2015年11月29日

技術者たち(原題:The Con Artists)

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監督:キム・ホンソン
脚本:キム・ヤンジュン
撮影:ユン・ジュファン
音楽:チョン・ジノ
出演:キム・ウビン(ジヒョク)、イ・ヒョヌ(ジョンベ)、コ・チャンソク(グイン)、キム・ヨンチョル(チョ社長)、チョ・ユニ(ウナ)

クールな詐欺師にして金庫破りのジヒョクは、人材調達を任せられるグイン、天才ハッカーのジョンベと組んで、宝石店襲撃を成功させ、一躍有名になった。そこへ目をつけた財界の大物チョ社長が、彼らに大金の強奪を持ちかける。最高のセキュリティをほこる仁川税関に1500億ウォンの札束が保管されているというのだ。短時間で盗み出すことができるのか?技術とメンツをかけた大博打に挑むジヒョクたち。

長身でイケメン、一度見たら記憶に残る「華」のあるキム・ウビンが今度は強盗に。明るくて愛嬌のあるイ・ヒョヌ、テッドのヌイグルミのようなコ・チャンソクらと共演しました。プロの手にかかれば、鍵も金庫もパスワードも無力なのだと思い知らされますが、狙われる財産もない我々は面白く事件を見物することができます。綿密に張り巡らした伏線を見落とさず、強奪計画の行く末を見守ってください。(白)

2014年/韓国/カラー/シネスコ/116分
配給:クロックワークス
(C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
http://gijyutsu-movie.com/
★2015年11月28日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにて全国順次ロードショー
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007 スペクター

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監督:サム・メンデス
製作バーバラ・ブロッコリ
マイケル・G・ウィルソン
製作総指揮:カラム・マクドゥガル
原案:ジョン・ローガン
出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド)、クリストフ・ワルツ(オーベルハウザー)、レア・セドゥー(マドレーン・スワン)、レイフ・ファインズ(M)、モニカ・ベルッチ(ルチア・スキアラ)、ナオミ・ハリス(マネーペニー)、ベン・ウイショー(Q)、アンドリュー・スコット(マックス・デンビ)、イェスパー・クリステンセン(Mr.ホワイト)

ジェームズ・ボンドは古巣のスカイフォールで受け取った焼け残った写真の謎を追い、Mが止めるのもきかず、メキシへと飛ぶ。さらにローマへ飛んだボンドは美しい未亡人ルチアに出逢い、悪の組織スペクターを知る。かつての宿敵Mr.ホワイトを訪ね、彼の娘のマデレーン医師が秘密のカギを握ることを突き止めた。
ロンドンでは、国家安全保障局の新しいトップについたマックス・デンビがMI6を解体させようと目論み、ボンドは後ろ盾のないまま、事件の渦中に身を投じることになった。

待ちきれずに27日からの先行公開で観た方もいらっしゃることでしょう。冒頭のヘリコプターのアクション、ビルは倒壊…いきなりクライマックスか!と驚かれたのでは?メキシコの「死者の日」の大群衆の中でのアクションに度肝を抜かれますがこれは序の口、どこもかしこもクライマックスのような展開です。いやもう凄かった。
主役をはれる俳優が束になって出演しての演技合戦、ボンドとオーベルハウザーの対決はにっこりしながらの冷徹な応酬。イタリアの至宝と呼ばれる妖艶なモニカ・ベルッチと主演作の続くフランスのレア・セドゥーの女優競演。この人の前歯が文字通りちょっと「隙」を見せて可愛いです。日本ならすぐ矯正されてしまいそうですが、フランスは個性を大切にするのでしょう。Mを継いだレイフ・ファインズ、Qのベン・ウイショー、脇の人まで見所満載です。ダニエル・クレイグは4作目の出演、2年かけたこれが最後かもと噂があるようですが、彼の代表作になるのは間違いありません。(白)


2015年/アメリカ/カラー/シネスコ/148分
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
SPECTRE(c)2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.
http://www.007.com/spectre/?lang=ja
★2015年12月4日(金)よりTOHOシネマズ日劇他にて全国ロードショー
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劇場版 びったれ!!!

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監督:金田敬
原作:田島隆(作)高橋昌大(画)
脚本:竹内清人、田島隆
撮影:今井裕二
音楽:MOKU
出演:田中圭(伊武努)、森カンナ(杉山栄子)、岩崎未来(伊武かりん)、日向丈(五十鈴)、池田鉄洋(流生人)、山本耕史(霧浦三郎)、竹中直人(伊武制覇)

司法書士の伊武努はかつては広島の極道「狂犬」として名を馳せていたが、今はすっかり足を洗い亡き姉の遺児かりんを引き取って育てている。二人の平穏な暮らしが続いていたが、周囲ではかりんの幼稚園のパパ友が不当解雇におびえており、努の補助者の杉山栄子の実家も立ち退きを迫られていた。その陰に辣腕弁護士の霧浦と、努の実父伊武制覇が暗躍しているのをつきとめる。

テレビドラマから1年。「びったれ!!!」が劇場版で戻ってきました。「びったれ!」(広島弁で小心者の意味)と罵られると、ついキレてしまうというので思い出したのが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマイケル・J・フォックス。あっちでは「チキン」でした。これもやっぱり「小心者、弱虫」の意味なので、男性には禁句なのでしょう。
優しい顔立ちが極道者にみえないのでは、と思った田中圭さんですがそこは役者さん。豹変する努の裏表をきちんと演じています。可愛い岩崎未来ちゃんとのからみもほほえましいです。そういえば実生活でも愛娘のパパなのでした。父親役の竹中直人さんは裏社会のトップで、やたら「びったれ!」を連発して息子を挑発。キャストの中で、独特の味を出していました。濃いわ…。
漫画原作者の田島隆氏は実際に行政書士なのだそうで、共同脚本、監修にあたっています。(白)


2015年/日本/カラー/ビスタ/99分
配給:ビデオプランニング=太秦
(C)田島隆・高橋昌大(別冊ヤングチャンピオン)2013 / 2014「びったれ!!!」製作委員会
http://bittare.jp/
★2015年11月28日(土)より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
[11月7日より広島先行上映]
posted by shiraishi at 15:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月27日

クロスロード

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監督:すずきじゅんいち
主題歌:「ヘッドライト・テールライト」中島みゆき
出演:黒木啓司(EXILE)、渡辺大、TAO、アローディア、飯伏孝太、山本未来、加藤雅也、榊原るみ、長塚京三

カメラマンを目指す沢田(黒木啓司)。ファッション写真の助手では先が見えず、自分を変えようと青年海外協力隊に応募する。訓練所で出会った同期には、海外に住んでみたいという軽い気持ちの者もいる一方、困っている人たちを助けたいという者もいる。ボランティアなんて偽善だと思っている沢田は、ボランティア精神丸出しの羽村(渡辺大)と対立してしまう。訓練期間も終わり、沢田と羽村は同じフィリピンに派遣されることになる。沢田の任務は、バギオでの観光パンフレット作成指導。ある日、写真を撮るためにバギオの街を訪れた沢田は、少年ノエルと姉のアンジェラと出会い、この国の現状を知り、心を痛める。が、何もできないうちに帰国の時を迎える。それから8年・・・

「クロスロード」といえば、青年海外協力隊の月刊誌。以前商社に勤めていた時、経済協力部にずっと所属していたので、長年愛読していた月刊誌です。そのタイトルそのままの映画が出来ました。かつて、広尾にあった訓練所を見学したことがあります。赴任先の外国語の習得や、様々な訓練を受けている隊員の方たちの熱意に私も熱い気持ちになりました。帰国した隊員の報告会にも何度か参加しています。ほんとに、皆、赴任先の国のために自分のできることを成し遂げて帰国されたことを感じます。でも、残念ながら、日本ではなかなか再就職が難しいのが現実。海外で活動してきた熱意ある若い人たちの活躍の場がなんとかあるといいなと切に思います。(咲)

青年海外協力隊はずっと憧れでした。憧れているアイダに年齢制限きちゃいましたが…。自分探しで海外へ行くことに批判的なひとも多い昨今ですが、それだけ日本には余裕があるってことなんだと思いました。いまの私には、そんなヨユウありませんが(爆) よしっ次はシニア海外協力隊に応募できるようになるまで 自分も熱い心を持ち続けたいと思わされました!! (千)


配給:フレッシュハーツ 
後援:JICA
2015年/1時間43分/日本/カラー
公式サイト:http://crossroads.toeiad.co.jp/
★2015年 11月28日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー
posted by sakiko at 12:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ハッピーエンドの選び方 英題:The Farewell Party  原題:Mita Tova(良い死)

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監督・脚本:シャロン・マイモン、タル・グラニット
出演:ゼーブ・リバシュ、レバーナ・フィンケルシュタイン、アリサ・ローゼン、イラン・ダール、ラファエル・タボール

エルサレムの老人ホームで妻レパーナと暮らす発明好きのヨヘスケル。今日も音声の変わる器具を使って神様になりすまし、寝たきりの友人の老婦人を電話で励ましている。ある日、末期の病で入院している親友マックスの見舞いにいき、望まぬ延命治療に「もう楽になりたい」という言葉を耳にする。彼のため、自らスイッチを押して、苦しまずに人生の最期を迎えることのできる装置を発明する。
安楽死に猛反対の妻レパーナの目を盗み、同じホームに暮らす仲間たちの協力を得て、マックスを静かに旅立たせることに成功する。秘密裏に進めたはずだったのに、苦しまずに最期を迎えることができる装置の評判は瞬く間に広まってしまう。
そんな折、妻レパーナに認知症の症状が現われ始める。発明に夢中になって妻の認知症の進行に気がつかなかったことに自分を責めるヨヘスケル。一方、自分らしく生きられる時間が短いと悟ったレパーナは、自分のため、夫のため、残された時間をどう過ごすかを考え始める・・・

いつしか誰にも訪れる死・・・ 
映画を観ていて、4年前に亡くなった母を思い出し、涙、涙でした。母も亡くなる前の2年ほど、認知症でワケがわからなくなっていました。その後、首筋に癌が見つかり、急に悪化し、「なんとかして〜」と苦しんでいました。入院した病院は、延命措置をしない方針でした。かねてから母が希望していた通り、自然に最期を迎えることができたのは幸いでした。
その母は、よく父に「葬儀はどうしてほしい?」と聞いていたのですが、先に自分が逝ってしまいました。お花いっぱいがいいと、よく母が口にしていたので、我が家は本来神道でしたが、花が飾れないので無宗教の音楽葬にしました。喜んでくれたかなぁ・・・ 

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シャロン・マイモン監督(左) タル・グラニット監督(右)

公開を前に来日された監督のお二人、シャロン・マイモンさんとタル・グラニットさんにインタビューの機会をいただきました。母の話をしたら、イスラエルでは、自分がどう死を迎えるかとか、葬儀のことはほとんど話題にしないのだそうです。誰しもが迎える死について、もっと皆で話してほしいという思いもあって、この映画を作ったそうです。
また、イスラエルでは、無宗教で葬儀をしたい場合は、キブツ(生活共同体)でするしかないそうです。キブツといえば、シオニズムの思想のもとに出来たものと思っていたので、意外でした。そして、キブツでの無宗教の葬儀は、ほかの宗教的な葬儀よりも費用が高いのだそうです。それも意外でした。(咲)


インタビューの詳細は、Web版シネマジャーナル特別記事でどうぞ!
http://www.cinemajournal.net/special/2015/happy/index.html

後援:イスラエル大使館
配給:アスミック・エース
2014年/イスラエル/カラー/93分/ビスタ/5.1ch サラウンド/ヘブライ語
公式サイト:http://happyend.asmik-ace.co.jp/
★2015年11月28日(土)シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
posted by sakiko at 11:11| Comment(0) | TrackBack(0) | イスラエル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする