2014年12月14日

百円の恋

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監督:武正晴
脚本:足立紳
撮影:西村博光
音楽:海田庄吾
主題歌:クリープハイプ「百八円の恋」
出演:安藤サクラ(一子)、新井浩文(狩野)、早織(二三子)、稲川実代子(母)、伊藤洋三郎(父)、根岸季衣(元店員)

32歳無職の一子は弁当屋の実家で仕事も手伝わず、自堕落に暮らしていた。離婚して子連れで戻ってきた妹の二三子はそんな一子が腹立たしく、毎日のように衝突する。大喧嘩した勢いで一子は「家を出る!」とタンカを切ってしまった。アパートを借り、100円ショップでの仕事も決まり、初めての一人暮らしが始まった。近くのボクシングジムで練習に励む狩野を眺めるのを秘かに楽しみにしていたが、狩野が買い物に来たことから急速に距離が縮まる。

今まで観た安藤サクラさんの出演作中、最も身体を張ったんじゃないかと思う作品。体重もかなり増やしてから、絞っていったのでしょう。動きも表情も映画の始まりと後半では全く変わって、一子が心身ともにシェイプアップしたのが明白。女捨てています…な最初と、恋する女になって可愛くなる一子の違いにもご注目ください。新井浩文くんも安藤サクラさんもいいなぁ。100円ショップの人々も、なかなかのメンツでちょっと悲しくてイタくておかしみも漂っています。主題歌の「痛い痛い痛い・・・」のフレーズがぐるぐる残ります。
故・松田優作の出身地・山口県で開催されている周南映画祭で創設された“松田優作賞”の第1回グランプリに輝いた足立紳氏のオリジナル脚本。(白)


2014年/日本/カラー/113分
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
(C)2014東映ビデオ
http://100yen-koi.jp
★2014年12月20日(土)よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 19:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暮れ逢い   原題:A Promis

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監督:パトリス・ルコント (『髪結いの亭主』『仕立て屋の恋』)
原作:シュテファン・ツヴァイク「Journey into the Past」
音楽:ガブリエル・ヤレド( 『イングリッシュ・ペイシェント』『善き人のためのソナタ』)
劇中曲:ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」作品13第2楽章「アダージョ・カンタービレ」
出演:レベッカ・ホール(『それでも恋するバルセロナ』『アイアンマン3』)、アラン・リックマン、リチャード・マッデン

1912年、ドイツ。大学で冶金工学を専攻し、主席で卒業したフリドリック。入社した鉄鋼会社の社長に見込まれ、やがて持病の悪化した社長の屋敷に住み込んで仕事をするようになる。貧乏だったフリドリックにとって、一転した優雅な暮らし。社長の若き妻シャーロットと紅茶を飲みながら話したり、息子を連れて3人で遊園地に行ったりするうちにお互い淡い恋心が芽生える。そんなある日、社長からフリドリックに2年間のメキシコ駐在の辞令がくだる。もともと、フリドリックが社長にメキシコでのマンガン採掘権を得るべきだとの提案をしていたものだが、二人の気持ちに気付いたからではないかとの思いがよぎる。フリドリックがメキシコ赴任を伝えると、シャーロットは「あなたなしでは生きていけない」と泣き崩れる。2年後に戻ってくるまで変わらぬ愛を誓うと約束して別れ、二人の海を越えた文通が始まる。が、帰国まで半年となったとき、第一次世界大戦で海上交通が封鎖され、手紙が届かなくなってしまう・・・

ちょうど同じ時期に試写で観た韓国映画『情愛中毒』は、部下の妻と禁断の恋に落ちる物語。ソン・スンホン初の大胆な濡れ場シーンが話題になったのですが、不思議と純愛を感じました。一方、『暮れ逢い』では、メキシコ赴任が決まってお互い胸の奥にしまっていた気持ちが溢れでて寄り添っても一線を越えることなく別れるのですが、なぜか不純なものを感じてしまいました。フリドリックが人妻のシャーロットには、ぐっと気持ちを抑えて手を出さないものの、下宿の女性には欲望をむき出しにした姿を見せられたせいなのかなと思います。また、アラン・リックマン演じる年老いた夫が、いぶし銀のような渋いイイ男なので、若いだけのフリドリックに揺れるシャーロットの気持ちが肉体的欲求に見えてしまったからかも。(あ、つまりは、フリドリック役のリチャード・マッデンより、夫役のアラン・リックマンの方が私の好みだったというだけのことかも・・・すみません。余計なことを!)
『暮れ逢い』では、金持ちだけど年の離れた夫が重い病に罹り、あまり妻を構うことができない状況、一方、『情愛中毒』は、ベトナム戦争から帰還し上官の娘と愛のない結婚をしたという状況の中で、たまたま出会った人と恋に落ちるのですが、恋なんてしょせんそんなもの?!
『暮れ逢い』の二人が戦争の時代を経ても愛を誓うという約束を守れるのかは、どうぞ劇場でご確認を! (咲)


配給:コムストック・グループ 
配給協力:クロックワークス 
2014年/フランス・ベルギー/英語/98分/原題:A Promise 
公式サイト:http://www.kure-ai.com
★2014年12月20日(土)、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
posted by sakiko at 15:04| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

天空からの招待状 原題:看見台湾

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企画・監督・撮影・編集:チー・ポーリン 製作総指揮:ホウ・シャオシェン 
音楽:リッキー・ホー  
中国語版ナレーション:ウー・ニエンチェン 日本語版ナレーション:西島秀俊
12月20日(土)より、シネマート新宿、シネマート六本木ほか全国順次公開!
英題:Beyond Beauty, TAIWAN FROM ABOVE

企画・監督・撮影・編集まで手がけたチー・ポーリン監督は、國道新建工程局の公務員として、20年以上台湾を上空から撮り続けていた。その間に、台湾の姿がどんどん変わっていることに気づき、その事をたくさんの人に知らせたいと、公務員を退職してこの映画を作った。
全編、空撮というかつてない手法を用い、台湾の今を見つめたドキュメンタリー
カメラはフォルモサ(麗しの島)と呼ばれる美しい、山・海・田園など、台湾の様々な姿を捉える一方で、工場の煙突から噴き出る白煙や、工場排水が流れて汚染されている河川など、環境破壊の実態も浮き彫りにする。
また、自然環境だけではなく、日々の暮らしや日常の営みも映し出す。ラストは台湾最高峰の玉山(3952m)頂上から原住民の子供たちが誇り高く歌う姿が映し出される。
製作総指揮はホウ・シャオシェン(『悲情城市』)。劇中の演唱は『セデック・バレ』で主役を務めたリン・チンタイ。中国語ナレーションはウー・ニエンチェン監督(『多桑さん』)が務めた。日本公開版ナレーションは西島秀俊が担当。
台湾のドキュメンタリー映画史上最高の製作費3億3,500万円を投入。公開時は口コミで話題が広まり3ヶ月半以上のロングランで大ヒット。観客動員100万人以上、興行収入7億円を記録し、ドキュメンタリー映画ながら2013年の台湾興収第3位にランクイン。そして、2013年台湾金馬奨最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。

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チー・ポーリン監督


以前、台湾を自転車で一周したドキュメンタリー映画『練習曲』を観た時、いつか台湾を一周してみたいと思ったことがある。この作品は空から台湾を映し出して、様々な場所を紹介し、台湾の今を伝えてくれた。台湾の美しい姿を見せてくれる一方、環境汚染についても伝えてくれて、河の汚染などは空から見ると一目瞭然。都市の姿や、農村での作業風景まで、空から見ると、今まで見慣れた風景とは違って見えて新鮮だった。今度は空から台湾を見てみたいと思った(笑)。
私も飛行機で移動するときは、いつもカメラを持ち、空からの景色を写しているが、やはり空から地球を見るというのはわくわくする。日本を空から映した映画もぜひ観てみたいと思った(暁)。


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ⓒTaiwan Aerial Imaging, Inc.

2013年/台湾/93分/中国語/ワイドスクリーン/カラ―/5.1ch
後援:台北駐日経済文化代表処、台湾観光協会 
協力:亜東親善協会、日台経済文化交流会、ニチホランド、アミューズソフトエンタテインメント、Google 
提供・配給:アクセスエー、シネマハイブリッドジャパン  
配給協力・宣伝:フリーストーンプロダクションズ
宣伝協力:村井卓実
 
posted by akemi at 07:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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