2016年03月26日

蜜のあわれ

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監督:石井岳龍
原作:室生犀星「蜜のあはれ」
脚本:港岳彦
撮影:笠松則通
音楽:森俊之
出演:二階堂ふみ(赤子)、大杉漣(老作家)、真木よう子(ゆり子)、高良健吾(芥川龍之介)、永瀬正敏(辰夫)

赤いひらひらドレスの赤子は作家の「おじさま」と暮らしている。「あたいを恋人にして」「短い人生楽しいことでいっぱいにしなくちゃ」とおじさまに迫り、ダンスを踊って見せたりくっついて寝たりする。老作家は映画と称してこっそり愛人のもとへ出かけ、戻っては赤子との毎日を楽しんでいる。赤子の前に白い着物姿の女が現れた。老作家のかつての愛人だというゆり子は、作家への強い思いが残って出てきてしまう幽霊らしい。

老作家の妄想から生まれた金魚の女の子の赤子。もう「男のロマン」と「夢」が全開です。丸い顔と丸いお尻の可愛い赤子に「おじさま」と迫られた日にゃメロメロでしょう。出演作が途切れることのない二階堂ふみさんが愛らしい小悪魔金魚に扮していますが、原作を高校生のときに読んで「赤子」は絶対にやりたかった役なのだとか。『私の男』のときもそんなコメントがありました。読書家なんですね。大杉漣さんは石井岳龍監督との仕事を切望していたそうで、老作家の眼鏡を自ら探し出して眼鏡屋さんに加工してもらったという力の入れようです。
室生犀星といえば「故郷は遠くにありて思うもの」と始まる詩が有名です。多くの作品を残し、文豪と呼ばれ、愛妻家で良き父でもあったという彼が70歳のときに、こんな作品も書いていたことにへぇ〜です。実際に親交が深かった芥川龍之介もこの作品中に登場、写真でおなじみの髪型やポーズそのままの高良健吾に目を奪われました。この人の目力と華ときたら。
試写で気になったのが、いくつかのシーンで着物の衿が左前だったこと。意味があるのかただの間違いなのか知りたいものです。(白)


2015年/日本/カラー/ビスタ/105分
配給:ファントム・フィルム
(C)2015『蜜のあわれ』製作委員会
http://mitsunoaware.com/
★2016年4月1日(金)より、新宿バルト9他にてロードショー
posted by shiraishi at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あやしい彼女

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監督:水田伸生
脚本:吉澤智子
撮影:中山光一
音楽:三宅一徳
出演:多部未華子(大鳥節子)、倍賞美津子(瀬山カツ)、要潤(小林拓人)、北村匠海(瀬山翼)、金井克子(相原みどり)、志賀廣太郎(中田次郎)、小林聡美(瀬山幸恵)

戦後をがむしゃらに生きて、娘を女手一つで育て上げた瀬山カツ、73歳。口うるさく毒舌だけれど、大手出版社の編集長になった娘と可愛い孫が自慢。いつもの苦労話を始めて娘と喧嘩してしまい、とぼとぼと歩いていると見慣れない写真館があった。オードリー・ヘップバーンの写真にひかれて入り、思わずポートレートを撮影してもらう。店を出たが何かがおかしい。なんと20歳の姿に変わっていたのだ!中身は73歳のまま若返ったカツはこれでは家に帰れない。この際オードリーと原節子にちなんで名前を“大鳥節子”に、髪型と洋服も変えて青春を取り戻すことにした。

オリジナルは韓国で大ヒットし、2014年日本公開された『怪しい彼女』、中国でもリメイクされて、2015年『20歳よ、もう一度』として公開されています。この人生リセットものは多くの人の共感を呼ぶのでしょうね。
さて、日本でのリメイクでメガホンをとったのは『綱引いちゃった!』(2012)『謝罪の王様』(2013)などコメディ作品を送り出してきた水田伸生監督。73歳のカツは倍賞美津子さん、20歳で中身が73歳のままのカツは多部未華子さん。初の老け役(?)を表情豊かに演じています。歌は苦手だったそうですが、昭和のヒット曲を次々と披露して特訓の成果を見せました。歌と一緒に当時の出来事を思い出してしばし60年代にひたりました。笑ったり泣いたり、最後にほっこりしてください。オリジナルと同じくラストのサプライズもお見逃しなく。(白)


2015年/日本/カラー/ビスタ/125分
配給:松竹
(C)2016「あやカノ」製作委員会 (C)2014CJ E&M CORPORATION
http://ayakano.jp/
★2016年4月1日(金)エイプリルフール 全国ロードショー
posted by shiraishi at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする