監督・撮影:箭内道彦 語り:横山健、りょう、井浦新
出演:BRAHMAN 他
今年、結成20年を迎えた4人組ハードコアパンクバンド「BRAHMAN(ブラフマン)」のドキュメンタリー。タワーレコードの「NO MUSIC, NO LIFE.」をはじめ、CMや広告なども手がけるクリエイティブディレクターの箭内道彦が初めて映画監督を務めた。人間の深い思いと怒り、悲しみに満ちた思いを音に昇華させ圧倒的なパフォーマンスでヨーロッパやアジアなど海外でもライブ活動を行っている。普段は見せることのないメンバーたちの内面や、家族などの思いを綴っている。
1995年に結成、ちょうど私は学生の頃でバンドブームだった。なのでブラフマンの名前も音も少しは知っていたが、こんなに激しいギグをおこなっていたとは… ボーカルのトシロウ氏や初期のメンバーは茨城県水戸市出身。カリスマ的な人気を得て、華々しい活躍をするいっぽうで、途中でやめていったメンバーのことが語られる。強烈な個性で「鬼」と呼ばれるボーカルも、「何のためにバンドを続けているのか」という根本的な問いに悩んでいたようだ。その顔つきからは並々ならぬ意志の力が感じられるが、ほんとうはこの人がいちばん繊細なのだという証言もあった。この人は、歌うことでカルマを解消しているようにも見える。ボーカル含めメンバーみんなほんとうにいい顔をしている。パン屋さんになった元メンバーも、ブラフマンというバンド名を付けた今はもうこの世に居ない元メンバーも、目には見えないけれど、時空を超えてこのバンドの精神性を支えているのかもしれない。ブラフマンは震災直後から被災地に入り支援活動を続けているとのことで、感謝したいと思う。 (千)
2015年/日本/118分
配給:プレシディオ
公式サイト
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