2015年08月13日

よこはま若葉町多文化映画祭2015

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今年も多文化な町「若葉町」で映画を観たり、ごはんを食べたり
おしゃべりしたり、学んで遊べる9日間が始まります。
映画を通じて身近な世界を考える「よこはま若葉町多文化映画祭」です!!
*詳細はコチラ   *facebook

★8月22日(土)〜30日(日)迄、3回券3600円  外国出身者割引あり。
J&B会員+ART LAB OVA会員割引あり。
<外国出身者割引、3回券のご利用は、8月22日(土)〜30日(日)の間だけです>

★場所(会場)
シネマ・ジャック&ベティ+横浜パラダイス会館
横浜市中区若葉町3-51-3
京浜急行「黄金町」駅より徒歩5分、 市営地下鉄「阪東橋」駅より徒歩5分
JR「関内」駅より徒歩15分

★お問合せ
TEL:045-243-9800シネマジャック&ベティ(映画の件のみ)
MAIL:yokohamawakaba@gmail.com

シネジャ本誌77号、80号、83号などでも過去にご紹介しております。
同時に開催されるパラダイス祭りもとても楽しみです。 (千)




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2015年08月08日

ひとりひとりの戦場 最後の零戦パイロット

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監督:楠山忠之
撮影:長倉徳生 鈴木摩耶 楠山忠之
聞き手/ナレーション:楠山忠之
出演:原田要、リチャード・ジロッコ、タカラ・スエキチ、金城秀夫ほか

2013年にドキュメンタリー『陸軍登戸研究所』(紹介記事)を発表した楠山監督が、この夏で99歳になられる零戦パイロットの最後の一人原田要さんを訪ね、南京、ハワイ、ミッドウェイと転戦した体験を聞く。真珠湾攻撃に遭遇したアメリカ軍兵士、ハワイの日系人たちも当時の驚きとその後の苦難を語る。1942年4月の東京初空襲の体験者と共に歩き、今も残るその痕跡も紹介している。

原田要さんのしっかりした口調は年齢を全く感じさせません。海軍航空隊のパイロットとしていくつもの戦闘を体験、ガダルカナルで重傷を負った後は霞ヶ浦、千歳航空隊の教官として後進の指導にあたりました。真珠湾攻撃の陰であまり知られていないニイハウ島事件、ミッドウェイ海戦のその後については初めて耳にしました。零戦の性能とパイロットの技量の高さを話す原田さん、このときばかりはとても誇らしそうでした。
端切れやモザイクタイルが集まって大きな作品になるように、さまざまな立場で体験した方々の証言と資料が集められて、戦争の全体像が少しずつ浮かぶような構成となっています。平和が続いたおかげで、戦争を知らない人が大部分です。無知であることを自覚して、過去に学びたいものです。(白)


2015年/日本/カラー/デジタルSD/117分
配給:オリオフィルムズ
http://hitorihitori-no-senjo.com/ 
(C)2015「ひとりひとりの戦場」製作委員会
★2015年8月15日(土)ユーロスペースほか全国順次公開別のスタッフの感想
posted by shiraishi at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月07日

彼は秘密の女ともだち(原題:Une nouvelle amie)

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監督・脚本:フランソワ・オゾン
原作:ルース・レンデル
撮影:パスカル・マルティ
衣装:パスカリーヌ・シャヴァンヌ
出演:アナイス・ドゥムースティエ(クレール)、ロマン・デュリス(ダビッド/ヴィルジニア)、ラファエル・ペルソナス(ジル)、イジルド・ル・ベスコ(ローラ)、オーロール・クレマン(リズ)

クレールは子どもの頃からの親友ローラを失って悲しみから立ち直れない。夫のジルに促され、ようやく残されたローラの夫ダビッドと娘にのようすを観に行くことにした。葬儀のときローラに「一生見守る」と約束したのだった。娘をあやしている見知らぬ女性に驚き、よくよく見るとウィッグをつけ、ローラの服を着たダビッドだった。ダビッドに「女性の服が着たい」と打ち明けられ、とまどいながらも承知するが、ジルには本当のことが言えず、ヴィルジニアという女友だちと説明してしまう。

ロマン・デュリスの女装に最初は「ちょっと残念」でしたが、メイクアップや衣装の力が後押しして、彼の女性っぽいしぐさにも次第に慣れてきました。ヒールを履いた足も綺麗です。ヴィルジニアとして解放されていく「彼女」に影響をうけ、平凡な主婦だったクレールも次第に女性として輝いていきます。それまでの行き違いや2人が苦心する様にクスクス笑わせられます。
フランソワ・オゾン監督のこれまでの作品も「自分らしく生きること」に重きを置いていましたが、お国柄なのか登場人物たちは実に正直で愛することに手を抜きません。日本ではこういう展開はありえないかも。
アラン・ドロン似と言われるラファエル・ペルソナスとロマン・デュリスのサービスカットもあり。ちょっと年は行ってますが、「腐女子の方」見逃さないで。(白)


2014年/フランス/カラー/ビスタ/107分
配給:キノフィルムズ
(C)2014 MANDARIN CINEMA - MARS FILM - FRANCE 2 CINEMA - FOZ
http://girlfriend-cinema.com/
★2015年8月8日(土)シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 09:45| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月06日

さよなら、人類 (原題:En duva satt pa en gren och funderade pa tillvaron)

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監督・脚本:ロイ・アンダーソン 製作:ペニラ・サンドストロム
撮影:イストバン・ボルバス 出演:ホルガー・アンダーソン、ニルス・ウェストブロムサム 他

第71回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞(朝日新聞デジタル)した不条理物語。面白グッズを売り歩く冴えないセールスマンのサムとヨナタンは正反対の性格でありながらも友情を結んでいる。2人ともドヤ街らしき所に住んでいて商売は厳しく、口論がたえない… 訪れる先々で奇妙な人生を目撃する… 様々な死との出会い、18世紀のスウェーデン国王率いる騎馬隊、ブラックユーモアなエピソードが続く。この作品は昨年の第27回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門でも上映(映画祭上映時のタイトルは「実存を省みる枝の上の鳩」) 人間の愚かさ、希望と絶望、哀愁を織りなしている傑作。

懐かしいスウェーデン語が私の耳に心地いい・・私にとって生まれて初めての外国がスウェーデン・ヨーテボリでした。初海外が独り旅だったので空港に着いてもオロオロして沢山のスエ人に助けてもらったし見るもの、食べもの何でも初めてのスウェーデンにはビックリ仰天したことを今でも鮮明に覚えてます。映画の中でも出てきますが普通に国王が歩いてます。イケメンをナンパしたりはしないと思いますが(笑)ヨーテボリ出身の巨匠・ロイ・アンダーソン監督の、この長編最新作は『散歩する惑星』『愛おしき隣人』から続いた"リビング・トリロジー"(人間についての3部作)で、『さよなら、人類』の公開によって15年かけて完結。全39シーンを固定キャメラ、1シーン1カットで撮影。CG全盛の時代にロケではなく巨大なスタジオにセットを組み、マットペイントを多用して膨大な数のエキストラ(馬含む)を登場させ、まるで絵画のような映像は4年の歳月を費やして創り上げたそうです。スウェーデンと言えば「高福祉国家」をイメージする日本人ですが・・スウェーデンにだってホームレスは居るし、寒いせいかお酒呑んでるひとも結構いて不良も多い(苦笑)以前は自殺率が高かったことでも有名です。人間は生きていれば誰だって傷つくし、日々の生活に追われて暮らしているうちに死んでしまう…。恥をかいてばかり、なにをやっても上手くいかないひとたち(私含む)の哀しくも可笑しな人生。それでも一人一人の人生は愛おしくて美しい。万華鏡のような世界へと私たちを誘ってくれる壮大なアナログ巨編です!! (千)

2014/スウェーデン・ノルウェー・フランス・ドイツ合作/100分
配給:ビターズ・エンド
公式サイト
★8月8日より恵比寿ガーデン・シネマほか全国順次ロードショー





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2015年08月02日

ブラック・シー   原題:Black Sea 

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監督:ケヴィン・マクドナルド 
出演:ジュード・ロウ、スクート・マクネイリー、ベン・メンデルソーン、デヴィッド・スレルフォール、コンスタンティン・カベンスキー

海洋サルベージの専門家ロビンソン(ジュード・ロウ)は、ある日突然、11年間勤めた会社からクビを言い渡される。イギリス海軍に所属した15年も含め、30年近くも潜水艦一筋で、「もう潜水艦の操舵手の時代じゃない」と言われても、ほかの仕事は考えられなかった。仕事で留守がちのロビンソンに愛想をつかして、妻クリシー(ジョディー・ウィットテイカー)は彼のもとを去り、今や見知らぬ金持ちの男が12歳の息子マーティンを育てている。途方にくれていた折、彼はかつての同僚のカーストンから、第二次大戦時に莫大な金塊を積んだドイツ軍のUボートが黒海のジョージア(旧グルジア)沖の深海に沈没したままになっているという話を聞く。深海に潜って船を見つけ金塊を手に入れようともくろむ。仲介する男から金持ちのスポンサーも紹介され、老朽化したロシア製のディーゼル潜水艦を入手し、自ら艦長を買って出る。潜水艦経験者を中心に、ロシア人とイギリス人の荒くれ男12人でチームを組み、黒海に沈む金塊をめざす・・・

黒海に沈むナチスドイツのUボートに積まれた金塊を探せ・・・という、うたい文句にぐっと惹かれました。黒海沿岸の地が映画に写るのは一瞬。その後は、ずっと海の奥底。英語とロシア語が行き交う潜水艦の中で、次々に事件が起こります。金塊を目の前にした人間の欲望・・・ 自分も海の底にいるような圧迫感の中で、どうなることかと手に汗握る展開! 最後の最後まで息が抜けませんでした。
(咲)


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c2014 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

2014年/イギリス・ロシア/1時間55分/シネスコ
提供:カルチュア・パブリッシャーズ  配給:プレシディオ   
公式サイト:http://blacksea-movie.net
★2015年8月15日(土)より 新宿武蔵野館ほかにて全国ロードショー
posted by sakiko at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする