2014年05月10日
百瀬、こっちを向いて。
監督:耶雲哉治(やくも さいじ)
原作:中田永一「百瀬、こっちを向いて。」(祥伝社刊)
脚本:狗飼恭子
撮影:梅根秀平
美術:三浦真澄
出演:早見あかり(百瀬陽)、竹内太郎(15歳の相原ノボル)、向井理(30歳の相原ノボル)、石橋杏奈(神林徹子)、工藤阿須加(宮崎瞬)、ひろみ(田辺真治)
相原ノボルは久々に故郷へ向かっていた。文学新人賞を受賞した記念に母校での講演を頼まれたのだ。ノボルには、小さな嘘から始まる忘れられない思い出があった。
15年前、尊敬する先輩の宮崎瞬から呼び出されたノボルは、強いまなざしの百瀬陽と引き合わされる。瞬には石橋杏奈という本命の彼女がいて、陽は2番目。二股かけているのがバレないように、ノボルと陽が付き合っているフリをしてほしいというのだ。しかもそれは陽自身が提案したのだという。
いくら彼を諦めたくないとはいえ、他の男子を巻き込んでまでそんな「フリ」をする女子がいるのだろうか?青春からあまりに遠く離れてしまったおばちゃんには信じられません。だいたいそんなことをさせとく「彼」なんてロクなもんじゃありません。
恋をしたことのないノボルは、恋に夢中の陽に引き摺り回されるうちに、陽が好きになってしまうのです。恋のベクトルがそれぞれ別のほうを向いています。若い時って楽しいだけでなく、切なくて苦い思いもたくさん。制服の似合う若手の俳優さんたちがみな爽やかです。透明感のある百瀬陽役の早見あかりさんは、元ももいろクローバーのメンバーで2011年に脱退。これが初主演です。(白)
2014/日本/カラー/109分/
配給:スールキートス
(C)2014 映画「百瀬、こっちを向いて。」製作委員会
http://momose-movie.com/
★2014年5月10日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
シークレット・チルドレン(原題:The Secret Children)
監督:中島央
編集:目見田健
音楽:比留間一昭
キャスト:オーガスト・コリエル(セドリック)、ジェイミー・ベルナデッテ(ソフィア)、アリ・デ・ソーサ(マックス)、サイモン・ソロズ(ギル)、アリ・ハースタンド(カール)
近未来のある国家。人口減少が続き、労働力不足を補うため政府は「シークレット・チルドレン」と呼ぶクローンを作り出してきた。しかし独裁者が大統領に就任し、クローン廃絶運動を開始した。それまで人間と共存してきた3万人のクローンたちは、抵抗もむなしく次々と命を奪われていく。
政府の都合で作り出され、あげく粛清されていくクローンが団結して一矢報いるストーリーです。派手な映画ではありませんが抑え目の色調で、幼馴染のクローンカップルの命がけの抵抗を描きます。
実際に哺乳類のヒツジのクローンができたとは聞いていますが、公表されないだけでヒトのクローン研究もなされているのではと想像しています。それが進んでいけばこの映画のような事態がおきるかも。権力を持てばそれを存続するために自分のコピーがほしくなるだろうし、全く欲には限りがありません。
2011年の『Lily』公開時の中島監督インタビューが特別記事にあります。今回もオリジナル脚本で、日本公開できたことお祝い申し上げます。(白)
http://www.cinemajournal.net/special/2011/lily/
2014年/アメリカ/カラー/103分/
配給:アーク・フィルムズ
http://thesecretchildren.com/
(c)2014 FOX International Channels (Japan) / Hikari-TV
★5月10日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷にて全国ロードショー
初夏のパン祭り 第2弾
冷血のレクイエム 【極限探偵B+】(原題:B+偵探 The Detective 2)
監督:オキサイド・パン
脚本:オキサイド・パン、トーマス・パン
出演:アーロン・クォック(チャン・タム)、リウ・カイチー(チャック警部補)、ゴン・ベイビ(リン・ホイイー)、パトリック・タム(ロー部長)、チョン・シウファイ
私立探偵チャンと友人のチャック警部補はサム事件を解決して名声を得る。チャックは新しい部署に移動するが、年下の上司ロー部長ともめてばかりいる。そんな折、無残な殺人事件が4件続けて起こり、全ての被害者に1人の女性が関わっていることがわかった。連続殺人犯なのか、単独の事件なのか?両親の失踪の謎を追い続けるチャンもチャックの捜査に協力する。
配給:フリーマン・オフィス
2011/香港/カラー/1時間40分/シネマスコープ/
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