2015年07月11日
インサイド・ヘッド(原題:Inside Out)
監督:ピート・ドクター
共同監督:ロニー・デル・カルメン
製作総指揮:ジョン・ラセター
製作:ジョナス・リベラ
脚本:ピート・ドクター、メグ・レフォーヴ、ジョシュ・クーリー
音楽:マイケル・ジアッチーノ
声の出演:エイミー・ポーラー(ヨロコビ)、フィリス・スミス(カナシミ)、ルイス・ブラック(イカリ)、ミンディ・カリング(ムカムカ)、ビル・ヘイダー(ビビリ)、ケイトリン・ディアス(ライリー)、カイル・マクラクラン(パパ)、ダイアン・レイン(ママ)
吹き替え版声の出演:竹内結子(ヨロコビ)、大竹しのぶ(カナシミ)、佐藤二朗(ビンボン)
ミネソタの田舎町で明るく元気に育った11歳の少女ライリー。パパの仕事の都合で急に都会のサンフランシスコに引っ越すことになった。今までと違う新しい学校、新しい友だちにライリーは心が不安定になってしまう。ライリーの頭の中の司令部では、「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の5つの感情が集まって、ライリーを幸せにしようと頑張っていた。そんなときに、喜びでいっぱいだったライリーの思い出を「カナシミ」がさわったことから、悲しい思い出に変わってしまう。慌てて元に戻そうとした「ヨロコビ」は「カナシミ」と一緒に司令部の外に放り出されてしまった。
頭(心)の中が視覚化され、感情たちが司令部でコントロールしている様がアニメになりました。広大な倉庫仕様なのが面白いです。よく「記憶や思い出の引き出し」と言いますが、思い出がそれぞれ感情の色に染まったボールの形でレール様の棚に整然と並べられていました。無限といえそうな数で日々増えていき、捨てられていきます。頭(心)は広〜くて、深〜いようです。
ピート・ドクター監督が「自分の11歳の娘の頭の中で何がおこっているんだろう」と考えたのが始まりだそうです。11歳ころは子どもから大人への入り口の手前あたりで、難しい年頃です。感情が成長とともに分化され、自分の中で葛藤しているのをはっきり描き出します。子どもたちが感じているモヤモヤは、こういう形かも、とディズニースタッフが考えたわけですね。小さな子にはファンタジーと冒険の楽しさを、ちょうどその年頃の子には共感を得られるのではないでしょうか。大人は捨てられ忘れられる記憶、それを思い出せないことに涙するかも。パパとママの声の役者さんが懐かしい〜。(白)
2015年/アメリカ/カラー/ビスタ/1時間42分(短編『南の島のラブソング』含む)
配給:ディズニー
c2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
http://www.disney.co.jp/movie/head.html
★2015年7月18日(土)全国ロードショー
アリエル王子と監視人
監督:稲葉雄介
脚本:稲葉雄介、中野太
撮影:パイラット・クムワン
出演:チャーノン・リクンスラガーン(ノン)、伊澤恵美子(リサ)、忍成修吾(謎のエージェント)、セリーナ・ウィスマン(クリス)、石田えり(リサの母)、篠井英介(支配人/ヒデ)
ルベール王国のアリエル王子が休日をすごすためにおしのびで来日する。かつて父王の学友だったヒデが支配人をしている熊本のホテルに、付き人のクリスと宿泊することになった。いつものプレッシャーから逃れて自由を満喫したい王子。気持ちはわかるものの、監視しなければならないクリス。苦肉の策として公認のデートの相手+臨時監視人のできる女性をヒデに頼み、リサが選ばれた。
ローマならぬ「熊本の休日:王子編」。
アリエルは普段から王位継承者としてふるまうことが身についてどんなときも笑顔、手袋も外すことはありません。アリエルと反対に、何にも縛られず、自由に生きてきたリサとの3日間の交流を描いています。
キャスティングの決め手になったというチャーノン・リクンスラガーンの笑顔がとてもいいです。それがふっと消えるシーン、手袋を外すシーンを見逃さないで。彼はタイの人気バンドのギタリストなんだそうですが、ほんとに可愛い子犬系の人です。伊澤恵美子さんは『子宮に沈める』(2013年)の若い母親役でしたが、全く印象が違ってプレスを読むまでわからず。(白)
2015年/日本・タイ合作/カラー/70分
配給:キリンジ
(C)TNC inc./KIRINZI inc./Little Help Co., Ltd. 2015
http://handintheglove.jp/
★2015年7月11日(土)ユーロスペースほか全国順次公開
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2015(第12回)
期 間:2015年7月18日(土)〜 7月26日(日) 9日間
会 場:
SKIPシティ 映像ホール/多目的ホール ほか 〔埼玉県川口市上青木3-12-63〕
こうのすシネマ 〔埼玉県鴻巣市本町1-2-1 エルミこうのすアネックス3F〕
彩の国さいたま芸術劇場 〔埼玉県さいたま市中央区上峰3-15-1〕
主 催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会
共 催:こうのすシネマ、公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団
デジタルシネマの新しい才能を発掘する目的で2004年にスタートした「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」も12年目を迎えました。
本映画祭のメイン「コンペティション」は、長編部門、短編部門に加え、昨年、アニメーション部門が設立され、計3部門で構成されています。長編部門は広く世界中から公募し、本年も74の国と地域から500本にせまるエントリーがありました。短編部門とアニメーション部門は、日本のクリエイター支援を目的として国内作品に限定しています。
オープニングには、映画祭実行委員会が主体となって製作した作品で、福山功起監督が地元川口を舞台に“家族のあり方“を繊細に描いた『鉄の子』が上映されます。
その他、シネマ歌舞伎『二人藤娘/日本振袖始』、『GODZILLA ゴジラ 日本語吹替版』のバリアフリー上映、長編アニメーション『映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』『STAND BY ME ドラえもん 2D版』の上映なども行われます。
また、映画以外にもSKIPシティ夏祭りなどイベントも盛りだくさん。家族ぐるみで楽しめる映画祭です。
ちょっと遠いとお思いの方も多いと思いますが、会期中は川口駅より無料のシャトルバスがあって、楽々会場に行くことができます。
★SKIPシティへのアクセス:
会期中、JR川口駅東口キャスティ前臨時バス停より、SKIPシティまで直行の無料シャトルバスが20分間隔で運行されます。(所要:約12分)
http://www.skipcity-dcf.jp/access.html#
車でお出かけの方には、上映チケットの半券提示で駐車料無料のサービスもあります。
★長編部門コンペティション作品
『それでも、お父さん』 監督:高橋朋広
『うつろう』 監督:久保裕章
『あした生きるという旅』 監督:内田英恵
『ビヘイビア』 監督:アーネスト・ダラナス・セラーノ (キューバ)
『ガーディ』 監督:アミン・ドーラ (レバノン、カタール)
『絶え間ない悲しみ』 監督:ホルヘ・ペレス・ソラーノ (メキシコ)
『牝狐リザ』 監督:カーロイ・ウッイ・メーサーロシュ (ハンガリー)
『スウィング!』 監督:チャバ・ファゼカシュ (ハンガリー)
『ペインキラーズ』 監督:テッサ・シュラム (オランダ)
『サンタ・クロース』 監督:アレクサンドレ・コフレ (フランス)
『モンテビデオの奇跡』 監督:ドラガン・ビエログルリッチ (セルビア)
『君だってかわいくないよ』 監督:マーク・ヌーナン (アイルランド)
短編部門、アニメーション部門、その他詳細は公式サイトでご確認ください。
公式サイト:http://www.skipcity-dcf.jp/
ガイドPDFダウンロード:
http://www.skipcity-dcf.jp/pdf/Guide_J_2015.pdf
昨年の映画祭の模様は、スタッフ日記ブログでどうぞ!
●SKIPシティ国際Dシネマ映画祭でトルコとウクライナが出会う『ラブ・ミー』
http://cinemajournal.seesaa.net/article/402407676.html
●猛暑の中、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014も終了!
http://cinemajournal.seesaa.net/article/402838977.html
2015年07月08日
群青色の、とおり道
監督:佐々部清
脚本:橋本剛実、佐々部清
撮影:早坂伸(J.S.C.)
音楽プロデューサー:ムシカラボ
劇中歌:「電車の窓から」back nunber(UNIVARSAL SIGMA)
出演:桐山漣(真山佳幸)、升毅(真山年男)、宮崎美子(真山明子)、杉野希妃(倉田唯香)、安田聖愛(真山幸恵)、伊嵜充則(小林徹)
町工場を継ぐのを嫌い、ミュージシャンになるのを夢見て故郷を出た真山佳幸。東京で頑張っているけれど、まだまだ胸を張って帰れる状態ではない。そうして10年も経ってしまっていた。重い腰を上げたのは、父から連絡が入ったからだ。以前と変わらず陽気に出迎えてくれた母、すっかり大きくなった妹、年老いた父、かつての級友たちに再会する。
群馬県太田市の合併10周年記念事業として製作された作品。題材は目新しいものではありませんが、誰にもおこりそうな、ありそうなエピソードを丁寧に重ねて描いています。仕事一筋の実直な父、優しくて明るい母、不在の兄の分までしっかりしている妹、10年経って大人になったけれど、変わらずに思ってくれる友人たち。平凡な暮らしの中で受け継がれている行事など、佳幸が離れていた大切なことにスポットライトをあてています。エピソードをつないでいるのが、いろいろな歌や音楽。繰り返し歌う劇中歌がいつまでも残りました。(白)
2015年/日本/カラー/105分
配給:クリーク・アンド・リバー
(C)「群青色の、とおり道」製作委員会、太田市
http://gunjyoiro.jp/
★2015年7月11日(土)ユーロスペース他全国順次ロードショー
ターミネーター:新起動/ジェニシス(原題:Terminator Genisys)
監督:アラン・テイラー
脚本:レータ・カログリディス、パトリック・ルシエ
撮影:クレイマー・モーゲンソー
音楽:ローン・バルフェ
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー(T-800)、エミリア・クラーク(サラ・コナー)、ジェイ・コートニー(カイル・リース)、ジェイソン・クラーク(ジョン・コナー)、イ・ビョンホン(T-1000)、J・K・シモンズ(オブライエン)
人類反乱軍のリーダーであるジョン・コナーの母サラ・コナーを抹消するため、未来から殺戮マシーンのターミネーター「T-800」が1984年に送り込まれる。ジョンに救われ、今や右腕と呼ばれるほどに成長していたカイル・リースは、それを阻止するために志願して同じ時間に飛んだ。そこで強力なT-1000型に追われ、逃げ惑っていたところを救ったのはなんとサラとT-800だった。
最初の『ターミネーター』が日本で公開されてから30周年。5作目の最新作を『ターミネーター3』以来12年ぶりに復帰したシュワルツェネッガー主演で観られるって凄いことです!
1、2のストーリーをベースにした新しいドラマが展開していきます。筋肉隆々の若き日と年を重ねて渋くなったシュワちゃん(なぜこの方には「ちゃん」がつくのでしょう?)が並ぶのですよっ!冒頭の懐かしいシーンからワクワクせずにいられません。
2で登場した液体金属型のT-1000はロバート・パトリックでしたが、本作ではハリウッドでの活躍著しいイ・ビョンホンが冷徹に演じてなかなか怖いです。ここまで見せるか?な予告編ですが、それはそれ、まずは本編でのT-800型ターミネーターの新旧対決をお楽しみに!!(白)
2015年/アメリカ/カラー/シネスコ/126 分
配給:パラマウント
(C)Paramount Pictures 2014. All Rights Reserved.
http://www.terminator-movie.jp/
★2015年7月10日(金)3D/2D公開