2014年12月02日

パーソナル・ソング(原題:Alive Inside)

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監督・脚本・製作:マイケル・ロサト=べネット
音楽:イタール・シュール
出演:ダン・コーエン、オリバー・サックス、ボビー・マクファーレン

ソーシャルワーカーのダン・コーエンはIT関連の仕事をしていた経験から、認知症のお年寄りに、彼らのお気に入りの曲をアイポッドに入れ、ヘッドホンで聴いてもらうことを思いつく。施設の担当者や家族と話し合い、曲を選出して聴いてもらった。お気に入りの曲が流れたとたん、表情がパッと明るくなり、リズムを取って踊り、歌い始めるお年寄りまで出てきた。

音楽の持つ大きな力を、この作品でまざまざと見せてもらいました。深い水底に沈んでいた思い出が、音楽によって浮かび上がってくるのです。音楽の背景にあったそれぞれのエピソードを生き生きと語るお年寄りの姿に感動しきり。よびかけにも反応しない人、わが子のことも忘れうつむいているだけだった人が「覚醒」する姿を見て心ゆさぶられずにはいられません。ミュージシャンによる即興の曲作りも、人の身体の中には音楽があるんだと納得する興味深い場面でした。
監督が来日されると聞いてさっそく監督インタビューを申し込みました。本誌92号55pに記事を掲載しています。シネジャHPでも通販を受け付けているほか、映画上映期間中シアターイメージフォーラムに委託販売中です。
画像はご自身の「パーソナル・ソング」を伺ったとき、「バッハのカノン」と答えて、ピアノを弾くマネをしているベネット監督です。長身で優しい眼差しの素敵な方でした。(白)


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2014年/アメリカ/カラー/78分/DCP/
配給・宣伝:アンプラグド
(c) ALIVE INSIDE LLC 2014
http://personal-song.com/

★2014年12月6日(土)よりシアターイメージフォーラムほか全国順次公開
posted by shiraishi at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

寄生獣

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監督:山崎貴
原作:岩明均
脚本:古沢良太、山崎貴
出演:染谷将太(泉新一)、深津絵里(田宮良子)、阿部サダヲ(ミギー)、橋本愛(村野里美)、東出昌大(島田秀雄)、余貴美子(泉信子)、北村一輝(広川)、國村隼(平間)ほか

突然空から地上に降ってきた生物が人間の身体に入り込み、その脳を支配していく。この寄生生物=パラサイトに乗っ取られた人間は、エサとしてほかの人間を捕食していった。食べ残された遺体を発見した警察は、凶悪な連続殺人事件として捜査を開始する。パラサイトは高い戦闘力を持ち、自在に変形して他の人間に擬態することが可能。彼らは人間社会の中で秘かに増えつつあった。
高校生の泉新一に取りついたパラサイトは脳までもぐりこめず、右手に留まってしまった。右手がほかの生き物となってしまった新一は驚愕するが、取り除くこともできず、互いに生き残るために折り合いをつけることにする。「ミギー」と名づけたパラサイトは、恐ろしいほどのスピードで言語を覚え、本を読み、様々な知識を吸収していく。

1993年 第17回講談社漫画賞を受賞した岩明均のコミックが原作(我が家にも10巻揃っております)。パラサイトとの共生というこれまで聞いたことがない設定で、ミギーと新一が生きるための選択とはいえ、いつしか友情にも似た関わりが見えてくるのも◎。実写版での映画化に、ようやくこの日が!と感慨に浸りました。顔が変形するビジュアルや戦闘場面など、今の技術があってこそのシーンでしょう。豪華な俳優陣で、前・後篇に分けて公開されます。
人間は食料として多くの生物の命を奪って生きていることをミギーに指摘される場面があります。他の生き物から、また地球から見たら、人間が最悪の寄生生物ではないかと、自分でもひやりとしました。
圧倒的に強いパラサイト、それに立ち向かおうとする人間との戦いが後半展開していきますが、両者の中間にいる新一の葛藤も大切な要素です。クールなミギーと新一とのずれたやりとりがユーモアを生み、余貴美子さんが演じる母親と新一のシーンにはホロリとさせられました。(白)


2014年/日本/カラー/109分
(C)映画「寄生獣」製作委員会
http://kiseiju.com/
2014年11月29日(土)より全国東宝系にて公開中
posted by shiraishi at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする