2015年05月17日

ピッチ・パーフェクト(原題:Pitch Perfect)

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監督:ジェイソン・ムーア
脚本:ケイ・キャノン
音楽:クリストフ・ベック、マーク・キリアン
出演:アナ・ケンドリック(ベッカ)、スカイラー・アスティン(ジェシー)、レベル・ウィルソン(ふとっちょエイミー)、アダム・ディバイン(バンパー)、アンナ・キャンプ(オーブリー)

バーデン大学の女性アカペラグループ“バーデン・ベラーズ”は存亡の危機にあり、新部長のオーブリーとクロエが1年生勧誘にやっきになっている。同大の教授をしている父親に妥協して入学したベッカは、音楽プロデューサーになるのを目標にしている。大学生活になんの期待もせず、来年は退学するつもりで大学ラジオ局のバイトだけが楽しみだった。
ベッカの歌唱力を見抜いたクロエはべラーズに誘い、ベッカのバイト仲間ジェシーも男性アカペラグループに入部した。個性的すぎる新しい部員とベッカは、伝統を重んじる部長のオーブリーの選曲に物足りなさを感じる。

音楽モノ、特にグループで目標を掲げ、到達するまでが描かれるのは「やった!」とこちらも満足できて楽しいです。仲間との軋轢や紆余曲折がドラマを盛り上げ、挿入されるいくつもの曲に気分はノリノリ、あれ、アゲアゲ? 楽器演奏なしのアカペラですが、口で楽器を表現したり、派手なパフォーマンスがついたり、様々なアレンジが見られます。
少女時代にミュージカルで頭角を現したアナ・ケンドリックほか、どの出演者も実力充分。存在感たっぷりの「太っちょエイミー」役のレベル・ウイルソンは好きな女優ですが、あんなによく動けて歌えるとは知りませんでした。
この作品は、カルチャー雑誌「GQ」にアカペラグループの記事を書いた編集者ミッキー・ラプキンの原作を映画化したものです。限定公開の後、人気に火がつき、拡大公開。続編制作も決定しました。本作のプロデューサーに名を連ね、アカペラ選手権シーンで辛口評を連発しているエリザベス・バンクスが続編の監督のようです。アメリカのテレビドラマ「glee/グリー」が好きだった方、特におススメ。(白)


2012年/アメリカ/カラー/シネスコ/112分
配給:武蔵野エンタテインメント
(C)2012 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved.
http://pitch-perfect.jp/
★2015年5月29日(金)TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
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サンドラの週末(原題:Deux jours, une nuit)

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監督・脚本:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ
出演:マリオン・コティヤール(サンドラ)、ファブリツィオ・ロンジョーネ(マニュ)、クリステル・コルニル(アンヌ)、オリヴィエ・グルメ(ジャン=マルク)、カトリーヌ・サレ(ジュリエット)

サンドラは体調不良で休職中。ある日会社から電話で「クビ」を言い渡された。ソーラーパネルを作っている職場は、アジアの企業に押されて業績が振るわない。サンドラが休んでいる間、一人少なくても仕事が回ると判った会社側の判断だった。同僚がとりなして、「みんながボーナスを辞退してサンドラの復職に賛成するなら」と譲歩する。来週月曜日の投票までに、16人の同僚から過半数の賛成を得なければならない。サンドラは夫に打ち明けて、週末に一人ひとりにお願いして回ることになった。

マリオン・コティヤールがスターの光を消して演じています。素顔でも美人です。同僚がボーナスを諦めるのと自分の復職が引き換えだなんて!小さな町では働く場所が少なく、転職もかないません。
こういう取引を提案する経営者は反則じゃない?とむかっ腹を立てながらサンドラに肩入れして観ていました。同僚を訪ね、彼らの事情に耳を傾け、それでも自分に1票をと頼まねばならない辛さ。夫に支えられながら一喜一憂するサンドラを繊細に見せるマリオン・コティヤール。繰り広げられるのはサンドラから見える、知りうる情景のみ。脚本と監督の采配は見事です。サンドラの立場なら?同僚だったら?と、自分に置き換えて考えさせられる作品でした。(白)


2014年/ベルギー・フランス・イタリア/カラー//95分
配給:ビターズ・エンド
(C)Les Films du Fleuve - Archipel 35 - Bim Distribuzione - Eyeworks - RTBF(Télévisions, belge) - France 2 Cinéma
http://www.bitters.co.jp/sandra/
 
★2015年5月23日(土)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

騒音

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監督:関根勤
脚本:舘川範雄
撮影:松井宏樹
音楽:門司肇
出演:温水洋一、村松利史、酒井敏也、飯尾和樹、岩井ジョニ男、YOU、関根麻里、渡辺哲

大規模な再開発が進むS区。今日も家族に返事さえしてもらえないオヤジの1日が始まった。妻子を愛し、会社でも真面目に働いてきたのに、どうしてこの仕打ち・・・?
そんな平和な町に突如正体不明の怪物が現われ、人々はパニックに陥った。各所に設置された監視カメラの映像を調べると、2足歩行の全身タイツ姿の怪人が物を壊し、出会った人間に霧状のものを吹き掛けて昏倒させる様子が映っていた。調査を進めていった対策本部は、怪人が地底人であるらしいこと、地底人の有毒ガス攻撃に倒れない人間がいることを発見した。彼らはみな家庭や職場で虐げられた毎日を送るオヤジたちであった。闘争本能など皆無の彼らを集め、地底人を倒すため猛特訓で鍛え上げることになった。

温水さんをはじめとする5人のオヤジたちの、かなりのダメっぷりがおかしくも哀切です。地獄の特訓を経て、勝利をおさめて終りではありません。地底人たちの意外な素顔、なぜ地上に出てきたのか、オヤジたちの耐性が高かったわけも明かされていきます。このストーリーには映画好きな関根監督の「大好きな作品へのオマージュ」が100個つめこまれているそうです。愛娘の麻里さんが温水さんのクールな長女役で出演。
昨年秋のしたまちコメディ映画祭でいちはやく上映され、開会セレモニーにはお揃いTシャツで、監督・俳優が並びました。関根氏が初監督作の上映に嬉し恥ずかしという表情でした。
芸能生活40周年の関根監督、広い交友を物語るように多数の芸能人が出演して、花を添えています。(白)

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2014年/日本/カラー/103分
配給:スールキートス
(C)2015 騒音組合
http://souon-movie.com/
★2015年5月23日(土)よりシネマート新宿他ロードショー
posted by shiraishi at 14:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月15日

戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)

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監督:三上智恵(『標的の村』)
音楽: 小室等
ナレーション: Cocco

戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ):
辺野古のゲート前のフェンスに掲げられた琉歌の一節で、「戦場の苦しみにとどめを刺そう」という思いのこもった言葉。反戦平和の大衆運動を引っ張った有銘政美さんが詠んだ琉歌だ。

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設候補地となっている名護市辺野古。
2014年8月14日、埋め立て予定の大浦湾を防衛局と海上保安庁の大船団が包囲。日本政府は機関砲を装備した大型巡視船まで投入して、建設に抗議するわずか4隻の船と20 艇のカヌー隊を制圧する。陸上でも工事を止めようと市民が座り込みを続ける。市民の前に立ちはだかるのは沖縄県警機動隊と民間警備会社。国策に引き裂かれ、直接ぶつかり合うのは県民同士だ。「私を轢き殺してから行きなさい」と工事車両の前に身を投げ出したのは、あの沖縄戦を生き延びた85歳のおばあ。彼女にとって沖縄はずっといくさの島、それを押し付けるのは日本政府だった・・・・

沖縄の人たちは、どんな思いで暮らしてきたのか?
反対運動をしている人々の思いを時にユーモアを交えて描くのと同時に、三上監督は基地と折り合って生きざるをえなかった地域の人々の思いも丁寧に伝えている。座り込みをする人たちの前に無表情で立ちはだかる県警や警備会社の人たちの複雑な気持ちにも思いが至る。

なぜ、沖縄に米軍基地があるのか?
なぜ、米軍基地をさらに強化しないといけないのか?
それは単に沖縄だけの問題でなく、私たち日本人に投げかけられた問題だということを、本作からひしひしと感じた。

先祖を迎える日、踊り歌う人々・・・  座り込みなどしないで、気楽に人生を送ることもできるのに、反対運動に身を投じる人たち。
地上戦を経験した沖縄のおじい、おばあが、戦後70年どれだけ悔しい思いで生き抜いてきたかをかみしめ、二度と戦争に巻き込まれてはいけないという彼らの思いを受け継いでいかなければと頑張る人たちの姿に涙が止まらなかった。(咲)


制作協力:シネマ沖縄 協力:沖縄タイムス社 / 琉球新報社
製作協力:三上智恵監督・沖縄記録映画を応援する会
製作:DOCUMENTARY JAPAN / 三上智恵
配給・製作:東風
2015年/日本/カラー/DCP・BD/129分
公式サイト:http://www.ikusaba.com

◆『戦場ぬ止み』緊急先行上映 初日&二日目、三上智恵監督来場!
5/23(土)&5/24(日)16:15の回上映後 舞台挨拶(5分程度・その後ロビーで交流いただけます)

★2015年5月23日(土)より東京・ポレポレ東中野で緊急先行上映決定!(本上映 7月18日(土)より)、7月11日(土)より沖縄・桜坂劇場、7月18日(土)より大阪・第七藝術劇場ほか全国順次公開
posted by sakiko at 13:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月10日

スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo! (原題:The SpongeBob Movie:Sponge Out of Water)

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監督:ポール・ティビット
実写監督:マイク・ミッチェル
原作:ステファン・ヒーレンバーグ、ポール・ティビット
脚本:グレン・バーガー、ジョナサン・エイベル
出演:アントニオ・バンデラス(バーガー・ビアード)、トム・ケニー(スポンジ・ボブ)、クランシー・ブラウン(カニカーニ)、ロジャー・バンパス(イカルド)、ビル・ファッガーバッケ(パトリック)

四角い海綿のスポンジ・ボブは平和な海底都市“ビキニタウン”のバーガーショップ「カニカーニ」で働いている。カーニ・バーガーは大評判、ビキニタウンのみんなが1日何度も食べるくらい美味しいのだ。ところが秘伝のレシピがなくなってしまった。これがないとバーガーが作れない。オーナーのカーニさんはライバル店「エサバケツ亭」のプランクトンを疑うが、レシピは海賊バーガー・ビアードの手に渡っていた。

海賊からレシピを取り戻すために初めて海から飛び出すスポンジ・ボブと仲間たち。海底都市ではいつものアニメ画面ですが、海を飛び出すとCGキャラクターに変わり、実写の人間たちと共演します。海賊役はなんとアントニオ・バンデラスでした。人間で活躍するのは、ほぼこの方だけ。
もともとお子様向けのアニメなのですが、お金第一のオーナーや、いつも不機嫌な同僚、評判を妬んで意地悪をしかけるライバルも主要キャストです。しかし主人公のボブは働き者、前向きでへこたれません。くいしんぼの親友・ヒトデのパトリックとトラブルに立ち向かいます。アメリカでは大人気のキャラですが、日本ではどうかな?(白)


2015年/アメリカ/カラー/ビスタ/92分
配給:パラマウント・ピクチャーズ
(c)MMXIV Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved.
http://www.spongebobmovie.jp/
★2015年5月16日(土)TOHOシネマズ、イオンシネマにて全国公開
posted by shiraishi at 20:07| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする