2016年01月23日

メモリーズ 追憶の剣(英題:Memories of the Sword)

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監督・脚本:パク・フンシク
撮影:キム・ビョンソ
武術監督:シン・ジェミョン
音楽:モグ
出演:イ・ビョンホン(ユベク)、チョン・ドヨン(ウォルソ)、キム・ゴウン(ホンイ)、ジュノ(ユル)、ペ・スビン(プンチョン)

身分に関わらず、力次第で覇者となれた高麗末期。ドッキ、プンチョン、ドッキの恋人ソルランの3人は最強の剣を携え反乱軍を導いていた。王の目前にせまったとき、ドッキの裏切りにより反乱は失敗。プンチョンと妻は命を落とし、ソルランはプンチョンの遺児と姿を消した。
 18年後、ドッキはユベクと名を変え権力の座を登り詰めようとしていた。武術大会に飛び入りした少女に、ソルランの太刀筋を認めたユベクは後を追う。少女はウォルソ(ソルラン)が親代わりとなって武術を教えてきたホンイ。ウォルソは、ユベクと自分が親の仇と打ち明けた。茫然とするホンイにプンチョンの形見の剣を渡し、次に会うときはどちらかが死ぬ、と言い放って袂を分かつ。

『王になった男』(2013年)の後、ハリウッド作品が続いていたイ・ビョンホンが久しぶりに時代劇に出演しました。衣を翻してのワイヤーアクション、野心に取り付かれた男が涙を見せるロマンスもやっぱり似合います。
『我が心のオルガン』(1999年/日本公開は06年)以来の共演というチョン・ドヨンは、『シークレット・サンシャイン』でカンヌ映画祭主演女優賞受賞。海外での評価も高いです。
運命に引き裂かれた悲恋の二人、そこまで厳しく思いつめなくても、と思ってしまうのは現代感覚。義を重んじる侠客は仲間を裏切ることは万死に値するのです。血は血で、と決意するソルランが悲愴でした。
伸びやかなホンイ役のキム・ゴウンはどこか安藤サクラ似で、いい女優さんになれそうです。2PMのイ・ジュノがホンイに手を貸す若き剣士でさわやか。ちょっとだけラブシーンあり。(白)


2015年/韓国/カラー/シネスコ/120分
配給:クロックワークス
(C) 2015 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
http://memories-movie.com/
★2016年1月23日(土)全国ロードショー
posted by shiraishi at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

愛しき人生のつくりかた  原題:LES SOUVENIRS

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監督・脚本:ジャン=ポール・ルーヴ
原作・共同脚本:ダヴィド・フェンキノス(『ナタリー』)
出演:アニー・コルディ(『雨の訪問者』)、ミシェル・ブラン(『仕立て屋の恋』)、シャンタル・ロビー、マチュー・スピノジ、ジャン=ポール・ルーヴ(『エディット・ピアフ〜愛の賛歌〜』)
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パリ、モンマルトル墓地。クリスマスを前に旅立ってしまった最愛の夫の埋葬を済ませたマドレーヌのもとに、孫のロマンが遅れてやってくる。育て上げた3人の息子よりも一番話し相手になってくれる孫。一人暮らしになってしまったマドレーヌは、息子ミシェル一家と共に暮らすことになる。引き払うことになったアパルトマンを整理しながら、孫ロマンに思い出を聞かせるマドレーヌ。作家志望のロマンにとって、祖母の人生の物語は興味津々だった。
マドレーヌが怪我をして病院に運び込まれたことを機に、息子たちの意向で老人ホームに入ることになる。入居して間もなく、マドレーヌは突然いなくなってしまう。ロマンは祖母から聞いた思い出話から、行先はここに違いないと祖母を探す旅に出る・・・

もう、ほんとに愛しい映画なのに、紹介がすっかり遅くなってしまいました。
とにかく観てほしい! 珠玉の1作です。
孫ロマンは、こんな孫ならいてほしい!と思うような好青年。戦争の時代を経てきた祖母マドレーヌの人生を、きっといつか小説にしてくれると思わせてくれます。映画では、ロマンの恋物語も描かれます。
息子ミシェルは、郵便局を定年退職したばかりで、いつも家にいて、妻はうんざり気味。この中年夫婦の物語に身につまされる方も多いかも。
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そして、ロマンの友人にカリームというお調子者のアラブ系青年もいて、フランス社会にはまわりに必ずイスラーム系移民がいることも感じさせてくれます。(咲)


2015年/フランス映画/フランス語/93分/原題:Les Souvenirs/
配給:アルバトロス・フィルム
c2013 Nolita cinema – TF1 Droits Audiovisuels – UGC Images – Les films du Monsieur – Exodus – Nolita invest
公式サイト:http://itoshikijinsei.com
★2016年1月23日(土)、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー
posted by sakiko at 12:05| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする