2016年02月05日

十字架

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監督・脚本:五十嵐匠
原作:重松清「十字架」講談社刊
撮影:吉沢和晃
音楽:池谷仙克
主題歌:「その先のゴール」lecca
出演:小出恵介(真田祐/ユウ)、木村文乃(中川小百合/サユ)、富田靖子(藤井澄子)、永瀬正敏(藤井晴男)、小柴亮太(藤井駿介/フジシュン)、葉山奨之(藤井健介)、笛木優子(ユウの妻)、榎木孝明(田原)

中2の秋、フジシュンこと藤井俊介が命を絶ってしまった。クラスで執拗にいじめを受けていたことを知らなかった家族はうちひしがれる。遺書には当事者の3人のほか、親友としてユウ(真田祐)と、その日誕生日を迎えたサユ(中川小百合)の名前があった。何もしてやれなかったのに親友と呼ばれたユウ、自分の誕生日がフジシュンの命日になったサユは、フジシュンの思いを背負い続けることになった。フジシュンの父親は手を下した3人はもとより、いじめを見ていながら見ぬふりをした級友たちも許そうとはしない。母親は息子に繋がるユウとサユの来訪を喜び、思い出だけが支えだった。

重松清さんの原作に感動した五十嵐監督が、丁寧にリサーチをして脚本を書き、ワークショップで鍛えた中高生たちが多数出演して完成したのが本作です。中学生から20年後までを演じる主演の小出恵介さん、木村文乃さんの二人に、フジシュン役の小柴亮太君、息子を失った怒りをぶつける父親役の永瀬正敏さん、悲しみにくれる母親役の富田靖子さんと役者が揃っています。ロケに全面協力した茨城県筑西市の生徒たちにもご注目を。
これまでどれだけいじめのニュースを見て、聞いてきたことでしょう。政府発表ではいじめが原因での自殺は年間4人(本当に?)だそうですが、声をあげることもできずにずっと我慢している子がいるのでは、と思うとたまらない気持ちになります。他人の痛みを思いやれないほど、そんなにみんな不幸せなのでしょうか?
五十嵐監督にお話を伺いましたので、ウェブの特別記事と2月末発行の本誌96号で読んでいただけます。(白)

特別記事はこちら
http://www.cinemajournal.net/special/2016/juujika/index.html

2015年/日本/カラー/ビスタ/122分
配給:アイエス・フィールド
(C)重松清/講談社 (C)2015「十字架」製作委員会
http://www.jyujika.jp/
★2016年2月6日(土)より有楽町スバル座ほか全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ザ・ガンマン(原題:The Gunman)

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監督:ピエール・モレル
脚本:ドン・マクファーソン、ピート・トラビス、ショーン・ペン
原案:ジャン=パトリック・マンシェット
撮影:フラビオ・ラビアーノ
出演:ショーン・ペン(ジム・テリア)、ハビエル・バルデム(フェリックス)、イドリス・エルバ(バーンズ)、レイ・ウィンストン(スタンリー)、マーク・ライランス(コックス)、ジャスミン・トリンカ(アニー)

アフリカ、コンゴ共和国。特殊部隊の傭兵ジム・テリアに大臣暗殺の命令が下る。狙撃を成功させたジムは、身を隠すため恋人のアニーに会うこともなく国外へ逃亡せねばならなかった。8年後、ジムは手を汚した過去を償うように、アフリカでNGOの仕事に励んでいたが、アニーに別れも告げずに姿を消したことを忘れられずにいた。仕事中のジムを突然武装集団が襲い、何者かが自分の命を狙っていることに気づく。情報を得ようと、かつての仲間のコックスに再会し、暗殺任務の橋渡し役だったフェリックスが今はアニーを妻にしていることを知る。

2013年の『LIFE!/ライフ』でカメラマン役を観て以来のショーン・ペンが、なんと初のアクション作品に出演です。ピエール・モレル監督はリーアム・ニーソン(1952年生まれ)を『96時間』で走りまわらせた人。『パリより愛をこめて』(2010年)では、ジョン・トラヴォルタを暴力的なCIAエージェントに作り上げていましたっけ。
ショーン・ペンの筋肉に目を見張りました(1960年生まれなんですよ)が、お目見えしなかった間に、元傭兵役のために身体作りをしたようです。彼が出演を決め、制作にも参加して、次々と名優たちが集いました。クールなショーンに対して、ホットなハビエル・バルデムが橋渡し役として登場します。アニーを見つめる目が熱いのなんの!これで先の予想ができますね。『ブリッジ・オブ・スパイ』で絶賛されたマーク・ライランスも共演。(白)


2015年/アメリカ・スペイン・イギリス・フランス/カラー/シネスコ/115分
配給:クロックワークス
http://thegunman-movie.com/
A SPAIN/UK COPRODUCTION (c) 2015 PRONE GUNMAN AIE - NOSTROMO PICTURES SL - PRONE GUNMAN LIMITED
★2016年2月5日(金)新宿バルト9ほか全国公開
posted by shiraishi at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

オデッセイ(原題:The Martian)

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監督:リドリー・スコット
原作:アンディ・ウィアー「火星の人」
脚本:ドリュー・ゴダード
撮影:ダリウス・ウォルスキー
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:マット・デイモン(マーク・ワトニー)、ジェシカ・チャステイン(メリッサ・ルイス)、
クリステン・ウィグ(アニー・モントローズ)、ジェフ・ダニエルズ(NASA長官 テディ・サンダース)、マイケル・ペーニャ(リック・マルティネス)、ケイト・マーラ(ベス・ヨハンセン)、ショーン・ビーン(ミッチ・ヘンダーソン)

メリッサ・ルイスを隊長とする火星探査のクルーたちは猛烈な砂嵐に襲われ、アンテナの直撃を受けたマーク・ワトニーは彼方へ吹き飛ばされてしまう。仲間たちはマークは死んだと判断し、探査船を発進させ地球へ帰還する。しかし、マークは奇跡的に生きていた。基地にたどり着いたマークはたった一人取り残されたことを知り愕然とするが、持てる知恵と勇気を振り絞って生き延びようと決意する。

水なし
酸素0.13%
通信手段なし
食料31日分
次の救助(探査船が来る)まで1400日
地球までの距離 2億2530万km

火星での究極のサバイバル映画です。原作「火星の人」は、初めネットで発表して評判となり、kindle版DLが驚異的な数字になったそうです。日本ではハヤカワ文庫から出版されています。
ほぼ一人で出ずっぱりのマット・デイモンが、絶望的な状況にあっても決して悲観的にならないマーク・ワトニーを演じて魅力的です。ゴールデン・グローブ賞のコメディ/ミュージカル部門での最優秀作品賞・主演男優賞受賞というのでわかりますが、こんなにひどい状況なのに、悲壮でなく笑える場面があるのです。マット・デイモンの持ち味でもあるのでしょうが、安心感があって観客が希望を託すことができます。
『ゼロ・グラビティ』でもそうでしたが、サバイバルにはめげない精神力に加えて、豊富な知識と高度な技術が必要です。厳しい訓練と難関をクリアして宇宙飛行士になった方々には、備わっているのでしょう(すごい!)。個性的な仲間たちの会話も楽しく、彼らの結束の強さと勇気に敬服です。壮大なフィクションなのにとっても身近に感じられる作品でした。(白)


2015年/アメリカ/カラー/シネスコ/142分
配給:20世紀フォックス映画
(c)2015 Twentieth Century Fox Film
http://www.foxmovies-jp.com/odyssey/
★2016年2月5日(金)2D,3D同時公開
posted by shiraishi at 19:53| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ビハインド・ザ・コーヴ〜捕鯨問題の謎に迫る〜

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Behind "THE COVE"c2015YAGI Film Inc.


2016年1月30日(土)から新宿のK's cinemaで公開
監督・撮影・編集:八木景子
出演 太地町の方々/ルイ・シホヨス/リック・オバリ/IWC日本政府代表/水産庁漁業交渉官/シーシェパードのリーダー/TV番組「鯨戦争」元カメラマン/オスロ大学生態学教授/ドルフィンプロジェクトのメンバー/歴代IWC代表陣/捕鯨関係者

日本の食文化はなぜターゲットにされたのか?

和歌山県太地町のイルカの追い込み漁を批判した『ザ・コーヴ(The Cove)』(2010)を反証するドキュメンタリー映画、『ビハインド・ザ・コーヴ〜捕鯨問題の謎に迫る〜(Behind “THE COVE”)』の上映が、
新宿のK's cinema(ケイズシネマ)で始まっている。

『ザ・コーヴ』は、一方的にイルカや鯨など獲ることを批判するものだった。日本人が古くから鯨を食べてきた歴史や文化などを鑑みることなく、反捕鯨団体が太地町に乗り込み、漁を看視して、隠しカメラで監視看視や妨害をしてきた。それに対して、なぜ『ザ・コーヴ』に対する日本からの反論映画がなかったのかと思った八木監督がこの映画を撮った。
この問題を探るため太地町に行き、看視を続ける反捕鯨団体の人々の行動を撮影し、インタビューも試みる。また太地町の漁師や町の人々にも話を聞き、太地町の問題だけでなく、これまで見えてこなかった政治的側面の実情にも迫っている。

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Behind "THE COVE"c2015YAGI Film Inc.


太地町の元捕鯨漁師や町長、町民だけでなく、『ザ・コーヴ』の監督ルイ・シホヨス、同作品の主演であるリック・オバリーにも取材を行い、双方の主張をカメラに収めたこの作品は「鯨を食べる」ということについて、観る人に判断を委ねる。
子供の頃、鯨の肉は日常的に食卓にあった。それは、戦後の食料不足の中で、手軽に買えるものだったからというのもあっただろう。鯨の肉を普通に食べられた時は、それがおいしいもの、好きなものという感じではなかったけど、食べられなくなってからとても食べたいという気持ちになった。ないものねだりなのかもしれない。でも、やはり鯨の肉は日本の中で根付いた食物ではあったのだ。
なにを食べるかということは、それぞれの国の必然性だったり、文化だったりするわけだから、反捕鯨団体の人たちが自分の信条に合わないとしても、それを食べるなと押し付けるのはおかしいことだと思う。
『ハーブ&ドロシー』の佐々木芽生監督も、クジラとイルカ問題をテーマにした長編ドキュメンタリー映画制作中とのとで、こちらにも期待したい。(暁)

配給:合同会社八木フィルム
公式HP http://behindthecove.com/
2015年/日本/107分/日本語・英語字幕/HD
posted by akemi at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月01日

新劇場版 頭文字D 〜夢現〜

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総監督:日高政光 監督:中智仁 原作:しげの秀一 脚本:関島眞頼
キャスト(声の出演):宮野真守、小野大輔、白石稔 他

若者たちに車ブームを巻き起こしたマンガ「頭文字D」が新たに4DXとして
スクリーンを駆け抜ける! 鮮烈なバトルシーンを見せつけた本シリーズは
これにて完結。観客が没入できるよう最大限リアリティを追及し、劇中の車の
リアクションとリンク。座席が前後左右に動き、運転席にいる感覚でエンジン音の
振動、加速に感じる動きを再現し、それぞれの車種やカーバトルによっての変化も
体感できるアニメ映画。

昔、弟が買っていたヤングマガジンで こちらのマンガを読んでいました。
まさか この歳になって4DXで観れるなんて・・ いやいやビックリです。
群馬のヤンキーたち?!の本気デスマッチ・苦笑 お隣の埼玉県に住んでいた
10代の私はマンガ連載を楽しみにしてました。『レジェンド1』と『2』も追いかけて
観たいと思います!! (千)


〜完成披露試写会 シネマサンシャイン平和島4DXシアターにて〜
登壇者:白石稔、中智仁監督、他


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いやあ、映画の世界がこんなことになっていたとは…!
わたくし噂には聞いておりましたが、「4DX」初体験でございました。
エンジンの音とともに椅子が振動し、画面と連動していろんな仕掛けが…
風が吹いてきたり、ホースで水を撒くシーンでは額にピピッと水が掛かったりして…。
いやあ、ビックリした。しかし、いろんな香りもしていたようですが、
自然の多い場面で匂っていたのが「森の香り」だとはどうしても思えず、
なんだか「ヘンなにおい」としか感じませんでした。すいませーん。
リュミエール兄弟が映画を発明した時の驚きはこんなものじゃなかったかも
しれませんが…。現実を映しだそうとする映画の世界は、まだまだ
進化の途上にあるということなのかなー。『マトリックス』じゃないけど、
このまま進化を続けると、現実と仮想現実の区別がますます曖昧に
なってきたりして…。なんか映画館と遊園地の区別も曖昧になりそうですが、
映画体験の可能性が広がっていくのは良いことなのかもしれません。
そのうち4DXの秀作、傑作というのも生まれたりして。
いやあ映画って、ほんとうにどうなっちゃうんですかねー。
それではまた、ご一緒に楽しみましょう。 (せ)


2016/日本/配給 松竹
公式サイト
★2016年2月6日より全国ロードショー



posted by chie at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする