2014年10月26日

小野寺の弟・小野寺の姉

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監督・原作・脚本:西田征史
撮影:相馬大輔
美術:五辻圭
音楽:池頼広
主題歌:阿部真央「それぞれ歩き出そう」
出演:向井理(小野寺進)、片桐はいり(小野寺より子)、山本美月(岡野薫)、ムロツヨシ(河田耕輔)、
及川光博(浅野暁)、麻生久美子(祖父江好美)、大森南朋(酒井啓介)

両親を早くに亡くした進とより子は、33歳と40歳になった今も親の遺した家で二人暮らし。程よい距離を保ちながら、いたって平和で穏やかな毎日を送っている。しかし、引っ込み思案の進は、以前の彼女・好美と別れた傷が癒えず、弟を心配して何かと気遣うより子も自分の恋には不器用この上ない。ある日、郵便が間違って届いたのをきっかけに、絵本作家を目指す薫と知り合い、二人にちょっとした変化が訪れる。

家中が懐かしい昭和なものでいっぱい。親がいたころと変わっていないんだろうな、という感じです。進が中学生のころから母代わりをしてきたより子は、自分はさておき弟のことを一番に考えてきて、進もそんな姉をとても大事に思っています。おしゃれじゃないけど暖か〜い手作りのものに包まれたような作品。より子が作るきちんとした食事に、ちょっと反省した手抜き主婦の筆者であります。
いいコンビぶりを見せた向井理さんと片桐はいりさんは、演技を離れてもこんな雰囲気なのだそうです。兄弟姉妹のいる人は、映画を観ながらわが身を振り返り「あるある」「そうそう」と共感し、いない人はきっと「いいなぁ」と羨ましくなるはず。(白)


2014年/日本/カラー/114分/
配給:ショウゲート
(C)2014 『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
http://www.onoderake.com/
★2014年10月25日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー!
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イラク チグリスに浮かぶ平和

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監督・撮影:綿井健陽(わたい・たけはる)
プロデューサー:小西晴子
編集:辻井潔

2003年3月、アメリカ・イギリス軍のバクダット攻撃が始まった。「大量破壊兵器」を保有しているというのがその理由だった。フリーの映像ジャーナリスト綿井健陽が開戦の数日前から取材を開始、4月の空爆後の病院でアリ・サクバンに出会う。彼は3人の子供を一度に失っていた。同世代の彼を追い、家族にも会う。それから幾度か訪れ、2013年アリに再会するはずだった。

花火を遠くから見ているような空爆の映像に戦慄しましたが、その下で子どもを含む多くの一般市民が犠牲になっていました。詳細な情報はどれだけ流れたのだったか、このドキュメンタリーで初めて惨禍を観たような気がします。わが子を失った親たちの悲痛な声が耳にいつまでも残ります。当時日本もアメリカの軍事行動を支持していたのですから、情報はアメリカ寄りだったのでしょう。
再訪したとき、サクバン一家に限らず、バクダッドの市民たちは家を破壊され、家族を失い、仕事のあてもなく暮らしていました。振り返れば70年前の日本も同じではなかったでしょうか。時代こそ違え、遠い話ではありません。(白)


2014年/日本/カラー/108分/ドキュメンタリー
配給:東風
http://www.peace-tigris.com/
(C)ソネットエンタテインメント/綿井健陽
★2014年10月25日(土)よりポレポレ東中野にて公開、ほか全国順次公開
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シャトーブリアンからの手紙(原題:La mer a l'aube)


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監督・脚本:フォルカー・シュレンドルフ
撮影:リュボミール・バクシェフ
音楽:ブリュノ・クーレ
出演:レオ=ポール・サルマン(ギィ・モケ)、ビクトワール・デュボワ(オデット・ネリス)、マルク・バルベ(ジャン=ピエール・タンボー)、ウルリッヒ・マテス(エルンスト・ユンガー)、ヤコブ・マッチェンンツ(ハインリヒ・オットー)、ジャン=ピエール・ダルッサン(神父)

1941年10月20日、ドイツ占領下のフランス、ナントでドイツ人将校が暗殺された。パリのドイツ軍指令部に報告が行き、まもなくヒトラーからの報復命令が下った。それは「収容所のフランス人150人を処刑せよ」という冷酷なものだった。反ナチのドイツ軍人、フランスの行政官たちは命令の回避に苦心するが、政治犯の多いシャトーブリアンの収容所から人質が選ばれることになった。その中には占領反対のビラを映画館で配って収監された17歳の少年ギィ・モケも含まれていた。

塀に囲まれた収容所でなにやら楽しげな競争が行われている。近所の少女たちが走る青年たちを塀越しに見つめ、若い二人の目が合う…と、その後のロマンチックな展開を少しばかり予想したら、全く違いました。
この映画は事実に基づいたもので、最年少のギィ・モケはとてもよく知られているそうです。ことさらに大仰な悲劇にしたてるのではなく、4日間のうちの出来事として、収容所の人々、ドイツ軍人、フランスの行政官らの行動を静かに写し取っています。粛々と家族に手紙を書き、神父に託す囚人たちに胸が締め付けられます。
フォルカー・シュレンドルフ監督は、カンヌ映画祭パルムドール、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『ブリキの太鼓』(1979年)で知られる名匠。日本に新作が紹介されるのは『魔王』公開の2001年以来13年ぶり。
作中神父が言う「あなたは誰に従うのか」の問いに『ハンナ・アーレント』(マルガレーテ・フォン・トロッタ監督)の「凡庸な悪」という言葉を思い出しましたが、この監督お二人は1991年までご夫婦だったのですね。初めて知りました。(白)


2011年/フランス・ドイツ合作/カラー/91分/
配給:ムヴィオラ
(c)ARTE France -2011-LES CANARDS SAUVAGES -7ème Apache Films-PROVOBIS FILM
http://www.moviola.jp/tegami/
★2014年10月25日(土)シアターイメージフォーラムほか全国順次公開
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SHIFT 恋よりも強いミカタ(原題:Shift)

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監督・脚本:シージ・レデスマ
撮影:サシャ・パロマレス
出演:イェン・コンスタンティーノ、フェリックス・ローコー、マット・バレナ、アレックス・メディーナ

エステラは、シンガーソングライターか写真家になるのを夢見ている。まだまだ実現には程遠く今はコールセンターの夜勤として働いているが遅刻ばかり。先輩で仕事もできるイケメンのトレバーが教育係としてつき、エステラはたちまち仲良くなる。優しくて頼りになるトレバーにエステラは次第に恋心を抱くのだが…。

親元を離れ、夢を叶えたいと思うエステラ。真っ赤な髪は勝負服のような気合の形なのかも。コールセンターの仲間は多様で、とても開放的な職場なのが見て取れ、エステラのトレバーへの思いが届かないのはなぜかもすぐわかります。夢に届かない口惜しさ、自分への苛立ちと共に、この一番近くにいるのに叶えられない切なさを細やかに描いて、初お目見えの大阪アジアン映画祭2014ではグランプリを受賞しました。キャストの一人ひとりがとても魅力的でした。(白)

2013年/フィリピン/カラー/81分/
配給:ピクチャーズデプト
(C)2013 Cinema One Originals
http://picturesdept.com/jp/titles/shift/
★2014年10月25日(土)より新宿シネマカリテにてレイトショー、ほか全国順次ロードショー
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カムバック!(原題:Cuban Fury)

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監督:ジェームズ・グリフィス
原案:ニック・フロスト
脚本:ジョン・ブラウン
撮影:ディック・ポープ
音楽:ダニエル・ペンバートン
出演:ニック・フロスト(ブルース)、ラシダ・ジョーンズ(ジュリア)、クリス・オダウド(ドリュー)、オリビア・コールマン(サム)

メタボな中年サラリーマンのブルースは、妹と組んで天才サルサダンサーと注目された少年だったが、ある日をきっかけにピタリとやめてしまった。そんなブルースがアメリカから赴任した美人上司のジュリアに一目ぼれ、彼女がサルサ好きなのがわかって一念発起する。けれども25年のブランクは大きく、ろくにステップも踏めない。妹サムに背中を押され、かつての恩師にレッスンを願い出るのだが。

『宇宙人ポール』(2013)『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(2013)などでお馴染みのコメディアン、ニック・フロストが長い間暖めてきたアイディアを映画化。製作総指揮と主演をつとめたサルサダンスがたっぷり楽しめる作品。ドリュー役のクリス・オダウドは『ソウルガールズ』(2012)でアボリジニの女性達にソウルを指導するマネージャーを演じていましたっけ。ジュリアは『セレステ∞ジェシー』のラシダ・ジョーンズ、サム役のオリビア・コールマンは『思秋期』(2010)でピーター・ミュランと知り合って冷酷な夫に報復する妻役でした。今回ははじけた明るい役。
ニック・フロストは自らダンスの特訓に汗を流し、圧巻のラストも本人が踊りきっています。ダンス曲もノリノリ〜♪(白)


2014年/イギリス/カラー/98分/
配給:カルチュア・パブリッシャーズ、シンカ
(C)STUDIOCANAL LIMITED / THE BRITISH FILM INSTITUTE /CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2013.All Rights Reserved.
★2014年10月25日(土)シネクイントにてレイトショー公開
posted by shiraishi at 20:09| Comment(0) | TrackBack(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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