2015年05月23日

鏡の中の笑顔たち

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監督:喜多一郎
出演:白石隼也、夏菜、中尾明慶、瀬古千裕、深田綾、秋野太作、筧美和子、JOY、岡田浩睴  松下由樹、ミッキー・カーチス、松原智恵子

井上遼(白石隼也)は、東京都内の人気美容室で働くカリスマ美容師。ある日、担当している人気モデルから交際を申込まれるが、冷たく断ってしまう。美容室にとって大事な顧客を逃したことから、遼は解雇される。おまけにアパートが火事で全焼。路頭に迷った遼は故郷・札幌に帰るが、疎遠になっている母(松下由樹)の元にはまっすぐに帰れない。カフェを営む先輩・倉橋和也(中尾明慶)を訪ね、彼から地元の美容室での1週間の仕事を紹介してもらう。
美容室のオーナー松野美幸(瀬古千裕)から、同僚の高橋まり(夏菜)と共に訪問美容の講習を受けるように言われる。松野は不服そうな遼を病院に連れていき、抗がん剤で髪の毛の抜けた少女のウィッグをセットさせる。綺麗にセットされたのを嬉しそうに鏡を覗きこむ少女の姿に、遼の心がほぐれる。訪問美容の講習に通い、介護施設で年老いた人たちの髪の毛をセットして実戦を積む遼。そこで出会った野村幸太郎(ミッキー・カーチス)や長谷川さくら(松原智恵子)から様々なことを学ぶことになる・・・

美容界が新たに取り組みを始めている≪訪問美容≫を取り上げた物語。ヘアースタイルが綺麗に決まるだけで、気分も変わるもの。美容室に足を運べない人の為に、素敵な試みですね。ますます高齢化する社会では、こうしたケアも必要なのだと実感しました。訪問美容を背景に、遼とまりの恋が育まれる爽やかな物語。ロケ地札幌の風情も楽しめます。(咲)

美容室を取り上げた映画は『はさみ hasami』(2010年/光石冨士朗監督)以来。1:1でお客様に関わり、自分の技術の結果がすぐ現われるという仕事がとても魅力的であり、同時に怖いなとも感じました。『はさみ〜』は理美容学校の仲間の絆を主に描いていましたが、こちらは申し分ない技術を持った主人公が、出会いを重ねることで人間的に成長していきます。自分の交際範囲にはいない高齢者からというのが嬉しいエピソードでした。自分も含めみんな年を取っていくのに、若いうちは気づかないものなんですよね。最近帰っていない札幌が舞台なのも得した気分で、懐かしく見入りました。(白)


2014年/日本/カラー/ビスタサイズ/1時間42分
後援:全日本美容業生活衛生同業組合連合会 / 札幌市 支援:さっぽろ産業振興財団
配給:ビーズ・インターナショナル
(c)2015「鏡の中の笑顔たち」製作委員会
公式サイト:http://kagaega.com/
★2015年5月30日(土 )角川シネマ新宿 他全国公開
posted by sakiko at 21:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夫婦フーフー日記

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監督:前田弘二
原作:川崎フーフ
脚本:林民夫、前田弘二
音楽:きだしゅんすけ
出演:佐々木蔵之介(ダンナ/清水浩太)、永作博美(ヨメ/清水優子)、佐藤仁美(エリ)、杉本哲太(ケーゾー)、高橋周平(ギテー)、並樹史朗(ギフ)、大石吾朗(ダンナの父)、吉本選江(ダンナの母)、宇野祥平(佐藤)、小市漫太郎(上司)

20歳で出会って以来17年、作家志望のコウタと本好きのユウコはずっといい友達だった。里帰りしたユウコがお見合いをすると聞き、コウタは思わず長距離バスに飛び乗ってかけつけプロポーズする。ユウコは嬉しいと返事、2人はダンナとヨメになった。
入籍直後、妊娠がわかり喜んだのもつかのま、なんとヨメに直腸ガンが見つかる。夫婦の大事件をダンナはブログに綴り、以後友人知人への報告代わりとする。待望の長男ペ〜が生まれて育児と治療に頑張る2人だったが、ペ〜が最初の誕生日を迎えないうちに、ヨメの体調が悪化、天国へ行ってしまった。

実話を綴ったブログがテレビのドキュメンタリーになり、「がんフーフー日記」として書籍化(小学館)されました。映画では493日間の結婚生活その後を脚色、残されたダンナの前にヨメがユーレイとなって現われます。元気で豪快でハンバーガー好きなヨメのまんまです。ダンナのほかには見えません。現在と過去とファンタジーが交錯しますが、混乱することなくわかりやすいです。
明るくて茶目っ気のある永作さんのヨメと、ちょっと頼りないけど優しいダンナの佐々木さん。漫才のような2人の掛け合いが楽しく、ほんとは辛い話なのにからりとして泣けるコメディに仕上がっていました。当時のブログがこちらに残されています(最新が2012年)。短い結婚生活の中で10ヶ月闘病、ぺ〜君が生まれ、ご家族&友人に囲まれ、とっても濃い時間をすごした川崎フーフさん。本と映画からたくさんエネルギーをもらいました。ぺ〜君大きくなったでしょうねぇ。(白)


2015年/日本/カラー/ビスタ/95分
配給:ショウゲート
(C)2015 川崎フーフ・小学館/「夫婦フーフー日記」製作委員会
http://fu-fu-nikki.com/

★2015年5月30日(土)全国ロードショー 
posted by shiraishi at 19:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新宿スワン

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監督:園子温
原作:和久井健
脚本:水島力也、鈴木おさむ
撮影:山本英夫
音楽:大坪直樹
主題歌:MAN WITH A MISSION
出演:綾野剛(白鳥龍彦)、山田孝之(南秀吉)、沢尻エリカ(アゲハ)、伊勢谷友介(真虎)、金子ノブアキ(葉山豊)、深水元基(関玄介)、村上淳(時正)、久保田悠来(洋介)、真野恵里(菜栄子)、丸高愛美(梨子)、安田顕(松方)、山田優(涼子)

空きっ腹をかかえて新宿歌舞伎町をさまよっていた龍彦は、チンピラにからまれてボコボコにされたところをベテランスカウトの真虎(マコ)に助けられた。真虎に誘われてスカウト会社バーストに入った龍彦は、「俺がスカウトした女の子はみんな幸せだって言わせます!」と宣言する。ある日回った風俗店で店長に痛めつけられながら働いているアゲハに出会った龍彦は、思わず店長を殴り倒しアゲハの手をとって逃げ出してしまう。アゲハは「私の王子様」と龍彦を慕うが、店に戻らねばならないワケがあった。
バースト社長は、裏社会の顔役「紋舞会」に上納金のアップを納得しなければほかに乗り換える、とせまられていた。歌舞伎町にはもう一つのスカウト会社ハーレムがあり、バーストとしのぎを削っている。真虎はバースト幹部の思惑をよそに、ハーレム幹部の関と裏工作を始める。ハーレムには龍彦に異常なライバル心を燃やす秀吉がいた。

同名の原作漫画は、8年も連載が続いた大ヒット作。このところ寡黙な男の役が多かった綾野さんが、天然パーの金髪、熱血な龍彦役。原作のビジュアルは眼が怖くて女の子が引きそうですが、映画では笑顔が可愛くてチャーミングです。プラチナブロンドの真虎はスカウトよりも硬派なNo.1ホストが似合いそうな伊勢谷さん。ビルの窓からのレクチャーに「へえ〜」と感心。
沢尻さんのアゲハは儚げで可愛らしく、山田さんの秀吉は、ウシジマくんと同様ニコリともしない野心家。しかし昔の恨みに囚われているようでは大成はしないぞ(何様?な筆者)。まだまだ収束しそうもない攻防の先行きが気になります。テッペンに上り詰めるのは誰?
ビルの屋上や裏階段を使ったアクションをはじめ、四六時中人の絶えない新宿でのロケ現場をしきったスタッフの皆様お疲れ様でした。(白)


2015年/日本/カラー/シネスコ/139分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
(C)2015『新宿スワン』製作委員会
★2015年5月30日(土)TOHOシネマズ新宿ほか全国公開 
posted by shiraishi at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生(原題:Advanced Style)

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監督・撮影:リナ・プライオプライト
製作:アリ・セス・コーエン
出演:ジポラ・サラモン、ジョイス・カルパティ、リン・デル、デボラ・ラポポート、イロナ・ロイス・スミスキン

アリ・セス・コーエンがしかけた、60代以上の超個性的なNYマダムたちのファッションを紹介したブログが大人気に。写真集も発行されている。コーエンの友人で映像製作をしてきたリナ・プライオプライトが監督をつとめ、独自のファッションを楽しむ7人のおしゃれなマダムたちと、その人生を映し出した。4年の歳月をかけて送り出すカラフルでワンダフルな作品。

60代から90代の女性たちが、目の覚めるような色の洋服、奇抜なファッションで登場します。みんな元気でユニークでとっても楽しそうです。そしてよくお似合いなんですよ!
日本のおばあちゃんたちのファッションとはエライ違いです。そういう方もおられるのでしょうが、私の周りにはとんと見つけられません。シニアはつい自主規制してしまいがちですが、これを見ると人生変わるかもしれません。お子さんお孫さんはぜひ応援してあげて。(白)

この映画では7人の女性たちの日常が描かれていたけど、この映画を観る前の2月、西武渋谷店で開催されていた、写真家アリ・セス・コーエンが撮ったNYマダムたちの写真集「Advanced Style - ニューヨークで見つけた上級者のおしゃれスナップ -」の写真展を見に行った。ここでは、何十人もの女性たちの写真が展示されていて壮観だった。150枚もの写真に納まっている彼女たちは、華麗なおしゃれから、個性的なおしゃれまで、それぞれの女性たちの生き方まで見えてくるようで、とても勇気をもらった。「自分が思う生き方でいいのよ」という彼女たちの主張が伝わるようだった。私も、日本でこんな女性たちの姿を撮ってみたいと、この写真展を見て思った。
私は化粧をしたこともなく、奇抜なファッションをしたこともなく、昔は、そういう格好をしている人たちを目立ちたがり屋と思ったこともあったけど、この写真の彼女たちを見て、美しいと思った。「私は私でいいのよ」と輝いていた。素晴らしい。
映画では、この中から7人をピックアップして描いていたけど、この他のたくさんの女性たちの写真もぜひ見てほしい。写真集も出ている。(暁)


2014年/アメリカ/カラー/ビスタ/72分
配給:アルバトロス・フィルム
(C)Advanced Style The Documentary Llc. All Right Reserved.
http://advancedstyle-movie.com/
★2015年5月29日(金)TOHOシネマズ シャンテ&新宿ほか全国ロードショー!
posted by shiraishi at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

メイズ・ランナー(原題:The Maze Runner)

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監督:ウェス・ボール
脚本:ノア・オッペンハイム、グラント・ピアース・マイヤーズ、T・S・ノーリン
原作:ジェームズ・ダシュナー「メイズ・ランナー」角川文庫
出演:ディラン・オブライエン(トーマス)、カヤ・スコデラーリオ(テレサ)、トーマス・ブロディ=サングスター(ニュート)、ウィル・ポールター(ギャリー)、アムル・アミーン(アルビー)、キー・ホン・リー(ミンホー)、ブレイク・クーパー(チャック)

目が覚めると動く檻の中にいた。自分の名前もなぜここにいるのかも思い出せない。上昇して止まると、同じくらいの若者たちが覗き込んでいた。ようやく思い出したのは、自分がトーマスという名前だったことだけ。最初の少年が来てから3年。誰もが記憶を失い、目的もわからずに放り込まれた世界には、毎月1回、生活物資と一緒に一人が送り込まれてくる。
広場はぐるりと高い壁に囲まれ、出口らしいものは一つだけ。しかしその先は巨大な迷路になっていて、夜に閉じられた後に壁が動いて構造が変わり、翌朝には新たな道が出現していた。コミュニティには生きるためのルールがあり、それぞれの特技を生かして暮らしてきた。俊足のものはランナーとなり、毎日迷路を探索していたが、今も出口は見つかっていない。

メイズとは「迷路」のこと。これまでに出てきた迷路は洞窟だったり、高い生垣に囲まれていたりしましたが、どんなに複雑でも壁に沿って歩けば、いつかは出られるものでした。ところがこの作品のメイズときたら厚みのある高い壁で、意地の悪いことに夜中に動いて道を変えてしまいます。おまけに何やら人間を襲う怪物がいる模様。鈍足な上に方向音痴な筆者はぜ〜〜ったい行きたくない場所です。
誰かが目的を持って作った場所であるはずですが、送り込まれた少年たちは記憶を消されていて、その秘密もなかなか明かされません。
原作のティーン向けの小説3部作はベストセラーとなり、映画も熱狂的に迎えられています。青少年たちが団結して戦うところは、先に公開された『ハンガー・ゲーム』に共通していますが、こちらは敵が明らかでなく、その謎に挑んでいかねばなりません。また途中から少女が一人加わりますが、それまで全て男の子ばかりなので「蝿の王」的なところもちょっとだけ見られます。
この第1部は女の子の活躍場面がまだなく、みんなが汚れていて美少年っぷりが楽しめませんが、それは続編に期待しましょう。スピード感たっぷりのゲーム感覚の世界が拡がって心臓バクバクです。(白)


2014年/アメリカ/カラー/シネスコ/113分
配給:20世紀フォックス
(C)2014 Twentieth Century Fox Film
http://www.foxmovies-jp.com/mazerunner/
★2015年5月22日(金)TOHOシネマズ 日劇他全国ロードショー
posted by shiraishi at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする