2015年04月12日

ナオトひとりっきり Alone in Fukushima

naoto.jpg

監督・撮影・編集:中村真夕
出演:松村直登

原発から12kmの富岡町。原発事故後、住民は全て避難し、無人の街になったはずだったが・・・松村直登さん(55歳)は一人残ることにした。取り残された動物たち、犬、猫、牛、馬、ダチョウにエサをやりながら暮らしている。
元々は建設業だった松村さんは福島第1、第2原発の建設にも関わった。畜産家でもなく動物愛護家でもなかった彼がなぜ?と疑問をもった中村監督は1年間富岡町に通ってその姿を撮影していった。

人がいなくなって自由に繁殖している動物たち。ときどきイノブタも登場し、一人きりでも動物たちに囲まれている松村さんの毎日はどこかユーモラスでもあります。放射能汚染の影響はどうなのか?と心配しながら観ました。海外メディアではヒーローのように取り上げられたこと、日本のメディアではおおっぴらには報道できないらしいことなど知りました。松村さん宅の壁に、訪れた人たちのサインがあります。その中にあの方の名前が!あら?(白)

2014年/日本/カラー/98分
配給:アルゴ・ピクチャーズ
http://aloneinfukushima.com/

★2015年4月18日(土)より新宿K’s cinemaにてロードショー
posted by shiraishi at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

インヒアレント・ヴァイス(原題:Inherent Vice)

Inherent Vice.jpg

監督・製作・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
原作:トマス・ピンチョン「LAヴァイス」(新潮社刊)
音楽:ジョニー・グリーンウッド
出演:ホアキン・フェニックス(ラリー・“ドック”・スポーテッロ)、ジョシュ・ブローリン(クリスチャン・F・“ビッグフット”・ジョルンセン)、オーウェン・ウィルソン(コーイ・ハーリンゲン)、キャサリン・ウォーターストーン(シャスタ・フェイ・ヘップワース)、リース・ウィザースプーン(ペニー・キンボル)、ベニチオ・デル・トロ(ソンチョ・スマイラックス弁護士)

ロサンゼルスのビーチに住むヒッピー探偵のドックが今日も楽しくラリっているところへ、元カノのシャスタが現われた。今は大富豪の不動産王として有名なミッキー・ウルフマンが恋人なんだとか。カレの妻とその愛人が共謀して、ウルフマンの拉致監禁を計画し、仲間になれと誘われているという。「助けて」と微笑む彼女には抗えず、つい捜査を引き受けてしまった。まず開発計画の候補地へ出かけると、いきなり脳天にクリーンヒット。目覚めると隣には男の死体。天敵ロサンゼルス警察のビッグフットや海事弁護士のソンチョも巻き込んで、真実への道を探るはずが混迷を極めていく。

原作者のトマス・ピンチョンを全く知らずどんな話なのか予想できませんでしたが、なんと豪華なキャスト。試写状やチラシのデザインは60年代後半に流行ったサイケ調です。ホアキン・フェニックスの長いもみ上げに尾崎紀世彦を思い出し(サングラスをかけるとジョン・レノンにも似ています)ながら、酩酊状態のドックの捜査に付き合っていきました。ストーリーはハードボイルドなのに、少しも緊張感のないドックや、妙な日本語を叫ぶビッグフットに笑わされ…。あ、これはコメディだったのか、とやっと気づいたのでした。オスカー俳優たちはコメディもうまい!(白)

2014年/アメリカ/カラー/ビスタ/149分
配給:ワーナー・ブラザース
(C)2014 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC,AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
http://wwws.warnerbros.co.jp/la-vice/
★2015年4月18日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル梅田他全国公開
posted by shiraishi at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月11日

グッド・ライ いちばん優しい嘘(原題:The Good Lie)

good lie.jpg

監督:フィリップ・ファラルドー(『ぼくたちのムッシュ・ラザール』)
製作:ロン・ハワード
脚本:マーガレット・ネイグル
出演:リース・ウィザースプーン(キャリー)、アーノルド・オーチェン(マメール)、ゲール・ドゥエイニー(ジェレマイア)、エマニュエル・ジャル(ポール)、コリー・ストール(ジャック)

1983年、スーダンで内戦が始まった。マメールは両親を殺され、兄弟とともに逃げ出すが兄と別れ別れになってしまう。同じように家族や家を失ってしまった子どもたちは10万人にものぼった。「ロストボーイズ」と呼ばれた彼らを全米各地で受け入れる計画が立ち上がる。10数年後、難民キャンプで暮らしているマメールがようやくアメリカに行くチャンスが巡ってきた。
カンザスシティーの職業紹介所で働くキャリーは、アフリカからの難民を空港に迎えに行く。手提げ一つで彼女を待っていたのは、マメール、ジェレマイア、ポールの3人だった。なにもかも初めての経験に目を丸くする3人。キャリーは最初こそ手こずるものの、純朴な彼らを見守るうち次第に友情を感じていく。

