2014年07月11日

大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院  原題, DIE GROSSE STILLE 英題:INTO GREAT SILENCE

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フィリップ・グレーニング監督・脚本・撮影・編集

フランス、アルプスの山合いにあるグランド・シャルトルーズ修道院。カトリック教会の中でも厳しい戒律で知られるカルトジオ会の男子修道院。
撮影申込みから16年後、ようやく許可を得たドイツのフィリップ・グレーニング監督。修道会との約束に従い、礼拝の聖歌のほかに音楽をつけず、ナレーションもつけず、照明も使わず、ただ一人カメラを携えて、6カ月にわたり修道士とともに暮らして彼らのありのままの姿を捉えたドキュメンタリー。

本作を観ながら思い出したのが、今年3月に経験した奈良・東大寺二月堂の修二会。修行僧たちが唱えるお経と、修道士たちの聖歌、いずれも男声の重唱が心に響いて、宗教に帰依する人たちの崇高な思いを感じたものです。
黙々と修行を続ける修道士たちが唯一言葉を交わすことを許されるのが、日曜の昼食後の散歩の時間。ある雪の日、修道士の服装のまま、雪の坂をある者はソリで、ある者は立ったまま滑り降りて戯れる姿が映し出されました。観ている人たちから思わず笑い声が漏れました。厳しい修行をする修道士も、私たちと変わらない人間なのだと、なんだかほっとした場面でした。
かつて、スペインのクェンカの町の広間に面した建物に何気なく入ったら、20名程の修道女が瞑想中でした。微動だにしない彼女たちの姿は不気味にも思えました。宗教の持つ不思議な力を感じた一瞬でもありました。
修行の道を選ぶ人たちの思いは様々。私の叔母がカトリックの修道院で修行していたことがあって、格子越しに面談したことがあったのを思い出しました。小学生の頃のことです。その後、叔母は修道院を出ましたが、今も神様との結婚を貫いています。その原動力が何なのか・・・ それも宗教の力としかいいようがないのでしょうね。(咲)


2005年/フランス・スイス・ドイツ/カラー/ドキュメンタリー/2時間49分/ビスタ
配給・宣伝:ミモザフィルムズ 
公式ページhttp://www.ooinaru-chinmoku.jp/
★2014年7月12日(土)より岩波ホール他全国順次ロードショー
posted by sakiko at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | スイス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

南風(なんぷう)

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監督:萩生田宏治(はぎうだ・こうじ)
脚本:荻田美加
出演:黒川芽以(風間藍子)、テレサ・チー(トントン)、コウ・ガ(ユウ)、郭智博(ゴウ)、ザック・ヤン(健南)

風間藍子26才。ファッション誌の編集者から、地味〜な単発の企画記事の担当に異動することになった。おまけに付き合っていた彼氏を年下の女の子に取られ、落ち込んだまま台北へやってきた。ガイド兼通訳を頼もうと、あてにしていた先輩は身重で1人で回ることになってしまい、さらに暗雲。サイクリングイベントの取材のため、自転車を借りようと入った店で女子高生のトントンに出会う。トントンは、あろうことか彼氏を取ったにっくき年下の彼女そっくり!モデル志望のトントンは、藍子が日本の雑誌の編集者と知って、下心満々でガイド役を申し出る。

台湾を自転車で巡る映画というと、2007年のさわやかな佳作『練習曲』(台湾映画)を思い出します。その年の興行成績1位になり、自転車旅行のブームが起こったとか。
この『南風』は日本・台湾合作。この試写の前後に観た作品にも出演していた黒川芽以が主演。初めてのロードムービーですっかり自転車の魅力にはまったとか。藍子はこれまで演じた中でも素の自分に近いそうです。
言葉が通じなくてもどかしい藍子、不思議ちゃんトントン、後から加わってくる男性陣たちとのドラマがまったりしてちょっと長く感じました。台湾の優しいゆるさのせいでしょうか。古い町並みや、美しい台湾の海岸線など南の風に吹かれて走ってみたくなります。(白)


2014年/日本・台湾合作/カラー/93分/
配給:ビターズ・エンド
(C)2014 Dreamkid/好好看國際影藝
www.nanpu-taiwan.com/

★7月12日(土)より シネマート新宿 ほか、全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする