2014年05月10日

シークレット・チルドレン(原題:The Secret Children)

シークレット.jpg

監督:中島央
編集:目見田健
音楽:比留間一昭
キャスト:オーガスト・コリエル(セドリック)、ジェイミー・ベルナデッテ(ソフィア)、アリ・デ・ソーサ(マックス)、サイモン・ソロズ(ギル)、アリ・ハースタンド(カール)

近未来のある国家。人口減少が続き、労働力不足を補うため政府は「シークレット・チルドレン」と呼ぶクローンを作り出してきた。しかし独裁者が大統領に就任し、クローン廃絶運動を開始した。それまで人間と共存してきた3万人のクローンたちは、抵抗もむなしく次々と命を奪われていく。

政府の都合で作り出され、あげく粛清されていくクローンが団結して一矢報いるストーリーです。派手な映画ではありませんが抑え目の色調で、幼馴染のクローンカップルの命がけの抵抗を描きます。
実際に哺乳類のヒツジのクローンができたとは聞いていますが、公表されないだけでヒトのクローン研究もなされているのではと想像しています。それが進んでいけばこの映画のような事態がおきるかも。権力を持てばそれを存続するために自分のコピーがほしくなるだろうし、全く欲には限りがありません。
2011年の『Lily』公開時の中島監督インタビューが特別記事にあります。今回もオリジナル脚本で、日本公開できたことお祝い申し上げます。(白)

http://www.cinemajournal.net/special/2011/lily/

2014年/アメリカ/カラー/103分/
配給:アーク・フィルムズ 
http://thesecretchildren.com/
(c)2014 FOX International Channels (Japan) / Hikari-TV
★5月10日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷にて全国ロードショー
posted by shiraishi at 13:43| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

初夏のパン祭り 第2弾 

B.jpg

冷血のレクイエム 【極限探偵B+】(原題:B+偵探 The Detective 2)
監督:オキサイド・パン
脚本:オキサイド・パン、トーマス・パン
出演:アーロン・クォック(チャン・タム)、リウ・カイチー(チャック警部補)、ゴン・ベイビ(リン・ホイイー)、パトリック・タム(ロー部長)、チョン・シウファイ

私立探偵チャンと友人のチャック警部補はサム事件を解決して名声を得る。チャックは新しい部署に移動するが、年下の上司ロー部長ともめてばかりいる。そんな折、無残な殺人事件が4件続けて起こり、全ての被害者に1人の女性が関わっていることがわかった。連続殺人犯なのか、単独の事件なのか?両親の失踪の謎を追い続けるチャンもチャックの捜査に協力する。

配給:フリーマン・オフィス
2011/香港/カラー/1時間40分/シネマスコープ/
(c) 2011 Universe Entertainment Ltd. All Rights Reserved.
posted by shiraishi at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月04日

K2〜初登頂の真実〜  原題:K2 - La montagna degli Italiani

K2 chirasi.jpg

監督:ロバート・ドーンヘルム(『戦争と平和』『ラ・ボエーム』) 
出演:マルコ・ボッチ、マッシモ・ポッジョ、ミケーレ・アルハイク、ジュゼッペ・チェデルナ、ジョルジョ・ルパーノ、アルベルト・モリナーリ

1954年、イタリア・ミラノのデジオ教授は世界で2番目に高い山K2(8611m)初登頂を目指して、12名の最強のアルピニスト・チームを組む。第二次世界大戦で負け、まだ貧しい時代のイタリア。遠征にお金は出せないと渋る首相に、ようやく後押しもして貰い、国の威信を賭けての挑戦となる。
そして、ついにアキッレ・コンパニョーニ、リーノ・ラチェデッリの二人が初登頂に成功する。だが、イタリア隊は「登頂は隊全体の名誉」として、長い間二人の名前を公表しなかった。その後、50年以上にわたり初登頂をめぐって名誉を賭けた訴訟が繰り広げられた。いったい、初登頂の栄光の蔭に何があったのか・・・

チーム12名中、最年少のボナッティ。若い彼は高所でも無類の強さで仲間を支え、初登頂を夢見ていた。だが、隊長が登頂アタックのクライマーに選んだのは、コンパニョ―二。そして、もう一人はコンパニョ―二自身に選ばせるというものだった。若いボナッティには酸素ボンベの荷揚げを指示するが、コンパニョ―二は合流予定地よりも高所にキャンプを設ける。出会うことのできなかったボナッティは、疲れ切ったハイポーターと共に下山。一方、コンパニョ―二はラチェデッリと共に、ボナッティが決死の思いで荷揚げした酸素ボンベを使って初登頂に成功する・・・ というのが、本作で描かれた「初登頂の真実」。でも、何が真実かは、その場にいた本人たちにしかわからない。

登山家たちの偉業を成し遂げたいという野望。でも、それは死をも覚悟の上での挑戦。チームを結成した教授が、「K2はイタリアの山」と豪語する場面がある。確かに、K2制覇は、敗戦で沈んでいたイタリアの人たちを元気づけたのだろう。一方で、「山は自分のものにならないけど、経験は残る」と語る登山家の姿も描いている。まさに、山に挑む勇士たちの気持ちだと思う。

K2というと、広島三朗さんを思い出す。日本人で K2に初登頂した一人だ。日本パキスタン協会の集まりで、裸足にサンダル履きの広島さんは、いつも大声で山のことや聖者廟のことを楽しそうに語ってくれたものだ。その広島さんも、カラコルムのスキルブルム峰(7360m)登頂成功後に遭難されてしまった。亡くなられる前年の日本パキスタン協会の泊りがけシンポジウムの最後に集合写真を撮る時に、「山の仲間だと、この中で来年いなくなってる奴がいるんだよな」とおっしゃっていたのが今でも耳に残っている。(咲)


2012年/イタリア/イタリア語/120分/カラー/アメリカン・ビスタ/ドルビーデジタル
配給:Republic-A
公式サイト:http://www.mtk2.net/
★2014年5月10日(土) ヒューマントラストシネマ有楽町にてロードショー

posted by sakiko at 09:48| Comment(0) | TrackBack(0) | イタリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月03日

朽ちた手押し車

kutita.jpg

監督・脚本:島宏
出演:三國連太郎(安田源吾)、田村高廣(安田忠雄)、長山藍子(忠雄の嫁みつ)、誠直也(次男 弘)、初井言榮(安田トミ)、下條アトム(医師)

かつては屈強な漁師であった源吾は、今は老いて徘徊、失禁をくりかえしている。忠雄は長男として家を支え、母トミと嫁のみつが手のかかる源吾を献身的に介護している。
都会で暮らしていた次男の弘が7年ぶりに帰ってくる。弘は源吾の船に乗せた妻子が事故で亡くなって以来源吾を恨んで家を出ていた。ある日トミが倒れて病院に運ぶと、すでに病気が進行して余命いくばくもないことがわかった。

1984年の作品ですが、当時としては異色の題材だったためか劇場未公開。昨年亡くなった三國連太郎さんの唯一の未公開作品でもあります。昨年の「お蔵出し映画祭2013」においてグランプリと観客賞をW受賞し、このほど30年ぶりの劇場公開となりました。4人に1人は65歳以上の高齢者という今の日本が抱える問題が切実に語られて身につまされます。食卓を真上から撮影したシーンで、家族がいたわりあいながら暮らしているようすがわかりちょっとホッとしました。けれど介護を担ってきた母が倒れたことで、それまでの暮らしが成り立たなくなっていきます。母親の口惜しさを初井言榮さんが熱演。六十代だった三國さんが八十代の老けメイクをしていますが、実際に八十代になられた三國さんはとても若々しかったですね。
三國連太郎さんだけでなく、田村高廣さん、初井言榮さんもすでに亡くなられてしまい、スクリーンで再会できるのが嬉しくもあり悲しくもあり。(白)


この作品は1984年(昭和59年)に製作されているが、私はその頃、この作品が撮られた親不知(おやしらず)近くの、信州白馬村で働いていた。冒頭に出てきた親不知駅も、その当時通ったことがある。
1986年に信州から帰ってきて西麻布にある現像所に勤めた。その頃、三國連太郎さんとすれ違ったことがある。西麻布の交差点のそばだった。浴衣に下駄の姿で犬の散歩をしている大柄な人をみかけ、こんな所で「浴衣で犬の散歩?」と思って見たら三國連太郎さんだった。1986年だったので、この作品を撮った2年後くらいだと思うけど、犬と一緒に走っていてさっそうとしていた。まるで、上野の西郷隆盛の銅像のような格好だった。
今、この作品の中の三國さんを見ると、その時の姿とのあまりの違いに、今更ながら驚いている。そうとうの老けメイクをしていたんだなとつくづく思った。(暁)
63補正.jpg18補正.jpg
24補正.jpg

1984/日本/カラー/136分
配給:アークエンターテインメント
http://k-tg.net/
2014年5月3日(土)丸の内TOEI他全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 18:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

プリズナーズ(原題: PRISONERS)

Prisoners.jpg

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:アーロン・グジコウスキ
撮影:ロジャー・A・ディーキンス
衣装デザイン:レネー・エイプリル
出演:ヒュー・ジャックマン(ケラー・ドーヴァー)、ジェイク・ギレンホール(ロキ刑事)、ヴィオラ・デイヴィス(ナンシー・バーチ)、マリア・ベロ(グレイス・ドーヴァー)、テレンス・ハワード(フランクリン・バーチ)、メリッサ・レオ(ホリー・ジョーンズ)、ポール・ダノ(アレックス・ジョーンズ)

ケラーは工務店を経営し、妻と6歳の娘アナとの平凡な生活を満喫していた。しかし、アナが親友のバーチの娘といっしょに行方不明になり、幸せな日々は一変する。警察は容疑者としてアレックスを捕まえるが、証拠がなくまもなく放免される。必死の捜索にも関わらずアナは見つからない。娘を心配するあまりケラーは、自分でアレックスの口を割らせようとする。一方、ロキ刑事は粘り強く捜査を進めていた。

『灼熱の魂』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のクライム・サスペンス。誘拐後は時間との戦いになることから、あせる父親が一筋の手がかりを求めて一線を越えてしまう。父親ケラー役のヒュー・ジャックマンが、悲痛な思いと狂気にとらわれていく様を演じて鬼気迫ります。ジェイク・ギレンホール演じる刑事の沈着冷静な姿が対照的で、観客も正気が保たれます。親の気持ちは理解できるものの、疑われるポール・ダノにおおいに同情してしまいました。(白)

2013/アメリカ/カラー/153分/
配給:ポニーキャニオン、松竹
(C)2013 Alcon Entertainment, LLC. All rights reserved.
http://prisoners.jp/

★5月3日(土)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー!
posted by shiraishi at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする