2015年10月12日

ステーキ・レボリューション(原題:Steak (R)evolution)

steak.jpg

監督:フランク・リビエール
出演:世界各国の牛さん、その飼育家、精肉店主、ステーキハウスのシェフなど

美味しい牛肉はどこで、どうやって作られているのか。どんな風に食べられているのか。
リビエラ監督とパリ一番の精肉店主イヴ=マリ・ル=ブルドネックは、2年をかけて20カ国を回った。
肉牛農家を訪ね、200以上のステーキ店を食べ歩き、舌鼓をうつ。

リビエール監督はシャロレー牛の繁殖農家に育っています。北海道にも昔シャロレー牧場があって、そこで働く人のいでたちが映画に出てくる「カウボーイ」で、目が丸くなったものでした。今はフェイスブックの農場ゲームのおかげで家畜の種類に詳しくなったもので、イラストでない本物を見られて嬉しかったです。ファーマーのみなさま、ぜひ観てください。
最高級の牛肉を目の前で焼いてくれる日本のお店も登場しました。財布の都合で縁はなさそうですが、観るだけでもヨダレが。
世界中を巡って出会う牛と育てる人、調理する人、食べる人・・・国によるそれぞれの違いがわかって面白く、知ることで旨みと有難みが増しそうです。すきっ腹で観るのは厳禁。帰りに寄るステーキハウスを決めてから観るといいかも。(白)


2014年/フランス・イギリス・アメリカ他/カラー/114分
配給:ピクチャーズ・デプト
(C)2014 LA FERME PRODUCTIONS SAS et C.PRODUCTIONS
http://steakrevolution.jp/
★2015年10月17日(土)YEBISU GARDEN CINEMA/109シネマズ二子玉川ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月11日

マルガリータで乾杯を!   原題:Margarita, with a Straw

margaritha.jpg

監督:ショナリ・ボース
主演:カルキ・ケクラン(カルキ・コーチリン)、レーヴァティ、サヤーニー・グプター

19歳のライラは作家になる夢を持つ大学生。生まれつきの障がいがあって電動車椅子生活だけど、家族や友達のサポートを受けて青春を謳歌している。大学の同級生たちのインディーズバンドにライラが提供した詩で、バンドはコンテストで優勝。でも、作詞者が障がい者だから優勝を決めたと司会者が発言し、落ち込んでしまう。優しく慰めてくれたバンドボーカルのニマに恋心を抱いたライラは告白するが、恋愛感情はないと軽くあしらわれてしまう。
落ち込んだライラを励まそうと、母親はニューヨークの大学への留学をさっさと決めて、一緒に渡米する。大学ではクラスメートのサポートも受け、クラブで初めてお酒も飲んだり、母親に内緒でiPadを買ったり、新しいことに挑戦していく。そんな中、盲目の女性活動家のハヌムと知り合い、いつしか恋に落ちる。一方で、クラスメートの男性ジャレットの部屋で勉強中に、トイレで手助けして貰ったのを機に初体験もしてしまう・・・

冒頭、肝っ玉母さん風の女性がバンを運転していて、隣にはターバン姿のシク教徒の男性。後ろの男の子が「お父さん」と声をかけるけれど、男の子は短髪。シク教徒なら髪を切らないはず。もう、頭の中にいっぱい????が渦を巻き続けました。
この疑問を解消してくれたのが、松岡環さんの解説。(本作の公式サイトほか、アジア映画巡礼でご覧ください) そういえば、お母さんは、ヒンドゥー教徒の既婚女性の証であるマンガルスートラというネックレスをしていました。(『めぐり逢わせのお弁当』で学んだことでした!)
また、食事の時に、「今日もまた茄子?」というお父さんに、息子が「パンジャーブの彼女(名前は失念しました)と結婚していれば、バターチキンが食べられたのにね」とからかっていました。宗教も故郷も違うお母さんとお父さんは色々なことを乗り越えて結婚したらしいことがわかる場面でした。それにしても、お父さんは、息子にシク教を強制していないのですね。

と、チャーミングなヒロインとは別のところに、まずは目がいってしまったのですが、この映画の魅力は、もちろん、障がいを持ちながらキラキラと生きるヒロインのライラ。演じたカルキ・ケクランさんは、インドで生まれ育ったフランス人。(以前に表記されていたコーチリンは、英語風の読み方で、ケクランはフランス語風の本来の読み方に近い表記だそうです。) 動作といい、喋り方といい、ほんとに障がい者にみえて、すごい演技力とびっくりでした。2013年のアジアフォーカス福岡国際映画祭で上映された『シャンハイ』に出演されているのですが、あの若い女性が???と、印象が全然違います。
NYでライラが恋する女性ハヌムを演じたサヤーニー・グプターさんも、ほんとに盲目の女性に見えて驚かされました。
そして、障がいを持つ娘を見守り、一家を切り盛りする気丈な母親を演じたレーヴァティさんからも、目が離せません。
3人の女性たちが生き生きとしている一方で、なんだか男性が情けなくさえ見えてしまうのですが、それは監督が女性だからこそ、女性をちゃんと一人一人描いているのだと感じます。同性愛というテーマや、セックスシーンというインドではなかなか描かないことにも挑戦しつつ、心をほっこりさせてくれる映画に仕上げたショナリ・ボース監督。今後も楽しみです。(咲)


配給:彩プロ
2014年/インド/英語、ヒンディー語/カラー/ヴィスタ/5.1ch/100分
公式サイト:http://www.margarita.ayapro.ne.jp
★2015年10月24日より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
posted by sakiko at 09:35| Comment(0) | TrackBack(0) | インド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月10日

ベトナムの風に吹かれて

vietnam.jpg

監督:大森一樹
原作:小松みゆき「ベトナムの風に吹かれて」角川文庫刊
脚本:大森一樹、北里宇一郎(越後のBaちゃん ベトナムへ行く」2B企画より)
主題歌:フォー・セインツwith松坂慶子「たまには仲間で」(ユニバーサル ミュージック)
出演:松坂慶子(佐生みさお)、草村礼子(佐生シズエ)、松金よね子(佐生幸子)、柄本明(佐生雄一郎)、奥田瑛二(小泉民夫)、藤江れいな(坂口真希)、山口森広(ドエン/遠藤)、貴山侑哉(桜木光敏)、斎藤洋介(菊池啓太)、吉川晃司(本人役)

佐生みさおはベトナムのハノイで日本語教師として働いている。父が亡くなった知らせをうけて久しぶりに故郷の新潟へ戻ると、長男と同居の母シズエは認知症を患い、夫の死も理解していなかった。母は後妻で血の繋がった子どもはみさおだけ。考えた末に兄たちの反対を押し切り、ベトナムへ母親を連れて戻ることにした。
新潟を出たこともなかったシズエだったが、日ごとにベトナムに馴染んでいき、みさおも安心する。そんな矢先にシズエが事故に遭って、動けない辛さも加わり認知症が進んでしまう。眠る時間も削られ、みさおの疲労はピークになる。

実際にベトナムで日本語教師・ライターをしている小松みゆきさんの著作が元になっています。ベトナムとの合作なので、有名な俳優さんたちも共演。ほとんどベトナム製映画が入ってこないので全く知らないのですが、その分役柄そのままに映画に溶け込みます。
6年ぶり主演の松坂慶子さんは特訓したベトナム語のセリフをたくさん話しています。日本語と息遣いが違うことばで難しかったのではないかしら。母シズエ役の草村礼子さんは新潟の方言をあやつり、いつもしゃんと伸びている背中を丸め、認知症のおばあちゃんになりきってとても可愛らしかったです。
吹く風も人情も温かそうなベトナムでの暮らしと、小さなできごとを積み重ねたこの作品は、どこでも誰にでも共感を呼び、受け入れられそうな気がします。(白)


2015年/日本・ベトナム合作/カラー/ビスタ/114分
配給:アルゴ・ピクチャーズ
(C)「ベトナムの風に吹かれて」製作委員会
http://vietnamnokaze.com/
★2015年10月17日(土)有楽町スバル座ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 20:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヒトラー暗殺、13分の誤算(原題:Elser)

eliser.jpg

監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
脚本:レオニー=クレア・ブライナースドーファー
出演:クリスティアン・フリーデル(ゲオルク・エルザー)、カタリーナ・シュットラー(エルザ)、ブルクハルト・クラウスナー(アルトゥール・ネーベ)、ヨハン・フォン・ビューロー(ハインリヒ・ミュラー)

1939年11月8日、ドイツ。ミュンヘンのビアホールで恒例の記念演説を行ったヒトラーは、予定より早く会場を後にした。降壇した13分後、演壇そばに仕掛けられていた時限爆弾が爆発する。死傷者が出るが、ヒトラーは難を逃れた。ゲシュタポ(秘密警察)は犯人探しに躍起になり、家具職人ゲオルク・エルザーをつきとめる。平凡な職人のエルザーが一人でやったことと主張しても、大きな組織の仕業と睨むゲシュタポは一層責め立てるばかり。しかし同じ供述を繰り返すエルザーの背後には誰の影も浮かんでは来なかった。

ゲオルク・エルザーは実在の人物ですが、暗殺未遂事件は英国情報部によるものと発表され、真実はドイツ政府により長く伏せられていたそうです。ヒトラーが台頭しドイツの救世主と国中が熱狂しているときに、早々と戦争突入の危険性を見抜いて行動を起こした人がいたなんて驚きです。
オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督は『ヒトラー〜最期の12日間〜』を2004年に発表していますが、このときに本作の構想もあったんでしょうか?ナチスの時代に自由を守ろうとした人々が戦後見直され、映画化などで知られるのは貴重で必要なことですね。
エルザーのクリスティアン・フリーデルとブルクハルト・クラウスナーは『白いリボン』(2009年/ミヒャエル・ハネケ監督)でも共演しています。エルザーの恋人を演じたカタリーナ・シュットラーの笑顔が麻生久美子さんにそっくりでした。(白)


2015年/ドイツ/カラー/シネスコ/114分
配給:ギャガ
(C)2015 LUCKY BIRD PICTURES GMBH,DELPHIMEDIEN GMBH,PHILIPP FILMPRODUCTION GMBH & CO.KG (C)Bernd Schuller
http://13minutes.gaga.ne.jp/
★2015年10月16日(金)TOHOシネマズ シャンテ、シネマライズ他全国順次公開
posted by shiraishi at 19:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

海賊じいちゃんの贈りもの  原題:What We Did on Our Holi

kaizoku.jpg

監督・脚本:アンディ・ハミルトン、ガイ・ジェンキン
出演:ロザムンド・パイク、デビッド・テナント、ベン・ミラー、アメリア・ブルモア、ビリー・コノリー

ロンドンに住むマクラウド一家、父ダグと母アビー、そして長女ロッティ、長男ミッキー、末娘ジェスの5人は、子供たちのおじいちゃんの75歳の誕生日を祝うため、スコットランドに向かう。実はダグとアビーは別居中。離婚寸前なのをひた隠しにしての帰郷なのだ。故郷の家には、成金で世間体ばかりを気にする伯父、精神状態が不安定な伯母と、耳障りなヴァイオリンを弾き続けているその息子と、身勝手な大人ばかりが集まっている。それでも盛大な誕生会の準備が進んでいる中、3人の子どもたちはおじいちゃんと浜辺にドライブに行く。先祖は海賊だったと自慢するおじいちゃんの話に、子どもたちは心躍らせる。そんな中、思いもかけない事態が起こる・・・

予期せぬ事態に、子どもたちがとっさに取った行動は、まさに純粋な子ども心が引き起こすことなのですが、それが大きな波紋を呼びます。
何が起こるのか、そして、子どもたちがどんな対処をしたのか、ぜひ劇場で!
おじいちゃんのような自由な人生を送ってみたい! そして、子どもたちのように、いつまでもピュアな心を持ち続けたい! きっと、そんな気持ちになる物語。
といっても、3人の子どもたちは、ただただ純粋なのじゃない! それぞれタイプが違って、くそまじめだったり、皮肉れていたり、なんでも疑問に思ったりと、一筋縄ではいかないのも楽しい。それが子どもというものなのですねぇ。(咲)


配給:エスパース・サロウ
2014年/イギリス/1時間35分/ カラー/ビスタサイズ/DCP
公式サイト:http://kaizokujiichan.espace-sarou.com
★2015年10月10日(土)より角川シネマ新宿ほか全国順次公開

posted by sakiko at 19:07| Comment(0) | TrackBack(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。