2016年03月19日

バンクシー・ダズ・ニューヨーク  原題:BANKSY DOES NEW YORK

bamksy.jpg

監督:クリス・モーカーベル

2013年10月1日、ニューヨークのとある壁に「GRAFFITY IS A CRIME」の標識の中のスプレー缶を手に取ろうとする少年の姿が描かれる。脇に書かれた番号に電話すると無料通話でオーディオガイドを聞くことができた。正体不明、謎のストリートアーティスト、バンクシーがニューヨークで展示をスタートさせたのだった。1ヶ月間、毎日1点ニューヨークのどこかに作品を残し、場所を明かさずに公式サイトに投稿。人々は、Twitter、Instagram、Facebookなどを駆使して作品を探してニューヨークを駆け回る。
本作は、1ヶ月31作品と、それを追う人々を描いたドキュメンタリー。

壁に描かれた絵を消す者もいれば、脇に書き足す者もいる。中には、アクリル板で保護するビルのオーナーも。なので、オリジナルの作品を見られるかどうかは、時間との勝負。
作品は、壁に描かれる絵だけではない。10月13日には、セントラルパークの路上で土産物屋風に1枚60ドルで販売された。その後の評価額は、25万ドル! 10月22日には、大型商業施設建設のため整地予定の場所に廃材で作られたスフィンクスが登場する。整地に伴い廃業予定の自動車修理工場の男たちが持ち去って転売する。最後の31日には、風船で描かれたBANKSYの文字を盗もうとする男たち。風船が押収されるという幕切れ。
banksy does.jpg
私が一番気に入ったのは、10月11日に町を走り回ったトラック。牛や豚や鶏など家畜のぬいぐるみが顔を出し、悲痛な泣き声も聴こえてくる。ときどき精肉店の前で停まるという憎い演出!
バンクシーの名前は初めて耳にしたが、プレス資料に、「ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区の分離壁に、イスラエル軍から威嚇砲弾されながら描いたり、仏カレーの難民キャンプにシリア移民の父を持つ故スティーブ・ジョブズを描くなど、つねに作品で問題提起」とあり、俄然興味を持った。調べてみたら、2005年、パレスチナの分離壁に描いた絵のうち2点は、かつて見て印象に深く残っているものだった。
最近も、2014年7月のイスラエルによるガザ侵攻でパレスチナ人の家屋が多数瓦礫と化したことを受けて作品を残している。バンクシーの今後の活動に興味津々。
バンクシーの正体は謎のままだが、本作では、毎日出没する作品を追いかける熱狂的なファンたちの姿や、それを取材する人たちが映し出されて、人間模様も楽しい。(咲)



★映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』の公開を記念して、2011年のバンクシー自身による監督作品『バンクシーの世界お騒がせ人間図鑑』が期間限定無料配信されます。

無料配信の上映時間は、キャンペーンツイートのRT数で決定!
2,000RT達成で全編を無料で!

RTキャンペーン期間:2016年3月18日(金)〜4月7日(木)正午
動画配信期間:2016年4月8日(金)15:00〜4月14日(木)15:00



2014年/アメリカ/81分/カラー/16:9/DCP
配給:アップリンク
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/banksydoesny/
★2016年3月26日 (土)渋谷シネクイント、4月2日(土)渋谷アップリンクほか全国順次公開
posted by sakiko at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

光りの墓   英題:CEMETERY OF SPLENDOUR

hikarinohaka.jpg

監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン(『ブンミおじさんの森』)
出演:ジェンジラー・ポンパット・ワイドナー、バンロップ・ロームノーイ、ジャリンパッタラー・ルアンラム

タイ東北部イサーン。かつて学校だった仮設病院。原因不明の眠り病にかかった兵士たちがひたすら眠っている。知り合いの看護士を訪ねてきた主婦のジェンは、見舞いの家族がいない兵士イットの世話をすることになる。病室では、特殊な能力を持つ若い女性ケンが眠る兵士の魂と交信して彼らの家族を助けていた。
病室には、アフガニスタンの米兵にも効果があったという色と光によって治療する機械が設置される。瞑想の先生もやってくる。
ある日、ジェンはいつもお参りする湖のそばのお堂に祀られた王女様の像にイットの健康を祈った。数日後、ジェンは美しい二人の女性に出会う。二人はお堂の王女様で、このあたりには年千年も昔、王国の間で戦があり、病院は王様たちの墓がある場所に建っていて、王様たちの魂が兵士の生気を吸い取って、今も戦を続けているという・・・

映画の舞台は、監督の故郷、タイ東北部イサーンの町コーンケン。監督の両親は医師で、一家は病院の一角に居住していたそうです。そんな生い立ちが反映された作品。
昔々の王女さまが生きた姿(幽霊ですね)で出てくるのも、いかにもタイらしい。
これまでに観た監督の『トロピカル・マラディ』や『ブンミおじさんの森』よりも、わかりやすい作品でした。といっても、不思議な雰囲気に満ちているのですが。
ジェンを演じたジェンジラー・ポンパット・ワイドナーは、アピチャッポン監督作品でお馴染みの女優さん。静かな中に、秘めた迫力を感じます。(咲)


2015 年/タイ・イギリス・フランス・ドイツ・マレーシア/122 分/5.1 surround/DCP
配給:ムヴィオラ
公式サイト:http://www.moviola.jp/api2016
★2016年3月26日(土)シアター・イメージフォーラム他 全国順次公開
posted by sakiko at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。