共子さんが小さな憩いの場を作った。変遷をへて今は「こどもの里」館長になり、デメさんと呼ばれている。1977年から38年にわたり、こどもの立場に立ち、こどもの権利を守り、こどものニーズにこたえる姿勢を貫いてきた。家の事情で長く預かっている子もいれば、毎日通う子も、急にお泊りに来る子もいる。こどもばかりでなく、大人からの生活相談も受け、疲れたときにほ〜っと息がつける場でもある。利用料はかからない。

重江監督は学生時代からボランティアとして通い続け(「シゲ」と呼ばれているようです)映像を撮りました。そのせいか、こどもたちはカメラを気にせず普段のまんま、騒いだり泣いたりすねたりしています。
デメさんは「わたしはあんたの味方やで」と言い、「困ったときはいつでも来て」と送り出します。職員さんやボランティアの方々もこどもの気持ちを一番に、一緒に遊び、食べて、寝て、親身になって話を聞きます。こんなに強くて嬉しい応援があるでしょうか。感心したのは、冷え込んだ晩にこどもたちが、路上生活をしているおじさんたちに声をかけ、暖かい飲み物を差し入れして回っていたことです。優しくされた子は人にも優しくできるんですね。こどもの里を巣立った子は、今度は応援する側として戻ってくるでしょう。
釜ヶ崎が生んだヒップホップアーティスト、「SHINGO★西成」の「近所のオッちゃんに習った〜ここではこうして生きなさい〜♪」に続くラップの熱いメッセージはどうぞ劇場で聴いてください。まっすぐにこちらに届きます。
(白)


こどもの里HP
http://www.eonet.ne.jp/~kodomonosato/

2015年/日本/カラー/16:9/100分
配給:ノンデライコ
(C)さとにきたらええやん All Rights Reserved.
http://www.sato-eeyan.com/
★2016年6月11日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする