2016年03月08日

ヘイトフル・エイト(原題:The Hateful Eight)

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監督・脚本:クエンティン・タランティーノ 
撮影:ロバート・リチャードソン
音楽:エンリオ・モリコーネ 
美術:種田陽平
出演:サミュエル・L・ジャクソン(マーキス・ウォーレン)、カート・ラッセル(ジョン・ルース)、ジェニファー・ジェイソン・リー(デイジー・ドメルグ)、ウォルトン・ゴギンス(クリス・マニックス)、デミアン・ビチル(ボブ)、ティム・ロス(オズワルド・モブレー)、マイケル・マドセン(ジョー・ゲージ)、ブルース・ダーン(サンディ・スミザーズ)

南北戦争が終わったばかりのワイオミング。雪原を走る駅馬車には賞金稼ぎのハングマンことジョン・ルースと手錠につながれた殺人犯のデイジーが乗っている。レッドロックまで送り、吊るされるのを見届けるのだ。馬車の行く手に立ちふさがったのは元騎兵隊のマーキス・ウォーレン。今は賞金稼ぎで、腰かけていたのはお尋ね者たちの凍った死体だ。マーキスが交渉している間にもう一人男が乗せてくれとやってくる。新任の保安官だというクリス・マニックス。しかしルースは、クリスが黒人殺しの略奪団のリーダーだったと知っていた。そして賞金稼ぎのマーキスの首にも懸賞金がかかっている。
吹雪に追われるように疾走した駅馬車は、中継地点にある「ミニーの紳士洋品店」に到着した。いつもいるミニーの代わりにメキシコ人が出迎え、店には3人の先客がいた。死刑執行人のオズワルド・モブレー、カウボーイのジョー・ゲージ、そして南部軍の将軍で黒人を多数虐殺したサンディ・スミザーズ。全員が互いを疑い、空気が張り詰めていく。

タランティーノ監督の8作目の長編は70oのワイドスクリーンの西部劇でした!雪原の広大さ、右から左へ駆け抜ける駅馬車のシーン…もうひとつ書きたいですがネタバレになるのでここまで…が素晴らしいです。また音楽がエンリオ・モリコーネとは!
美術は種田陽平さん。ホールのように広いワンルームにあらゆるものが詰め込まれていて、画面をストップさせてじっくり見たくなります。この大画面はミニーの店の隅々まで目を配ることができ、登場人物をしっかりとらえてこの密室殺人劇に釘づけにさせられます。毎回毎回いろんな設定で楽しませてくれる監督、本作も長時間少しもだれず、ストーリーにどっぷりはまりました。
出てくる輩が曲者ぞろいで、みんな嘘つきでみんな怪しい。「手錠につながれた女囚」の登場で、梶芽衣子さん(監督も大ファンでしたね)の“女囚さそり”を思い出したあなた、思わずニヤリとするシーンをお楽しみに!
種田さんこだわりの美術を背景に映える衣装も良いです。サミュエル・L・ジャクソン、赤いネクタイ、黄色の裏を見せるコートの似合うこと!監督、やりたいこと全部やりましたね〜。(白)


2015/アメリカ/カラー/70o/168分
(C)MMXV Visiona Romantica, Inc. All rights reserved.
http://gaga.ne.jp/hateful8/
★2016年2月27日(土)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 14:07| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月06日

セーラー服と機関銃 卒業

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監督:前田弘二
原作:赤川次郎「セーラー服と機関銃・その後-卒業-」(角川文庫刊)
脚本:高田亮
主題歌:橋本環奈「セーラー服と機関銃」(YM3D/YOSHIMOTO R and C)
出演:橋本環奈、長谷川博己、安藤政信、大野拓朗、宇野祥平、古舘寛治、鶴見辰吾、榎木孝明、伊武雅刀、武田鉄矢

18歳、高校三年生の星泉(ほし・いずみ)。ヤクザ間の抗争で、組長をしていた伯父が殺されたあと目高組の組長を引き継いだが、伯父を殺した敵を機関銃で襲撃する事件を起こし、組は解散。今は、シャッター商店街の中で「メダカカフェ」を経営。「組長」あらため「店長」として元組員たちと過ごす日々。高校卒業を間近にしたある日、友達からモデル詐欺にあったと相談を受ける。泉は正義感に燃え、自らモデル事務所に乗り込む・・・

あの薬師丸ひろ子主演の『セーラー服と機関銃』のその後。
1981年に公開された頃とは、すっかり社会を取り巻く状況が変わったことを感じます。
なにしろ、ヤクザが本来の活動をしないで、カフェをひっそり開いているのですから。
榎木孝明さんが出演している♪と、楽しみに見始めたら、遺影で榎木さんが登場・・・  ヤクザの組長をしていて殺された伯父の役でした。回想場面で、なかなかいい雰囲気でした。
思えば、前田弘二監督の『婚前特急』にも榎木さん、出演していましたねぇ。(咲
)

2016年/日本/119分/カラー/シネマスコープ/DCP5.1ch
配給: KADOKAWA
公式サイト:http://sk-movie.jp/
★2016年3月5日(土) 公開
posted by sakiko at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロブスター(原題:The Lobster)

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監督・共同脚本・製作:ヨルゴス・ランティモス(『籠の中の乙女』)
出演:コリン・ファレル(デヴィッド)、レイチェル・ワイズ(近視の女)、レア・セドゥー(独身者たちのリーダー)、ベン・ウィショー(足の悪い男)、ジョン・C・ライリー(滑舌の悪い男)

突然妻に去られたデヴィッドは、あるホテルに送られた。この国では「独身は罪」であり、独身者が集められるここで45日間のうちに配偶者を見つけなければ、動物に変えられてしまう。入居にあたって面接があり、パートナーを見つけられなかったとき「なりたい動物」を聞かれたデヴィッドは「ロブスター」と答える。一緒に連れてきた犬は元は兄だった。犬の希望者は多く、増えすぎて今は受け付けられない。規則に反対し、独身を貫く者たちは追っ手に捕まらないように山中に隠れ住んでいる。

ヨルゴス・ランティモス監督の前作『籠の中の乙女』(2009年)はカンヌ映画祭「ある視点部門」グランプリを獲得。2012年に日本公開されています。新作のこちらもかなり奇妙な設定の世界のお話です。「おひとりさま」が罪としたら罪人だらけになり、動物が一挙に増えてしまいます。まあよくしたもので(?)、この規則に抗うグループもちゃんと存在しています。『美女と野獣』で美しいドレス姿を見せたレア・セドゥがこのリーダー。ただしその中にも規則があり、それに外れてしまう者が必ず出てくるんですね。ジャンル分けすると、これはとっても皮肉をきかせたコメディ作品。公式サイトのトップに「あなたの動物占い」がありますので、試してみてはどうでしょうか。私は「マニアックなイヌ ひとりが好きで、自分の流儀を持っている。身内びいきで、初対面ではとっつきにくい」でした。(白)

2015年/アイルランド、イギリス・ギリシャ・フランス・オランダ・アメリカ合作/カラー/ビスタ/118分
配給:ファインフィルムズ
http://www.finefilms.co.jp/lobster/
(C)2015 Element Pictures, Scarlet Films, Faliro House Productions SA, Haut et Court, Lemming Film,
The British Film Institute, Channel Four Television Corporation.

★2016年3月5日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国順次公開
posted by shiraishi at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | アイルランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

幸せをつかむ歌(原題:Ricki and the Flash)

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監督:ジョナサン・デミ
脚本・製作:ディアブロ・コディ
撮影デクラン・クイン
出演:メリル・ストリープ(リッキー)、ケビン・クライン(元夫ピート)、メイミー・ガマー(娘ジュリー)、リック・スプリングフィールド(グレッグ) 他

ロサンゼルスのライブハウスで、ロックバンドを率いているリッキーは、20年前ミュージシャンになるために家族を捨てて家を出た。娘と二人の息子たちを育てたのは夫の再婚相手。娘のジュリーは結婚して家庭を持ったものの、夫がほかの女性に走って捨てられてしまう。実家に戻ったジュリーが憔悴しきっていると元夫のピートから連絡が入り、リッキーは飛行機代を工面して娘に会いに行く。母親に捨てられたことを恨んでいるジュリーは、20年ぶりに再会したリッキーに毒づくばかり。二人の間の溝は簡単には埋まらない。

『マンマ・ミーア!』 (2008)『イントゥ・ザ・ウッズ』 (2014)と歌声を披露してきたメリル・ストリープが、今度はギターを弾きながらシャウトするロックミュージシャンに扮しています。ちゃんと演奏して歌って、力まずとっても楽しそうで、さすが大女優です。
リッキーはじゃらじゃらと安っぽいアクセサリーをつけ、濃い化粧のいささか浮いたスタイルで自暴自棄の娘に会いに帰りますが、歓迎されません。実の娘のエイミー・ガマーが母を許せない娘役。おまけに夫に捨てられ自分の「女」も捨てちゃって髪はボサボサ、顔も洗わず、不幸のどん底なので笑顔もなし。母親より老けて見えるのです。そんな娘のために母として奮闘するリッキー。声をかけた元夫とその再婚相手がなかなかエライ!バンド仲間のグレッグもリッキーを支え、お金はなくてもけっこう恵まれているではありませんか。(白)


2015/アメリカ/カラー/シネスコ/101分
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメン
http://www.shiawase-uta.jp/
★2016年3月5日(土)Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー(原題:IRIS)

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監督・撮影:アルバート・メイズルス
出演:アイリス・アプフェル、カール・アプフェル、マーガレット・ラッセル、カニエ・ウェスト、ブルース・ウェバーほか

アイリス・アプフェルは1921年生まれ。撮影当時94歳、最高齢のファッション・アイコンの彼女のドキュメンタリー。テキスタルデザイナーとして大成功し、ホワイトハウスやセレブの大邸宅の内装を手掛ける。2005年、84歳のときに、コレクションしていたアクセサリーやデザイナーズブランドの洋服などが、メトロポリタン美術館で展示され記録的な入場者を集める。

コレクションのためにいくつもの専用部屋があり、カメラはそのおもちゃ箱のような部屋も映します。一日かけても見終らないほどたくさんです。一つ一つのアイテムについて説明できるアイリスの記憶の良さ、独特のセンスで組み合わせる手早さに目が丸くなります。なんとも魅力的な女性でした。とても「おばあちゃん」とは呼べません。
「仕事のために子供は持たなかった、両方は無理よ」というアイリス。「僕のお金はみんな妻の洋服になる」「子供みたいな妻ともっといろんなことをしたい」と語る100歳の夫カール。仕事の上でも良きパートナーで、仲睦まじい二人がほほえましかったのですが、昨年101歳の誕生日を前に亡くなられたそうです。アルバート・メイズルス監督は1926年生まれ、この作品を最後に昨年3月、88歳で亡くなられました。(白)


2015年/アメリカ/カラー//80分
配給:KADOKAWA
(C)IRIS APFEL FILM, LLC.
http://irisapfel-movie.jp/
★2016年3月5日(土)角川シネマ有楽町他全国ロードショー
posted by shiraishi at 20:52| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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