ゲール・ドゥエイニー(ジェレマイア)、エマニュエル・ジャル(ポール)は内戦時に少年兵であったそうです。映画では一挙に10数年後に飛びますが、それまでの苦労は想像を絶するものでしょう。実際に苦難の生活を体験した彼らだと知ると、さらに胸が詰まる思いがします。
作中では文化や生活のギャップに驚く3人とキャリーの交流、人が生まれ育った世界や文化の違いを越えて理解し合うことの大切さを描いています。
受け入れられずに傷つくポールの苦しみに涙し、孤高の戦士のような風格のジェレマイアが仕事先のスーパーの店長に返すセリフに拍手。3人と出会って変わっていくキャリーを演じるウィザースプーンも素敵。(白)


2014年/アメリカ/カラー/ビスタ/110分
配給:キノフィルムズ
(c)2014 Black Label Media, LLC. All Rights Reserved.
http://goodlie.jp/
★2015年4月17日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

海にかかる霧(原題:海霧 Haemoo)

uminikakaru.jpg

監督:シム・ソンボ
脚本:シム・ソンボ、ポン・ジュノ
撮影:ホン・ギョンピョ
出演:キム・ユンソク(カン・チョルジュ)、パク・ユチョン(ドンシク)、ハン・イェリ(ホンメ)、ムン・ソングン(ワノ)、キム・サンホ(ホヨン)、イ・ヒジュン(チャンウク)、ユ・スンモク(ギョング)

不漁続きで乗組員の給料も滞り、頼みの綱の船チョンジン号を手放すかどうかまで追い詰められた船長。とうとう闇ルートの仕事に手を染める羽目になってしまった。中国から密入国者を海上で受け入れ、こっそりと陸へ運ぶのに船員たちも協力する。しかし不法移民たちを乗せてすぐに海上警察に乗り込まれ、予定になかった悪天候に見舞われ、次第に窮地に追い込まれていく。

2001年に韓国で実際に起こった「テチャン号事件」を題材にした舞台劇「海霧(ヘム)」を映画化。真面目に働いてきた船長たちが、思いもよらなかった展開に動転してしまうのには共感できますが、最初の判断を誤ったばかりに、どんどん悪いほうに転がっていく予感に目をつぶりたくなってしまいました。凄惨なシーンの続く中で、泥田の蓮のように清浄な空気をまとっているのが、「JYJ」のユチョン演じるドンシク。狂気の満ちる船内で、密入国してきた女の子ホンメを守ろうとします。
すごくいい役回りで、ベテラン俳優たちを向こうに回しての熱演を高く評価されました。韓国の主要映画祭の新人賞を総なめにしています。(白)


『ほえる犬は噛まない』『殺人の追憶』『母なる証明』のポン・ジュノが、今回は製作・脚本を務め、『殺人の追憶』の脚本を担当したシム・ソンボが監督デビュー。凄い作品が出来上がりました。
キム・ユンソク(『哀しき獣』)演じる凄味のある船長はじめ、乗組員たちもどこかで観ている名優が顔をそろえています。
一度みたら忘れられないちょっと太っちょのキム・サンホ。ドラマ「棚ぼたのあなた」や「本当に良い時代」、映画では『ワンドゥギ』『ソウォン/願い』『きみに微笑む雨』などで個性的な姿を見せている名脇役。
船の中で唯一の若い女性ホンメに欲望をむき出しにする船員チャンウク役のイ・ヒジュンは、ドラマ「棚ぼたのあなた」や「オフィスの女王」でシャイな人柄を演じて人気者になった人。
そんな中で、ユチョン演じる新米猟師のドンシクの誠実さが光ります。
密入者の女の子ホンメとカップラーメンをわけあって食べる場面で、「海の男たちのラーメンでは取れたての海産物を入れた最後に青い唐辛子を入れるんだよ」と語ります。へぇ〜青唐辛子を入れるんだ〜と思ったのですが、これが、すごいキーポイントになってます。(咲)


2014年/韓国/カラー/シネスコ/111分
配給:ツイン
(c)2014 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. & HAEMOO Co., Ltd. All Rights Reserved.
http://www.umikiri-movie.com/
★2015年4月17日(金)より、TOHOシネマズ新宿にて先行公開!
 4月24日(金)より、全国ロードショー!
posted by shiraishi at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アルプス 天空の交響曲(シンフォニー)(原題:Die Alpen - Unsere Berge von Oben)

alpen.jpg

監督:ピーター・バーデーレ、ゼバスティアン・リンデマン
ナレーション:小林聡美

アルプス山脈を空中から撮影したドキュメンタリー。空高く飛ぶ鳥の目で壮大なアルプスを見ることができます。使用しているのは高解像度ズームのカメラ。ヘリコプターのゆれもものともせず、地上の動物も気づかれることなく撮影可能です。材料が多かったからか、切り替えが早い感じがしました。すばらしいパノラマをもう少しゆっくりと観たかったです。(白)

2013年/ドイツ/カラー/93分
配給:アルバトロス・フィルム
(C)VIDICOM 2013
http://alps-tenkuu.com/
★2015年4月18日(土)より、シネスイッチ銀座ほかにて公開、全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする