2015年07月04日

“記憶”と生きる

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監督・撮影・編集:土井敏邦

太平洋戦争下、「慰安婦」にさせられた朝鮮半島出身女性たちの消せない記憶”
元「慰安婦」の女性たちがよりそって暮らす韓国の「ナヌム(分かち合い)の家」を、土井監督は1994年から2年間に渡って取材した。取材したハルモニたちはすでに亡くなっているが、撮影から20年近くたった今、日本軍「慰安婦」問題が深刻な国際問題になっている状況に、「この証言映像が歴史的な資料となる。今きちんと記録映画としてまとめて残さなければ」という思いで、3時間半を超えるドキュメンタリー作品を作った。
第1部「分かち合いの家」で6人のハルモニ(おばあちゃん)たちの日常と証言をありのままに伝える(124分)。慰安婦にさせられた経緯、慰安婦時代の話、苦労した戦後の生活。慰安婦だったと申し出るかどうか、さんざん迷ったこと。ほんとは話したくない半生を彼女たちは声を振り絞って語る。深く刻まれた傷を抱え、戦後、壮絶な半生を送ったハルモニたちのありのままの声と日常生活を丹念に記録。
第2部では6人のうちで一番年下の姜徳景(カン・ドクキョン)の心情あふれる絵と、肺がんに倒れ、亡くなるまでの2年間を記録している(91分)。「女子挺身隊」として日本に渡るが、脱走したことで「慰安婦」にされたという。波乱の半生の体験と心情を姜徳景は絵で表現した。
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姜徳景「奪われた純潔」


「強制連行」があったかなかったか、「軍の管轄か民間か」というような話ばかりが議論され、当事者たちの身に起こったこと、‶思い〞や‶痛み〞が何も語られていないことに疑問をもち、その手助けとなる映像を提供している。自分の妻や娘が慰安婦にされたらどう考えるか。売春婦として金もうけのために行ったなどという人たちは、自分の家族がそういう目にあったらと考えてみてほしい。「慰安婦」になった経緯や、正確な人数は確定されなくても、大勢のいろいろな国の女性が自分の意思に反して拘束され、「慰安婦」生活を強要されていたことは事実である。
「慰安婦」の存在は日本軍ばかりではない。韓国軍や米軍がベトナム戦争当時ベトナムの女性を凌辱したり、ボスニアやルワンダでも女性が蹂躙された。そして、今は「イスラム国」など、イスラム圏でも女性が性奴隷にされている。戦争がそういう状態を引き起こす。残念ながらそれは今も変わらない。戦争が起こらないようにすることが歴史の教訓である(暁)。

土井監督 著の書籍も発刊されました。
『“記憶”と生きる』 元「慰安婦」姜徳景の生涯 
232ページ 本体1,800円+税
2015年4月20日 発売(大月書店)


2015年/日本/カラー//215分
配給:きろくびと
http://www.doi-toshikuni.net/j/kioku/
★2015年7月4日(土)アップリンクほか全国順次公開
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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(原題:Avengers: Age of Ultron)

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監督・脚本:ジョス・ウェドン
撮影:ベン・デイビス
出演:ロバート・ダウニーJr.(トニー・スターク/アイアンマン)、クリス・ヘムズワース(ソー)、クリス・エヴァンス(スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ)、スカーレット・ヨハンソン(ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ)、ジェレミー・レナー(クリント・バートン/ホークアイ)、マーク・ラファロ(ブルース・バナー/ハルク)、サミュエル・L. ジャクソン、エリザベス・オルセン(ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ)、アーロン・テイラー=ジョンソン(ピエトロ・マキシモフ/クイックシルバー)

アイアンマンことトニー・スタークは、アベンジャーズだけに頼ることなく地球と人々を守るために、平和維持システム人工頭脳「ウルトロン」を開発する。ところが進化したウルトロンは、平和を維持するためには、自分の利益のため戦争を繰り返す「人類」を地球上から消し去るのが一番だという結論を導き出す。
最強チームアベンジャーズが再び集結するが、全て人間の上をいく人工頭脳を超えることはできるのか。

これまでの主要キャラに加えて、悪の組織ヒドラ党が人体実験で作り出した超能力を持つ双子が新しく参戦します。高速で動けるクイック・シルバーとテレキネシスや幻惑の能力を持つスカーレット・ウィッチ。ウルトロンは着々と進化するし、さしものアベンジャーズもてこずります。バトルスーツ軍団が登場すると、特に何の防御も持たないハルクがいつまで持つのか心配になります。マーベル・コミックに登場したのが1962年、怒りで変身した後コントロールできないという不器用なバナー博士。
上に書き切れないほどのキャラがいるうえ、今回はホークアイの家庭が出てきたり、誰かさんと誰かさんのロマンスが描かれたりとエピソードも多く、ちょっと詰め込みすぎの感があります。それだけみんなの期待値が高いのでしょうけど。アメリカでの動員数は『アナと雪の女王』を超えているそうです。(白)


2015年/アメリカ/カラー/シネスコ/141分
配給:ディズニー
(C)Marvel 2015
http://marvel.disney.co.jp/movie/avengers.html
★2015年7月4日(土)全国公開
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フレンチアルプスで起きたこと(原題:Turist)

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監督・脚本:リューベン・オストルンド
撮影:フレドリック・ウェンツェル
音楽:オラ・フロットゥム
出演:ヨハネス・バー・クンケ(トマス)、リサ・ロブン・コングスリ(エバ)、クリストファー・ヒビュー(マッツ)、クララ・ベッテルグレン(ヴェラ)、ビンセント・ベッテルグレン(ハリー)

家族サービスでスキーリゾートにやってきた「できるビジネスマン」のトマス。愛する妻エバと可愛い子どもたちからの信頼は絶大。自他ともに認める良きパパ、だった。あの瞬間までは。
レストランのテラスでランチを楽しんでいたたくさんの家族連れやカップルのお客達。その目の前にスキー場が人工的に起こした雪崩がせまってきた。子どもたちが怖がるのを余裕でなだめていたパパのトマス。テラスが雪に包まれたとき、妻子を置いて一人その場から逃げ出してしまった。戻ってきたトマスを見るエバと子どもたちの目は雪よりも冷たかった。

豪華なリゾートホテルでの5日間のできごと。誰だって自分が大事、最初に素直に謝ればよかったのに、あ〜あと誰もがおもうはず。プライドが邪魔したのか、つい保身を図ったトマスはどんどんドツボにはまっていきます。その気持ちもわからないではありませんが、それは一番やっちゃいけなかったですね。観た人たちが「自分だったらどーする?」と議論できそうです。
憤懣やるかたないエバは友人たちを相手に話を蒸し返し、そこでも墓穴を掘るトマス。寝る前に並んで歯磨きをしていた家族は次第にバラバラになっていきます。休日を針のムシロの上で味わったトマスがようやく率直に認めたあと、帰りにもうひとつ監督がしかけるトラップがあります。
そういえばこのリューベン・オストルンド監督の『プレイ』(2011年の東京国際映画祭で上映され、監督賞受賞)も傑作でした。人間を辛らつだけど暖かい視線で描いているのが共通しています。(白)


2014年/スウェーデン・デンマーク・フランス・ノルウェー合作/カラー/118分
配給:マジックアワー
(C)Fredrik Wenzel
http://www.magichour.co.jp/turist/
★2015年7月4日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
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チャイルド44 森に消えた子供たち(原題:child44)

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監督:ダニエル・エスピノーサ
脚本:リチャード・プライス
原作:トム・ロブ・スミス「チャイルド44」(新潮社刊)
撮影:オリヴァー・ウッド
音楽:ヨン・エクストランド
出演:トム・ハーディ(レオ・デミドフ)、ゲイリー・オールドマン(ネステロフ将軍)、ノオミ・ラパス (ライーサ・デミドワ)、ジョエル・キナマン(ワシーリー)、パディ・コンシダイン(ウラジミール)、ジェイソン・クラーク(ブロツキー)、ヴァンサン・カッセル(クズミン少佐)

1953年スターリン独裁政権下のソ連。子どもたちの変死体が次々と発見された。線路近くで見つかった遺体は事故として処理されたが、エリート秘密捜査官のレオは親友の息子の死をきっかけに他殺ではないかと疑問を持つ。その後も故意に傷つけられた遺体が発見されるが、殺人は資本主義国家の弊害であり「理想の国家」のソ連ではあってはならないことだった。近隣の行方不明者の跡を追い、共通の印を見つけ、と捜査を進めていくレオは、事件を闇に葬りたい国家に次第に追い詰められていく。

主演作の続くトム・ハーディがソ連の秘密警察のエリートに扮した作品。2009年「このミステリーがすごい!」海外版の第1位になったベストセラーが原作です。
レオの妻となるライーサに『ミレニアム/ドラゴン・タトゥーの女』のノオミ・ラパス。生き延びるためにレオに嘘をつかねばならない普通の女性教師を演じています。後半にあのリスベットならできる!な、アクションもあって、なかなかにハラハラさせてくれます。
ポイントを押さえたキャスティングで、レオを抹殺しようとする追っ手も国家の命令だからというだけでなく、悪意満タン。誰も信じられず孤立無援かと思ったところに味方が現われるストーリーもツボを押さえています。陰惨な事件を探るサスペンスに加え、レオとライーサの心情にフォーカスをあててラストの締め方も◎。
原作では犯人側の語りもページをさいて書かれていますが、早くから犯人がわかっていても面白さは損なわれません。過酷だった時代の輪郭が一層はっきりしていました。原作もぜひどうぞ。(白)


2014年/アメリカ/カラー/シネスコ/137分
配給:ギャガ
(C)2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
http://child44.gaga.ne.jp/
★2015年7月3日(金)TOHOシネマズ みゆき座他全国順次ロードショー
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ルック・オブ・サイレンス(原題:The Look of Silence)

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監督:ジョシュア・オッペンハイマー
撮影:ラース・スクリー

1965年9月30日、インドネシアで発生したクーデター未遂事件。失脚したスカルノ大統領の後の座におさまったスハルト少将らは、事件の背後には共産党がいたとして非難した。その後1、2年間に100万人以上の共産党関係者が虐殺された。陸軍が直接あたったのではなく、反対勢力や民間人を扇動し武器を渡して殺害させた。共産党員を殺した加害者は法的制裁を課せられず、罪の意識はない。被害者や家族は恐怖のため口をつぐむしかなかった。2012年オッペンハイマー監督が世に出したドキュメンタリー『アクト・オブ・キリング』では、加害者たちがカメラの前で殺害の様子を誇らしげに語り、喜々として再現して見せている。
兄の死後に生まれ、母親からも詳しく聞かされなかったアディは、兄に手を下した加害者のインタビュー映像を観て衝撃を受ける。彼らに会い、謝罪してもらいたいと、メガネ技師の腕を生かし無料の検眼をしながら相手と話すことにした。
アディが被害者家族と知ると必ず「上からの命令でやっただけ」と言い逃れをする。誰一人謝罪の言葉を発することもない。行為を扇動し、容認してきた社会が背景にあるが、一人の人間として思うことは何もないのかと愕然とする。
冷静に語りかけるアディの心中は察するに余りある。この作品が世界中に知られ、被害者のせめてもの供養になったことだけは良かったと思う。(白)

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軍部は自分たちで手をくださず、イスラーム教徒やならず者をうまく利用して虐殺を実行させた。ある信心深いイスラーム教徒は、「共産主義者は無神論者だから罰していい」と悪びれない。実際、軍部の手先となって虐殺の加害者となった民間人は、罰せられないどころか、その見返りに金や権力を得て、地域にのさばっている。身内を虐殺された家族が、ほかの地に逃げる術もなく、息を殺して暮らしていることに、どんな思いだろうと身の毛がよだった。
本作の中心人物アディは、自分の生まれてくる前に殺された兄や、今も怯えながら暮らす母のために、加害者に罪を認めさせたいという思いで、「無料の視力検査」を行うという名目で加害者に近づく。『アクト・オブ・キリング』で、加害者たちが誇らしげに共産主義者を惨殺したことを語る様子が描かれていたが、本作でも、加害者たちは被害者の関係者だとわかっても、決して謝罪することはない。1960年代当時、虐殺された100万人とも200万人とも言われる犠牲者。被害者の家族が、インドネシアの各地で加害者への恨みをはらせないまま暮らしていることに、言葉もない。(咲)


『アクト・オブ・キリング』作品紹介
http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/393841128.html

2014年/デンマーク・フィンランド・インドネシア・ノルウェー・イギリス合作/カラー//103分
配給:トランスフォーマー
(C)Final Cut for Real Aps, Anonymous, Piraya Film AS, and Making Movies Oy 2014
http://los-movie.com/
★2015年7月4日(土) シアター・イメージフォーラム他全国順次公開
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ウィークエンド・チャンピオン モンテカルロ1971  英題:WEEKEND OF A CHAMPION

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監督:フランク・サイモン
出演:ジャッキー・スチュワート、ヘレン・スチュワート、ロマン・ポランスキー

1971年、モナコ・グランプリの週末、映画監督ロマン・ポランスキーが友人となった世界チャンピオン、ジャッキー・スチュワートと共に過ごした姿を捉えたフィルムが倉庫から奇跡的に見つかった。その映画『ウィークエンド・チャンピオン〜モンテカルロ1971』は、1972年にベルリン映画祭で賞を獲得したが、当時ドキュメンタリー作品の公開は難しく、テレビ放映されただけで終わってしまっていた。
本作は、1971年に撮った映像を、時を越えて、ポランスキーとジャッキー・スチュワートが二人で観ながら、F1の軌跡を語るドキュメンタリー。

1971年の映像では、皆が長髪。もみあげも凄い。ポランスキーとジャッキー・スチュワートも、もちろん長髪。二人で「あの頃は皆そうだったよね」と笑う。若かった頃の二人もいいけれど、年を重ね渋みが出た二人も素敵だ。 当時はF1レーサーといえば、死と隣り合わせだったことが語られる。ジャッキー・スチュワートは、F1通算99戦出場、通算勝利は27回。偉大なチャンピオンとしてだけでなく、F1の安全性を誰よりも使命感を持って啓蒙。1972年大英帝国勲章OBE、2001年にはナイト爵を授かっている。
1971年当時の映像も興味深いが、なにより本作の魅力は、それを振り返って語るポランスキーとジャッキー・スチュワートの二人の姿。 F1にそれほど興味のない私にも、とても魅力ある作品!(咲)


配給:レイドバック・コーポレーション
配給協力:エクスペアード
提供:ユーロ・ピクチャー
2013/イギリス・フランス/カラー/93分/1:1.85
c2012 R.P.PRODUCTIONS
公式サイト:http://weekendofachampion.euro-p.info/
★2015年7月18日(土)、渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開
posted by sakiko at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シンドバッド 空とぶ姫と秘密の島

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監督:宮下新平(『ドラえもん のび太の恐竜2006』)
シリーズ構成:川崎ヒロユキ(『山賊の娘ローニャ』)
脚本:早船歌江子(『紙の月』)
キャラクターデザイン・作画監督:佐藤好春(『となりのトトロ』)
原案:「アラビアンナイト」
声の出演:村中 知、田辺桃子、永澤菜教、宮澤 正、青山 穣、鹿賀丈史

「フランダースの犬」「トムソーヤの冒険」「赤毛のアン」「小公女セーラ」など【世界名作劇場】を手がける日本アニメーション40周年記念作品。
「アラビアンナイト(千夜一夜物語)」の中でも、よく知られた「シンドバッド」の冒険を描く3部作の第1部。
船乗りの父が幼い頃に航海に出たまま戻らず、母とお猿のミミと暮らしている少年シンドバッド。いつか自分も父のように船に乗って海の向こうの未知の地へ行こうと夢見ている。ある日、空から飛んできたペンダントをつかむシンドバッド。それは伝説の魔法族の少女サナの大事な魔法のペンダントだった。サナはシンドバッドの目の前で怪しい集団にさらわれてしまう。彼女を助けるため、シンドバッドはラザック船長率いるバハル号に乗船し、冒険の旅に出る・・・

シンドバッドが冒険に旅立つまでの出来事も丁寧に描いた第一部。これからの冒険物語も楽しみです。
映画の中で、「シンドはインド、バッドは風、シンドバッドはインドの風っていう意味なんだよ」と説明している場面があります。せっかく説明してくれているけれど、風は、正しくは「バード」。Baghdadも、バグダッドと日本では表記されるけど、これも「バグダード」が発音に近い。どちらも英語表記から日本語表記にしたからの間違い。すご〜く気になるけれど、シンドバッドで長年皆に親しまれてきたから、ここはぐっと我慢。
乗り込むバハル号。「バハルは、大海っていう意味なんだよ」とアラビア語の意味を教えてくれます。
異国情緒あふれるアラビア湾岸(これもイラン贔屓の私にはペルシア湾岸ですね)の町の風情も楽しいのですが、これも、町並みはともかく、服装がちょっと気になる・・・ と、つい水を差してしまいたくなります。でも、子どもたち、さらには大人にも夢と勇気を与えてくれる物語。素直に楽しめます。親子連れでぜひお楽しみください。あ、大人一人でも、ちゃんと楽しめます!(咲)


2015年/日本/50分
企画・プロデュース:白組、日本アニメーション
アニメーション制作:日本アニメーション
配給:イオンエンターテイメント
宣伝:パジー・エンタテインメント
公式サイト:http://sinbad.jp/
★2015年7月4日より、全国ロードショー
posted by sakiko at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

選挙フェス!

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監督・撮影・編集:杉岡太樹
出演:三宅洋平 他

2013年7月参議院議員選挙に立候補したミュージシャン・三宅洋平の選挙活動を追ったドキュメンタリー。音楽と演説を融合させた街頭ライブ型選挙演説を「選挙フェス」と呼び全国ツアーをおこなった。この前代未聞の選挙ツアーは結果的に落選候補者最多となる17万6970票を獲得。日本に今生きる国民が何を求めているのかを浮き彫りにさせた。日米で異例のヒットとなった『ハーブ&ドロシー』などの制作に参加していた杉岡太樹が監督、撮影、編集を手掛けた。

2003年のフジロック・・ 私はビョーク目当てで新潟県苗場まで高いチケット買って友人達と遊びに行ったが、その時に出演していた「犬式」が三宅洋平のバンドだった。他の出演ミュージシャン達のインパクトに圧倒されていたので正直、あまり「犬式」の記憶は無いが、あのフジロックで待ち時間を60分オーバーさせた伝説を残したと云う。その三宅洋平氏が緑の党から出馬した。映画のクライマックスに映し出される渋谷ハチ公前広場の選挙フェスには私も仕事を退勤後にダッシュで駆け付けた・苦笑 音楽家が政治に参画する、そんな時代がついに来た。大切なのは批判することや敵対することではなく、「ひとつ」に調和していくこと。音楽の力を信じる若者は、どこまでもポジティブだった。映画では、その選挙活動(それを三宅は「戦い」ではなく「祭り」と呼ぶ)にカメラが密着し、熱い支持や苛立ちの様子も含め、赤裸々に描き出している。結果17万6970票もの個人票を得るが、それよりも何万票も下回りながら当選した自民党ほか大きな政党の候補が数々いたにもかかわらず、緑の党の総得票数が当選ラインに届かなかったために三宅は落選した。でも、ようやくここに希望を見出した若者たちの「静かな革命」は、もう止まることが無いだろう。 (千)


2014年/日本/114分
制作・配給:mirrorball works
公式サイト
★7月4日より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開!



posted by chie at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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