2015年05月09日
明烏 あけがらす
監督:脚本:福田雄一
撮影:佐藤康祐
音楽:瀬川英史
出演:菅田将暉(ナオキ)、城田優(アオイ)、若葉竜也(ノリオ)、吉岡里帆(明子)、柿澤勇人(レイ)、松下優也(ヒロ)、新井浩文(山崎)、ムロツヨシ(アキラ店長)、佐藤二朗(ナオキの父:五郎)
品川のホストクラブ「明烏」で働くナオキは、いつも売り上げ最下位。膨らんでしまった借金1000万円をやっと返せる目途が立った。大喜びで同僚と祝杯をあげ、酔いつぶれて目がさめると、あったはずの現金がどこにもない。酔って見た夢とわかって金策に走り回ることになってしまった。おまけに田舎出の明子の面倒までみるはめになる。明子はお金もないのにホスト遊びをして居残り中だった。
返済期限は12時間後、まにあわなければ海の底に沈むかもしれない!絶体絶命のピンチ、どーする?ナオキ!
品川に「明烏」と聞けば、落語好きな人はその元ネタにピンとくるでしょう。アフロヘアのナオキと一緒に冷や汗かきつつ、福田ワールドをお楽しみください。1000万円の借金を12時間で返すなんて、どう考えても無理そうなのですが。さて、どんな落ちになりますやら。
イケメンホストが揃ったところに、ムロツヨシさんと佐藤二朗さんが独特のスパイスを効かせていて、このシーンで他の役者さんたちが吹かなかったのか、と思わず余計な心配をしてしまいました。
城田優さんが作詞したという「ドンペリダンス」を踊るシーンも観ものです。居残り女子の吉岡里帆さん、もとチビ玉の若葉竜也さんも印象的。こんなに大人になっていたとは。(白)
2015年/日本/カラー/シネスコ/106分
配給:ショウゲート
(C)2015「明烏」製作委員会
http://akegarasu-movie.com/
★2015年5月16日(土)全国ロードショー
パイレーツ 原題:海賊:海へ行った山賊 英題 The Pirates
監督:イ・ソクフン(『ダンシング・クイーン』)
出演:キム・ナムギル、ソン・イェジン(『私の頭の中の消しゴム』『ザ・タワー 超高層ビル大火災』 、ユ・ヘジン、イ・ギョンヨン、キム・テウ、オ・ダルス
時は14世紀末。高麗が滅亡し、イ・ソンゲが朝鮮王朝を創始した激動の時代の物語。
明の皇帝から贈られた朝鮮建国の証し「国璽」を運んでいた使節船が、夜間航行中に巨大クジラと衝突。海上に放り出された国璽が、クジラにひと飲みにされてしまう。この事件が世に知れ渡れば国中がひっくり返る事態となってしまう! 王の側近は、国璽を海賊に奪われたと王に報告。この作り話を信じた王イ・ソンゲは、海賊を討伐して国璽を取り戻すよう命じる。猶予は15日。
一方、クジラが金銀財宝を食ったとの噂に、海など見たこともない山賊までもが海に乗り出してくる。すべてを知り尽くした海で謀略に巻き込まれる海賊、国璽を取り戻さないと死罪を免れない水軍。荒海で三つ巴の争いが始まる・・・
イ・ソクフン監督は、朝鮮建国初期に高麗の国璽を明国に返却した後、新しい国璽が1403年までおよそ10年間なかったという歴史的事実に発想を得て、映画に仕立てあげたとのこと。そも、国璽とは、「国家の表徴として押す璽(印章または印影)」のこと。それを朝鮮は中国の国家から頂いていたということは??? 歴史を勉強しなおさなくては!!!
それはさておき、ドラマ「サメ〜愛の黙示録〜」で共演したキム・ナムギルとソン・イェジンが映画で再び共演と思ったら、実は、映画のキャスティングの方が先に決まっていたそう。「サメ」では、蔭のある役どころのキム・ナムギルの渋さにグッときましたが、『パイレーツ』では、明るくて、ちょっとお茶らけなところもあるキャラ。実はこっちのほうが本来の姿らしいです。これもまた素敵です。
そして、しとやかなお嬢様がぴったりと思っていたソン・イェジンが、ワイヤーアクションにも挑戦。今回は海賊の副船長から船長へと出世する、凛々しく力強い女性を演じています。
脇を固める俳優陣も、オ・ダルス、パク・チョルミン、アン・ネサンなどなど個性派揃い。なんといっても場を盛り立てているのが、海賊なのに船酔いしてばかりいるチョルボン役のユ・ヘジン! この人、出てくるだけで笑えます。第51回大鐘賞映画祭で、助演男優賞を受賞しています。 あ、ソン・イェジンも、主演女優賞受賞しています・・・
韓国で866万人を動員した本作。海を舞台にした愉快なアクション時代劇です。(咲)
2014年/韓国/129分
配給:ツイン
公式サイト http://www.pirates-movie.info/
★2015年5月22日(金)より、TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー